知って得する!人生を変えるコミュニケーション心理術
介護健康心理カウンセラーの西本
コミュニケーションは人生を左右します。
あなたは話すのが上手な方が良いですか?
もちろん、選べるなら上手な方が良いですね。
では、普段から言葉や話し方、聞く態度は意識していますか?
と言われるとつい、口籠ってしまいます…
日常や会社で話し方や伝え方に悩む人は多いと思います。
これほど身近でいつも行っているのに、悩みは生じてしまう。
小さい頃から話す事はしてきたのに、上手かと言われると自信がない...
でも、それが普通です。
話す事を仕事にしたり普段から意識していないと自信は持てません。
ただ、だからこそコミュニケーションに自信を持てる人は人生を良い方向へ変えていけます。
普通にしている事を意識するだけで周囲とは差が付きます。
ですが、侮ってはいけません。
コミュニケーションは簡単に出来るけど一番難しい繊細な技なのです。
斯く言う私はもともとは話し下手でした。
さらに、学生時代にはコミュニケーションで大失敗をして人間不信に陥る経験をしました。
そこから、克服しようと気づけば今までに書店で多くのコミュニケーション関連の本を何十冊と購読し意識を続けていました。
今では生まれ変わったかのように自信を持って話す事ができています。
話が苦手なのは決して悪い事ではありませんが、皆様の内に秘めているとてもいい物を上手に伝えられず、受け手が取りこぼしてしまうのはもったいないです。
なので、これから少しでも参考にしていただけるような話をしたいと思います。
第1章 コミュニケーションで得られる恩恵
少しだけ私の話しを書かせていただきます。
私はコミュニケーションが原因で学業を失敗し最悪の日々を送りました。
人間不信になり、人と関わるのが苦痛に感じるほど。
コミュニケーションなんか自信のかけらもない最底辺を自負するような人間へと落ちました。
それでもなんとか社会に食らいつこうと生き抗っていました。
そんな人間がコミュニケーションを鍛えるだけで、社内でも存在を認知され、円満に過ごすことができて給料も上がりました。
さらに、社外の発表会やイベントにも抜擢され、それをきっかけに雑誌の掲載にまで至ったのです。
その頃は自己肯定感も低く、ストレスにも弱かったため緊張から肌荒れが止まりませんでした。笑
それでも、つたなくも必死に意識して行うだけで結果はついてきてくれました。
「コミュニケーションはいつもやっているし自分は平気だ。」と思った方もいるかもしれません。
平気ではありません。意識しないと記憶に定着しにくく、学習しないのです。
そして、現代の学校教育は充実して生きているので、言葉で若い子に意のままに操られたり、意見を覆されたりする日が来るかもしれません。
しかし、ここで大事なのは決して特別な才能はいらないという事です。
必要なのは意識だけです。
海外の学校教育では人前でのスピーチが当たり前に行われていますが、日本では人前で話す機会は多くありません。中には、一度も人前で話すことなく大人になった人もいます。
だからこそ、意識した人から望んだものを手にすることができます。
人間不信で人生を諦めかけたヤツがここまで息を吹き返すとは想像もしてませんでした。
「悩みの約9割は人間関係」と言われるように、コミュニケーションを鍛えると悩みも少なくなります。
ぜひ、皆様にはこのスキルを習得しトラブルの無い飛躍した人生を歩いて行けるよう応援しています。
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コミュニケーションが上手なだけで
・仕事や対人関係での評価が高まる。
・重要な機会に抜擢されやすい。
・トラブルに巻き込まれず楽しく働ける。
・異性や同性から好意を持たれる。
・人が関わる全てにおいて満足度が向上する。
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第2章 コミュニケーションの種類
コミュニケーションは大きく分けて2種類あります。
言葉や文字で伝える言語的コミュニケーションと態度やしぐさから伝える非言語的コミュニケーションです。
