序論
女子高生と会話をしていて蛙化の意味内容が変化していることに気づきました。
本来は「片想いの相手と相思相愛になることが気持ち悪くて冷めた」というものでしたが、昨今は「恋愛感情を抱いていた相手に冷めた」という概念に変化していました。
加えて、テレビで「彼氏のダサい行為を見て蛙化した」というテーマが放映されていました。確かに、ダサい立ち振る舞いよりはクールでスマートな方がいいですよね。しかし、実は振る舞いを変えても蛙化は防げません。
1-1.魅力
結論から話します。蛙化の本質は魅力不足にあります。ですので、それ自体を改善しなければ意味がない。この機序に迫る前に「魅力」について再考します。
前稿でも言及したように、「魅力」とは男性の持つ資質・能力ですが、前者は「雄としての性的魅力」(Good Genes)、後者は「父としての人間的魅力」(Good Dad)に具体化できます。
これらの指標は相互に独立しています。そのため、雄としては100点だけど、夫としては10点と採点されることがあります。逆も然りです。実際に、「ワンナイトならいいけど付き合いたいとは思わない」や「旦那としては最高だけどセックスをしたいと思わない」といった事例はわんさかあります。
「(彼氏は)私が来てほしい時にはすぐに車を飛ばしてきてくれるし、すごく優しい。ほんとに優しいんだけどなんか違う。これからの人生でここまで尽くしてくれる人っていないと思うんだけどどうしても好き!って感じにはなれないんだよね」(25歳・保険営業)「父としての魅力」はあるが「雄としての魅力」がない例 (筆者観測)
また、これらの指標の採点や配点の基準は人それぞれです。なぜなら、これは極めて主観的かつ相対的な評価だからです。
彼女たちには好きな男性のタイプがあります。極端な話ですが、「雄としての魅力」が高い黒人と日本人を想像してください。採点者が黒人に嫌悪感や苦手意識を抱いている場合、前者には低い評価をつけると考えられます。他方、黒人女性が採点した場合、後者を低くするでしょう。
また、評価は過去に関わってきた男性と比較して評価されます。そのため、男性経験が豊富だったり、質の高い男性に囲まれている人ほどシビアな目線をもっていると考えられます。実際に、田舎のLJKよりもラウンジ嬢の方が基準が厳しいでしょう。
このように、採点者によって配点や採点項目が変わるという点では共通テストや模試などの筆記試験よりも、面接試験などの人物試験に近いですね。誰が採点しても同一の評価にはなりません。
本節では、「魅力」を「雄としての性的魅力」と「父としての人間的魅力」として具体化しました。以下では、それぞれについて簡単に説明を加えます。