「面倒な作業はAIに丸投げすれば一瞬」。よく聞く言葉ですが、本当でしょうか。CSVファイル1,000個(合計50,000行)を1つのExcelファイルにまとめる作業で、2026年8月18日に実測しました。結論の数字は3つです。
| 方法 | 結果 | 根拠 |
| AIエージェントに丸投げ | 2分7秒 | 実測 |
| 準備済みのPythonスクリプト | 平均27.15秒 | 実測 |
| 無料チャットAI(Web版) | 添付は1回20個まで=1,000個は一度に渡せない | 公開仕様 |
実測環境はWindows 11のローカルフォルダ(OneDrive同期の対象外)、データは1個50行×1,000個(計50,000行)の売上ダミーCSVです。以下、順に解説します。
数字1: AI丸投げは「2分7秒」(実測)
エージェント型AI(今回はClaude Code)に、事務職風の依頼文だけを渡しました。「CSVファイルが1,000個入っています。全部まとめて1つのExcelファイルにして保存してください。どの行がどのファイル由来か後で分かるようにも」(要旨)。手段のヒントは一切なしです。
結果は127秒(2分7秒)で完了。AIは自分でサンプルを開いて形式を確認し、結合プログラムを自作して実行し、さらに出力ファイルを開き直して行数や中身を自己チェックしてから報告してきました。
出力はこちら側でも独立に検証しました。50,000行・金額合計164,369,766円で原本と完全一致、「どのファイル由来か」の列も正しく付いていました。「一瞬」ではないものの、依頼文だけで正確に終わるのは事実です。ただしエージェント型AIは有料プランが前提です。
数字2: スクリプトなら「平均27.15秒」(実測)
同じ処理を、あらかじめ用意したPythonスクリプト(ブログ記事で全文公開しているもの)で3回実行すると、27.51秒/27.01秒/26.94秒、平均27.15秒でした。丸投げの2分7秒に対し、4分の1以下の時間です。
公平のために書くと、この3回はパソコンが同じファイルを直前に読んだ後(キャッシュが効いた状態)での実測です。初回実行を含む条件では、別記事の実測で3回平均59.45秒でした。それでも「一度スクリプトを作って使い回す」が最速という結論は変わりません。
数字3: 無料チャットAIには「20個の壁」(公開仕様からの計算・実測ではない)
ここは実測ではなく、公開されている仕様からの計算です。ChatGPT(Web版)は1メッセージに添付できるファイルが20個までのため、1,000個を渡すには50回に分ける必要があります。さらにコード実行が約120秒でタイムアウトしたという報告もあり、無料プランには1日の利用回数の上限もあります。
つまり「無料のチャットAIに1,000個ポンと渡して一瞬」は、時間以前に仕様上できません。ExcelのCopilotも、Microsoft 365の有料契約が前提(保存場所などの条件もあります)で、無料で今日すぐ使える選択肢とは言いにくいのが現状です。
あなたはどれを選ぶべきか(判断フロー)
Q1. 同じ作業を今後も繰り返しますか?(月1回以上)
はい → スクリプト化が最速(今回の実測で平均27.15秒。初回だけは読み込みで時間が伸びることがあります)。作るのは一度だけです。
いいえ → Q2へ
Q2. ファイルは20個以下ですか?
はい → 無料チャットAIに添付で足りる可能性が高いです。
いいえ → Q3へ
Q3. エージェント型AI(有料)を使っていますか?
はい → 丸投げでOK(2分7秒・自己検証つき)。
いいえ → AIにスクリプトを1本作ってもらい、使い回すのが現実的です。
詳細データはブログで
工程別の所要時間、出力の検証方法、つまずきポイントまで含めた全記録はブログに載せています。
- 公開中: 【実測】CSV1,000個(50,000行)の結合はPythonで平均59.45秒
- 今回の「AI丸投げ実験」の詳細記事は8/21(金)朝にブログで公開予定です → AIしごとラボ
次回予告
実測にもとづく有料記事「AI×ファイル処理の完全ガイド+コピペで動くスクリプト集」を¥480で8/26頃に発売予定です。この連載の検証データの総まとめと、そのまま業務で使えるスクリプト集をセットにしてお届けします。