非言語的コミュニケーションでは、さらに顔の表情や顔色、視線、体の姿勢、相手との距離など多くの部分から情報を受け取っています。
アメリカの人類学者レイ・バードウィステルは個人と個人の伝達において言葉で伝わる確率は35%、そのほかの非言語で65%としています。
心理学者のアルバート・メラビアンが提唱した「メラビアンの法則」と言うのがあります。
これは、感情や気持ちを伝えるコミュニケーションにおいて印象を決める情報の内訳を調べたものです。
メラビアンの法則では言葉にした感情と矛盾した表情や声で伝えたときに優先される情報の割合を示しています。
よく見た目が約9割のような解釈で表現されていますが、メラビアンの法則は見た目が印象を決めるわけではなく、感情を判断する時の見た目の影響力を表してます。
この実験は表情や身だしなみ、態度、ボディランゲージなどの非言語コミュニケーションを合わせるとメッセージを言葉以上に伝えることができるとした法則です。
これらからも、非言語的コミュニケーションの重要性が分かります。
日常で使われるステレオタイプと言うものがあります。
ある特定の人たちに対する認知の事で、先入観から影響を受けます。言わば固定観念や思い込みです。
その先入観こそ漫画やドラマなどで作られてきた「美人やイケメンは良い人」というものです。
もともと少ない情報で判断する為のものであり、見る人が悪い訳では無く、美人やイケメンは得だと言えます。
しかし、美人やイケメンに匹敵するほどの要素があります。
それは、視覚は格好よさではなく、清潔感を意識することです。
髭や髪の毛、服のしわやよれ、不相応な恰好などに気を付けましょう。
見た目と話すときに気を付ける点は以下があります。
・顔や肩の力を抜いてリラックス
・背筋を伸ばして顎を引く
・腕や手を組まない
・両足をまっすぐ伸ばして立つ
・目線を合わせる
・穏やかな雰囲気で表情は明るく
・ジェスチャーを使用する
・言葉や動作の癖を知っておく
・髪型や服装は場面に合わせる
視覚の次に聴覚から受けとる情報は「口調」や「声の質」、「速さ」です。
話し上手さんは相手のペースに合わせたり、ゆったりと優しい話し方をしています。
ある程度早口で雄弁に語る姿は聞いている人に信頼感を高めますが、普段は相手にとって聞き取りやすい話し方を選びましょう。
声の質もなるべく意識します。いつもより少し高い声で話すと人は好感を持ちます。怒っているときに人は低い声になるので声が明るいだけで安心感を与えられるからです。
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・言語、非言語を使い分けよう。
・伝える時は見た目に気を付けよう。
・明るく落ち着きのある話し方が良い。
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第3章 話しやすい人、話しづらい人の特徴
話しやすさは話すのが上手な人より、雰囲気がいい人が当てはまります。
そして、非言語的な部分が出来ている方は雰囲気が良く、話をしやすいと思われる人です。
いくら話すのが上手でも話しかけてもらえないと、せっかくのチャンスは減ります。
話しやすい雰囲気を持った人は、出世しやすく、出会いのチャンスも多い、誰からも好かれやすいという素晴らしい特徴があります。
身近な人で話しやすそうな人はどのような特徴を持っているでしょうか?
おしゃべりが好きでただ一方的に話す人は話し上手ではありません。
一見よく見えても次に"また話したい”とは思いません。
話上手かを決めるのはいつだって相手になります。
なので、話せる人を目指す前に話しやすい人を目指す方が先です。
では、話しやすい人の特徴を11個解説していきます。
1)清潔感があり、礼儀正しい
感じのいい人は見た目がいいです。
ただし、イケメンや美人だという事ではありません。
身だしなみがしっかりしていて清潔感があるという事です。それは先ほどのメラビアンの法則でも解説いたしました。
しかし、それだけでなく視覚以外の清潔感にも注意が必要です。
例えばキツイ香水やタバコ、お酒の匂いがするひとをどう思いますか?
