Codexを使ってiPhoneアプリを企画し、SwiftUIで実装し、実機で確認し、App Store Connectへ登録して審査へ提出しました。
この記事で扱う到達点は審査通過や公開ではなく、Appleへ審査提出し、提出物が「審査待ち」になった状態です。後続のアプリでは、依頼から初回提出までの経過時間が約47〜60分でした。最初のアプリは環境設定や方針転換を含めて約94分です。
ただし、時間だけを切り取っても再現できません。Mac、Xcode、Apple Developer Program、署名、実機、公開ページ、課金契約など、事前にそろっていた条件があるためです。
そこで本記事は体験談ではなく、実際のアプリ「セイレポ」を一本の例にして、次の内容を順番に再現できるPlayBookにしました。
- 開始前に用意するもの
- Codexへ最初に渡す依頼文
- 無料版と有料版の分け方
- Xcodeで確認する項目
- App Store Connectの各入力欄と実際の入力例
- 月額・年額商品の作り方
- プライバシー、サポートページ、審査動画
- 本体と課金商品を同じ提出物へ入れる方法
- Appleから追加情報を求められたときの対応
App Store Connectの画像は2026年10月11日に実際の提出画面から取得しました。審査連絡先、氏名、電話、メール、提出ID、変更できない識別子は伏せています。Apple側の画面名や配置は今後変わる可能性があります。
実際に作って審査へ出した5本
今回の一連の作業では、次のアプリをSwiftUIで実装し、App Storeの審査へ提出しました。
- コマミル:2本の練習動画を並べて比較する
- トキル:掃除や消耗品交換の前回日を記録する
- シフリズ:夜勤を含むシフトと給与見込みを管理する
- ウリノート:個人事業主の売上と入金を管理する
- セイレポ:清掃作業の前後写真からPDF報告書を作る

5本の正式アプリアイコンと審査待ちの提出記録
以下が実際に作ったアプリの画面です。表示内容には、機能を購入前に確認できるように用意した架空データとサンプルが含まれます。
コマミル
2本の練習動画を同時に見比べ、再生位置を合わせ、動きへの注記と比較動画の書き出しを行うアプリです。

コマミルの実画面プレビュー
トキル
掃除や消耗品交換の前回日を記録し、経過日数、履歴、通知、ウィジェットで次の目安を確認するアプリです。

トキルの実画面プレビュー
シフリズ
日勤・夜勤・休みなどのシフトを登録し、月間の勤務時間と給与見込みを確認するアプリです。

シフリズの実画面プレビュー
ウリノート
個人事業の売上、入金状況、期限、月ごとの集計を、1画面で確認するアプリです。

ウリノートの実画面プレビュー
セイレポ
清掃作業の前後写真、確認項目、メモを現場ごとに保存し、PDF報告書を作るアプリです。

セイレポの実画面プレビュー
一覧図は、正式アプリアイコンと当日の提出記録から再構成しました。App Store Connect上の警告バッジや個別識別情報を記事へ載せないためです。以降の各入力画面は、実際のApp Store Connect画面を匿名化して使っています。
画面だけの試作品ではありません。保存、出力、課金導線などを実装し、アーカイブをAppleへアップロードしています。図中の「審査待ち」は、公開中という意味ではありません。
所要時間はどう測ったか
会話履歴の依頼時刻と、App Store Connectに記録された初回提出時刻を照合しました。

実測時間
アプリ:コマミルに至る最初の開発依頼から初回提出まで:約94分条件:別案の試作、アカウント設定、方針転換を含む
アプリ:トキルの前身「最後にいつ?」依頼から初回提出まで:約54分条件:既存の提出環境を再利用
アプリ:シフリズ依頼から初回提出まで:約60分条件:月額課金を含む
アプリ:ウリノート依頼から初回提出まで:約47分条件:月額課金を含む
これは人間が手を動かした時間でも、Codexだけの処理時間でもなく、返信待ち、ビルド、アップロード、本人操作を含む経過時間です。Appleが審査する時間は含みません。
後続のアプリが速かった主因は、次のものを使い回せたからです。
- Apple Developer契約
- Xcodeの署名設定
- 実機のDeveloper Mode
- サポート・プライバシーページの作り方
- ストア画像の生成手順
- StoreKit 2の購入・復元処理
- App Reviewへ渡す英文説明の型
- 提出前チェックリスト
ゼロから始める人が、準備時間を含めずに「必ず1時間」と考えるのは危険です。
このPlayBookで追うアプリ
以降では、5本目に作った「セイレポ」を例にします。

セイレポの実画面
中心の流れは次の3段階です。
- 無料で現場を作る
- 作業前後の写真と確認項目からPDFを出す
- 継続利用者には月額または年額のProを提示する
無料で3現場まで保存でき、有料にすると保存上限、前回現場からの再作成、自社ロゴ入りPDFなどが使えます。購入前にも架空データのPDF例を開けるようにしました。
Codexと人間の担当範囲
Codexが担当したのは、企画の整理、SwiftUI実装、アイコン、画面、テスト、ストア画像、説明文、公開ページ、課金商品の入力補助、ビルドのアップロード、提出画面の確認です。
人間が担当したのは、用途と価格の判断、デザインへのフィードバック、Appleへの法的同意、ログイン、2ファクタ認証、iPhoneの接続とロック解除、税務・銀行情報の確認です。
本人にしかできない操作を最初から分けておくと、途中で止まりにくくなります。
初回提出後にAppleから追加情報を求められた
4本のアプリでは、初回提出後に Guideline 2.1 - Information Needed - New App Submission として追加情報を求められました。
求められた主な内容は、最新OSの実機で通常操作と有料機能を示す動画、目的と対象者、利用手順、外部サービス、地域差、規制業種や第三者素材への該当性、アプリ内購入の内容と購入導線です。
これは「1時間で提出したら終わり」ではないことを示しています。そこでセイレポでは、初回提出の時点から実機動画と7項目の英文説明を用意し、App Review Informationへ保存して提出しました。
以下では、その入力値と手順を画面順に説明します。
