俺がホストを始めたのは、まったくの未経験からだった。それでも1か月で月100万円を突破し、最高では1000万円以上を売り上げた。もちろん、最初から順調だったわけではない。だが「売れる型」を徹底的に観察し、実行し続けたからこそ結果がついてきた。
受験に参考書やカリキュラムがあるように、ホストにも“売れるための型”が存在する。けれども現状、多くのホストはその存在を知らず、感覚や勢いだけで現場に立ち続けているのが実態だ。だからこそ「小計100を超えたいのに壁を破れない」という人が大量に生まれている。
俺が今回このノートを書く理由はシンプルだ。無知や誤解のまま時間を浪費してほしくないから。せっかくホストを始めても、正しい考え方や技術に触れないまま、なんとなくで日々を消耗していくのはもったいない。俺自身も優れた先輩や仲間に恵まれ、教えを受けてここまで来られた。だから今度は、自分が月間1000万を売り上げる中で意識してきたことを共有したい。
もう一つ、強い思いがある。売上のために女の子を無理に縛ったり、心を傷つけたりするホストを少しでも減らしたいということだ。本来のホストクラブは、女性が担当やお気に入りのヘルプと安心して楽しみ、同時に担当自身の価値を高められる舞台だと俺は考えている。ナンバー争いや役職昇格も、その延長線上でこそ意味を持つ。
この業界に「正しい努力をするホスト」と「女の子が心から楽しめる環境」がもっと広がってほしい。そのための指針として、このノートを置いておく。
今回このノートで対象にしているのは「小計100までは行けるけど、そこから先が伸び悩む人」だ。
小計100までは、勢い・キャラ・強引さで押し切れる部分が大きい。けれども200、300と積み重ねていくためには、根本的に求められる力が変わってくる。
売上を伸ばし続けるホストに共通しているのは、次の4つだ。
• 女の子と真剣に向き合い、信頼を積み重ねる力
• 一緒に過ごす時間を「本気で楽しませる力」
• 相手や場面に合わせて使い分けられる「正しいプレゼン力」
• 地道で泥臭い「ハードワーク」を続けられる覚悟
このどれか1つでも欠けていると、数字は頭打ちになる。特に小計200以上を安定して出すためには、勢い任せではなく、技術と戦略が不可欠だ。
逆に言えば、小計100をまだ超えられていない人は、今はシンプルに「押す」「盛り上げる」だけで十分。その段階の人がこのノートを読むのはまだ早いし、月間1000万を目指すなら別の指針を学んだ方がいい。
このノートでは「100の壁」を突破し、「200・300と安定して伸ばすための考え方と実践法」を中心に解説していく。自分の弱点を直視し、欠けているピースを埋められるかどうかが勝負だ。
このノートは大きく3つのパートに分けている。
- 連絡 LINEでのやり取りやアフターケアの仕方。
- 接客 席での立ち振る舞いや会話術。
- 基本 売れるホストとして土台になる考え方や習慣。
連絡編
- 作業LINEからの脱却
- LINEのゴールを設定する
- LINEの母数を増やす
1. 作業LINEからの脱却