近くに居たら離れたいと思うかもしれません。
嗅覚からの情報はその心理に深く関係しています。
また、その場に合った言葉遣いや服装はビジネスシーンで大事にされています。隣の人から見ても恥ずかしくないと思われる格好をしましょう。
居心地がいいというのは感じがいい人の条件です。
2)ちゃんと名前で呼んでくれる
挨拶に加え、名前で呼んでくれる人はデキる人です。人との距離感の縮め方を分かっている人と言えます。
なぜ、名前呼びがいいのか。それは、名前を呼ぶことで誰に向けて話しているかが明確になるからです。自分に関心を向けてくれる人には好意を抱きやすいです。そこから親近感を覚え自然と信頼感を得られます。
なので、明日からでも名前+挨拶で始めてみましょう。
3)相手と積極的に関わりを持とうとする
単純接触効果を聞いたことがあるかもしれません。
会う回数に応じて親近感が湧くという心理的効果を言います。
人は嫌いな人には会いたくないですよね。その逆で好きな人には会いに行きたい。単純接触効果はそれを利用しています。
こんなによく会うということは縁があるもしくはどちらかに好意があるのではと思わせることができます。
そして、気付かない内に好意を抱いてしまうのです。
ただし、要注意なのは意識しすぎてつまらないことや嫌悪感を抱かせないことです。会うたびにつまらないギャグを飛ばしていたら嫌われますね。
4)別れ際の感じがいい
これは特に初めて会うもしくは会う回数が少ない時程重要です!
この心理作用に関しては後述いたします。
感じがいい、また会いたいと思う人は別れ際がいい人です。
5)才能よりも努力をしている
多くの環境は集団で成り立っています。
能力の高さを露骨にアピールするだけでは人に好かれず、集団に溶け込めません。
とても感じがいいとはいい難いですね。
時に能力の高さは妬みの対象ともなります。
出る杭は打たれるという言葉があるように。
打たれないためには出すぎなくてはいけないです。
ただ、感じがいい人の条件ではありません。
親近感を与えるなら同じように努力している点を見せましょう。
6)物事に良い意味で楽観的、楽しそうな姿勢
何事も楽しんでいる人は感じがいいです。
前向きだったり、物事を楽しむ感性を持っている人は思考や感じ方が違います。
例えば、愚痴ばかり吐く人と常に一緒に仕事するのと、嫌々ではなく楽しそうに仕事をしている人ではどちらがいいでしょうか?
愚痴を常に聞き続けるのも楽ではありません。常に楽しそうにしているのも苦痛と思うかもしれませんが、一所懸命で前向きな姿でいる方が感じのいい人に捉えられます。
イライラしている感情が伝播するように、楽しいと思っている人のポジティブ感情は周囲を明るくします。
無理はいけませんが等身大の姿で、なりたい方向に考え方を傾けてはいかがでしょうか?
7)否定的な言動がすくない
相手の承認欲求を認めてあげることが話しの大原則です。
嫌々でなく否定的な言動が少ない方が当然、好かれます。
特に他人の行動や考えは自分の思いとは違います。
違う考えに対して防衛反応で人は否定的に捉えてしまいます。
なので、思っていてもグッとこらえましょう。
伝えたほうが良い場合には伝え方を工夫した方が衝突は避けられます。
8)立場の弱い人を守ろうとする
いわゆる正義の味方ですね。
実際に守るかどうかではなく少数意見でも大事にするかという姿勢が大切になります。ただし、内容によっては大勢の批判を買うかもしれません。なので、慎重にならなければいけません。
しかし、それができる人は必ず好かれるでしょう。
人に対してそれだけ情を向けられるということは親密になるうえで重要な要素です。少数に好かれるということは深く好かれる確率も高いので、いざとなった時あなたの味方でいてくれる人が居るでしょう。
その心の余裕は感じのよさを出すうえで必要です。
9)誰にたいしても愛想がいい
これは先ほどの少数に好かれるとは逆に思えますが違います。人に対して差別のない対応ができているかという事です。
笑顔や接し方を選ぶようでは感じのよさは出ません。
感じのいい人は基本的に愛想がいいのが特徴です。
ただし、愛想というのも慣れるまでは気を使うので無理せず、できる時は愛想良く振る舞ってみましょう。
10)疑問の返答を必ずしてくれる
よく投げかけた質問や仕事の進捗が返ってこないことありませんか?
お願いしたり聞いた方は覚えています。そして、返答を待っているのにも後回しにされると良い印象は持ちません。「もう関わりたくないな」と思わせてしまう原因にもなります。相手は受けた事に対する返答を待っていることを意識していつまでに回答するかを確認しましょう。
気を使ってもらえるだけでも相手には感じのよさが伝わります。
11)リアルの関係を大事にしている
現実の人間関係を大事にしているかどうかは大事です。
今ではSNSが発展しネット上やLINEだけの連絡する関係が増えてきています。だからこそ人間関係を大事にすることは重要になります。
連絡上だけがよくても実際に会った時に良いとは思われません。
それっきりの関係になってしまうという事ですね。
深く仲良くなる場合もありますが、簡単に大勢と繋がれるSNSに依存せず、うわべ以外の関係を持てる人を大切にしましょう。
さて、これらに共感できる部分はありましたか?
さっそく明日からでも出来そうですね!
ここなら出来るなってところを真似してみてください!
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・話をしやすい人を先に目指そう!
・出世、出会い、好印象などメリットが多い!
・素敵なチャンスに恵まれる!
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第4章 話しやすい人になるための心理学
自分が過ごしていくうえで周囲の人に関心を向けるのは大事になります。
会社の上司や同僚、お客さん、近所の人、友人、子どもが通うところの先生など多くの方が居ますね。
その中で、話しやすいと思う人はどんな見た目や言葉使い、表情の変化、身振り手振りをしているのかを観察してみてください。
私の個人的なおススメは通っている場所の美容師さんです。
人が”また会いたい”と思う気持ちには「ピーク・エンドの法則」が大きく影響しています。
ピークエンドの法則とは物事の「ピーク」と「エンド」の経験がその全体的な印象を左右するといった効果になります。
対人においてのピークとは互いの共通点や話の盛り上がりなどが言えます。
同じ趣味について熱く語ったり、アッと驚く好意的な印象を与えることが効果的です。例えば、料理が好きな人と料理の話をしているとき、同じテレビ番組や本などを見ている場合、「あっ知ってるの?いいよね!」と盛り上がりますよね。
さらに似たような心理学では「初頭効果」と「親近効果」があります。
ポーランド出身の心理学者ソロモン・アッシュが提唱した「初頭効果」は最初の第一印象(初頭)が印象に残りやすいというもの。
また、アメリカの心理学者N・H・アンダーソンが提唱した「親近効果」とはその逆で最後の印象が記憶に残りやすいことを言います。
要するに人との関係において第一印象とピーク、別れ際がその人を印象付けるといっても過言ではありません。
先ほどの美容師さんの例を挙げて考えてみましょう。
お店でお会いした時に笑顔で「こんにちは!お待たせしました。」話しかけられます。(初頭)
そして、会話も盛り上がりつつ洗髪やマッサージで気持ちもリラックスします。(ピーク)
髪の毛も切り終わり、帰り際にはお礼や前向きな言葉とともに笑顔で「ありがとうございました。またお待ちしてます。」と深々と頭を下げて見送ってくれます。(エンド)
私の場合に1時間半くらいの美容室は、要点がぎゅっと詰まった時間です。
美容師さんは繊細な感性と技術に加え、高い対人スキルが求められます。
だからこそ、毎回行くたびに見習うべき点が多数見つかります。
美容室は容姿を整えるのを含め、自らを高める場所であると言えます。
他にも話をしやすい人になるための心理学は数多くあります。
下の記事は更に話し上手になるステップとして活用してください。
・シフト勤務さんが気を付ける人間関係タイミング
・基本の心理テクニック【心理学】
・心理学を用いた人との接し方【心理学】
介護健康心理カウンセラー
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・第一印象とピーク、別れ際が人を印象付ける。
・美容師さんを見習うべし。
・共通点で話のピークを作ろう。
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第5章 コミュニケーションに必要な能力
コミュニケーションはゴルフと同じく、メンタルが重要です。
誰かと話せる精神状態かは会話をするうえで必要な条件になります。
なので、会話を意識する前に自分の精神状態を良く知ることは大事です。
次の記事はメンタルを整える考え方について書いてあります。
・自分を見失わない考え方【承認・アンガーマネジメント】
・ストレス解消の方法
介護健康心理カウンセラー
精神状態を整えた後はどうしたらいいでしょうか。
実際に会話している時は求められる能力に大きな違いがあります。
簡単に言うと伝える力が言語的、聞く力が非言語的と言えるでしょう。
どちらも大事なんですが、コミュニケーションの用途によって鍛える部分が違います。
例えるなら以下のような組み合わせです。
・会議やプレゼンで上手に話したいのであれば
「交渉力+語彙力+表現力」
・職場の人間関係を良くしたいなら
「雑談力+傾聴力+理解力」
あなたが求めている状況に応じて伸ばす能力を組み合わせていく必要があるんですね。
これら全てを鍛えるのには相当な努力と時間が必要になるので、まずは今自分にとって必要な能力や得意な分野から伸ばしていきましょう。
能力はひとつでも身に付けば自信に繋がり、会話をプラスに捉えることができます。
能力とはあえて別にしますが「性格」も大きく影響します。
性格は生まれ持った部分がありますが、人前で振る舞う自分は意図して変えることが出来ます。
とても根気が必要になるので、無理のしすぎでは疲れてしまうので余力がある人は、性格や外向型、内向型の活かし方に関する本などを調べてみてください。
また、性格について書いている過去記事も載せておきますのでこちらを併せて読んで下さい。
職場にいるあの人を理解する【性格・人間関係】
介護健康心理カウンセラー
性格で言えば、元気が良くて一般的に"ノリがいい"と言われる人たちは話が上手な印象がありませんか?
外向性を持った性格は社交的に振舞うことに向いているのです。
あとは単純に話す回数をこなしているからです。
コミュニケーションを上達するには人と話す回数は多い方が良いです。
ですが、焦る必要はありません。
話すことが苦手な人でも、話せる相手との会話から回数をこなしていけばいいので、家族や友人など身近な人と会話を行って下さい。
少しづつ慣れてきたら自信も付くので、家族や友人以外にも自ら声を掛けてみましょう。
ある程度話せる人も言葉を意識した話し方と話しかけてもらえる姿勢に意識して行ってみて下さい。
慣れたら自然と言葉や態度で出てくるようになります。
成功体験を得る事はコミュニケーションに置いてとても大事な要素になります。小さい成功をひとつずつ、着実に実力を付けて行くのです!
第6章 コミュニケーションの始まりは「聞く力」
コミュニケーションと言えば、話しをしている姿を思い浮かべます。
どちらかというと”話をしている人”寄りの想像する方が多いと思います。
しかし、コミュニケーションに大事なのは聞く力です。
多くは相手の話を聞くところから話が始まります。
「声をかけることから始めるでしょう?だから話す力が大事なんじゃないの?」と思われるかもしれません。
ただ、話しかけても自分だけ話して相手の話すことを理解しなかったり、的外れな質問をしてしまうと不快感を与え、避けられてしまいます。
たとえ饒舌に話せなくても、相手の話をしっかり聞いて必要な言葉を返すことが出来れば居心地がよく好印象を持たれます。
そうすると次は相手の方から質問してくれるので聞いて的確に話を返すだけでいいんです。
コミュニケーションの目的はビジネスシーンでの会議や商談以外の一般的な場面では、相手のことを知りたいとかよく思われたいという事の方が多いと思います。
だからこそ、聞く力は初めに身に付ける能力だと考えています。
(1)質問力
私は”質問する”ということは聞く力に分類されると考えています。
初対面で好きな食べ物の話をしようと声をかける時、いきなり「私はラーメンが好きです。」「あのラーメン屋は美味しいです。」と話しかける人は少ないと思います。
「好きな食べ物はありますか?私はラーメンが好きです。」と質問の前振りをすることが多いのではないのでしょうか?
また、その方が相手も話のタイトルが分かるので話をしやすいです。
メールなど文章で文頭に使われる「調子はいかがですか。」という言葉も見えないですがクエスチョンマークが付いています。
実際に「元気です。」と同意や返答があって話が成立している言葉だからです。
質問には二つの分類があります。
オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンです。
オープンクエスチョンとは先ほどの「好きな食べ物は何ですか?」という「はい」か「いいえ」では終わらない質問を言います。
クローズドクエスチョンは「ラーメンが好きですか?」という「はい」か「いいえ」で終わる質問を言います。
野球で例えたらオープンクエスチョンは言葉のキャッチボールを続ける言葉です。
言葉に行き詰まったり、初対面などで距離感を縮めたい時などに有効です。
実際にハーバード大学の研究では9つ以上の質問をした方が初対面で好印象を得られたという研究が報告されています。
例えば、趣味や好物など、出来るだけ相手にとってポジティブな回答になるような質問をしましょう。
相手の反応や興味に合わせて質問ができるとさらに好印象ですが、焦らないように大まかに質問は考えておきましょう。
聞くという言葉の類語には「訊く(きく)」があります。尋ねるという質問と同じ意味を持つ言葉です。
なので、質問力は聞く力であり、話す力よりも先に身に付けた方がいい能力でしょう。
質問力は聞く力のすべてに関係するものです。
しかし、質問力は聞く力で一番最後に鍛えられます!
先だったり後だったりどっちなんだと思われるかもしれません。
なぜなら、良い質問は細かな観察と聞いた話の中から生まれます。
そのため、傾聴力と理解力、想像力を磨き質問することでとても円滑なコミュニケーションができ、相手から良い印象を持たれるでしょう。
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・話のタイトルを意識しよう。
・オープンクエスチョンで話を広げる。
・いい質問は細かな観察から生まれる。
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(2)傾聴力
突然ですがあなたは人の話を聞けていますか?
話の途中で遮ったり結論を急いだり、聞いてるふりをして言葉が反対の耳から出ていってませんか?
傾聴という言葉はただ聞くことではありません。
「目」と「耳」や「心」を傾けて熱心に聴くコミュニケーションの技になります。
実はこの技はやっているようでできていない人は多くいます。
普段から人の話を熱心に聞くには常に意識をしていなくてはいけないからです。そんな鍛錬している人はめったにいません。
出来ているとすれば相当な体力と精神力でしょう。
常時できない理由は実際にやってみるとかなり精神消耗するからです。
私は常にその姿勢でいることは勧めません。疲れるからです。
自分の心の状態が穏やかではないと人の話をしっかり聞けません。
だからこそ、その時々で傾聴する姿勢を作るのです。
ではどのようにしたら傾聴して人の話を聞けるのでしょうか?
すれ違いざまに立ち話をするのとは違います。普段、話を聞く姿勢とは区別しましょう。
「真剣にあなたの話を聞いています」というのを相手に伝えなくてはいけません。
その方法のコツは3つあります。
①環境を整える
安全を確保することは安心感を与え、心から話ができる最低条件になります。先ほどのようにすれ違いざまの会話では傾聴してもらったと感じることはできません。人や雑音、温度などの影響が少なく、その人が安心して話に集中できる環境を整えることが必要です。
逆に無音で密室になってしまうなどその環境が相手にとって安心できない場合は人が少ない開けた場所や何かあったら人を呼べる場所、相手がよく知る場所にいるのがいいでしょう。
②座る場所
話をするときは座る場所、体の向きが大事です。
向かい合って話すと人は威圧感を感じやすく攻撃的な印象を与えてしまいます。なので、相手から見て座る位置が90度になるようにしましょう。そこが一番安心して話ができる位置となります。
親近感出すために隣に座るのは注意が必要です。
パーソナルスペースを侵害しやすいのである程度付き合いがある人かどうしても座る場所がない時にしましょう。
あくまでも相手が話やすい環境を整えるのが大切です。
③聴く姿勢
傾聴とは「目」と「耳」や「心」を傾けて聴くと言いましたね。
話の内容や相手の感情に共感して心で聴くことが大事となります。
そして、話の区切りがつくまでは自分の考えは挟まないようにします。
傾聴で一番難しいのがココです。特に話の解決策や結論が出やすい方は注意が必要です。黙って話を聞くのには我慢が必要なんです。
挟んでいいのは相槌や話の要約を伝える時だけです。
そうしながら、相手のテンションに合わせた言葉と仕草、声のトーンを意識します。
例えば、「最近恋人と上手くいかなくて別れないか心配なんです。仕事にも身が入らなくて…」と相談されたとします。
真剣に不安を感じていて自分の行動を良く思えていないと話す相手に対して、うれしい時のような明るい声や「ちょーやばいじゃん。」みたいな砕けた言葉、髪の毛をいじったりなどの仕草はどう考えても合ってないことが分かると思います。
その時点で相手からの信頼感を失い、怒られるかもしれません。
最悪、その様子が広まり社会的に信用度を失うかもしれません。
だからこそ、相手に合わせた雰囲気やテンションで共感力を持って接しましょう。
また、今では当たり前になっているSNSが支持されるのも理由があります。
その中には同じコミュニティがあって、共通の話題に共感出来たりするからです。「私と似ている人がいる」という安心感もあります。
(3)理解力
話をちゃんと聞いてくれたかを相手に感じさせるものとして理解力を高めることは必須です。
理解力が高いと相手の話を頭の中で要約することで適切な返答を返すことができます。的外れな返答は相手の不信感につながります。
理解できるということは話に共感するために必要な要素になるのです。
理解力も聞く力のすべてに共通します。
しっかりと傾聴するからこそ話を理解でき、時には質問を投げかけて自分の疑問を消化して解釈をまとめたり、後述する想像力を働かせてより話の理解をします。
相手が伝えたい内容はどこなんだろうか、その時に相手はどんな思いをしたのか、話を聞くことで何を求めているのか。
これらをすべての聞く力を使って導き出しましょう。
ただし、注意点が二つあります。
まず、理解力が高い人は言葉を挟みやすく、結論を急いでしまいます。
自分の中では早い頭の回転力で結論を導き出してしまうからです。
”かもしれない答え”が自分の中にあったとして悩める人の話を聞くのは普段より我慢が必要になります。そのため、気付かないうちに話を急かすような態度をとってしまう事もあります。なので、話を聞きつつ態度にもより意識を向ける必要が出てきます。
さらに、真剣に相手が話をしているときは感情的になる場面もあります。
感情的に話をしている相手は伝えたい内容とは別に多様な言葉や体験談などを織り交ぜて話してしまうことも少なくありません。
なので、多くを理解しようとすると結論も多くなり、たくさんの答えから相手が求めている内容とズレてしまうこともあります。
こういう時には相槌の要約は小出しにしつつ、話の軌道修正をしてあげるのも大切です。
話の途中に一言だけ自分の解釈を相手に伝えることで思いを消化しつつ、脱線しそうな話の軌道を整えるのです。
その時に意識するのは口調やトーン、速さなどの聴覚情報です。
あくまでも急かさないように、しっかり理解しているということを伝えてあげましょう。
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・結論を急がないで話を聞く。
・話の聞き手は冷静に、相槌と要約で話の軌道修正。
・口調やトーン、速さを意識して話そう。
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(4)想像力
想像力は相手の話に共感するうえで必須の能力になります。
皆様は文字だけの本とアニメーションや映画などの映像ではどちらの方が理解しやすいですか?
多くの人は映像の方が理解しやすいと思います。
話のシチュエーションが鮮明に浮かんでいるからです。
話を聞きながら頭の中で想像するには労力を使います。
集中して考えていると話を聞くことの意識が薄れてしまい言葉の取りこぼしが増えてしまいます。
だからこそ想像力を鍛えることが必要で、話の理解を深めるとともに、言いたい事やその時の相手の気持ちを考え共感してあげるのです。
では、どうしたら鍛えられるのでしょうか?
想像力を鍛えるには言葉に触れることが大切です。
言葉に触れるとは実際に話をしたり小説などの本を読んだりすることです。
鍛える前から会話をすることが怖い場合は本を読むことがいいでしょう。
最近ではラジオや音声アプリなども増えてきているので、それを活用して人の話を聞くのもいいと思います。
また、道行く人や接している人を見てこの人はどんなことを思っているかなど相手に関心を向けることでも想像力は鍛えられます。
実際に使って鍛えるのが成長には大事なんですね。
以下の記事は想像力を鍛えるために読んでみて下さい。
・最期に見せた人生で1番の笑顔
介護健康心理カウンセラー
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・話の物語やイメージを共有する。
・会話や本、ラジオなどで想像力を鍛える。
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第7章 相手に思いを伝えるのが「話す力」
こちらでは先に述べた4つの話す力について、その能力を伸ばす方法をお伝えいたします。
話す力は自分の思いやそこにある何かを相手に理解してもらえるように伝える力を言います。主張するための能力です。
ここまで読んでいただいた方の中には「やっと、話すほうだ~」と思われたかもしれません。
聞くことが出来てからが会話です。人生を変えるコミュニケーションはそこから始まっています。
では、4つの力についてみていきましょう。
(1)交渉力
交渉力とは物事を主張する力です。
相手の理解を得るためにはこの能力が必要不可欠です。
急ですが、皆様は仕事で朝礼の内容や家族との会話、テレビの内容などをちゃんと覚えていますでしょうか?
覚えてるけど一部だけもしくは全然覚えてないという方が多いのではないでしょうか。
まず、前提として人は話を聞いていないもしくは忘れるということを覚えておいてください。
実は聞いているようで聞いていないことが多いのです。
そこで学ぶのが交渉力です。交渉する=伝達するということです。
先ほどの例で一部だけ覚えているという人はなぜ覚えているのでしょう?
それは、自分に関係することだったのではないのでしょうか。
明確に自分に向けて発言されたことや共通の趣味など自分を含んだ話というのは記憶に残りやすいです。
さらに、記憶に残る話しというのは簡潔明瞭なのが特徴です。
例えば、Aさんが商品の良さを語るとき聞き手としてどちらが伝わりやすいでしょうか?
a.この商品はとても使いやすくて購入者に人気です。
店舗の方でも受けが良くて、皆いいと言ってます。
実際に売り上げが好調でプレゼントにも最適です。b.この商品は購入者に人気で評判、売上が好調です。
多くの人には b が伝わりやすいのではないでしょうか。
どちらも根拠はあるのですが、b のほうが簡潔明瞭ですね。
それに比べ a は主観が多く、根拠のまとまりもないです。
ですが、実は多くの人がは a のように話しがちなんです。
急いでいたり、緊張している場面などでは説得力を高めようと情報を多く伝えてしまう傾向にあります。
さらに、会話に間ができてしまうと焦って言葉を足してしまいます。
情報が多いと相手の脳内で処理ができず、適切な判断ができません。
特にそれが文面でなく口頭だとより伝わらないです。
伝わったとしても相手の理解力に依存してしまうでしょう。
多くの情報を伝える際は、情報の関連が強く、バラバラな内容は結び付けて伝えると覚えやすいです。
心理学では”精緻化”(せいちか)と呼びますが、関連の強いものはひとまとめに構造化することで多くてもバラバラで少ない情報よりも覚えやすくなります。
例えば、以下のようなものです。
みかん・電車・桜・猫・紙 バラバラなもの
みかん・こたつ・雪・手袋・サンタ 冬と言えば
たくさんの情報を伝える時は結び付けて伝えましょう!
そして、あらかじめ伝える内容は決めておいて、沈黙ができたとしても怯まずに構えておきましょう。
聞きたいことがあれば会話や質問をしてくれるはずです。
しかし、だからといって根拠が薄くては説得力に欠けてしまいます。
そのため、3つの伝え方の特徴を踏まえておきましょう。
①伝える根拠の数は明確に。
「今から商品の良さについてお話します。根拠は3つです。」
このように今から伝える内容の数は明確にしましょう。
聞き手からすると話が長いと集中力も切れるので、数が明確になると「3つか、それだったら…」と意識して聞くことができます。
そして、数も重要です。交渉力の冒頭で述べたように忘れやすいことを意識して個数を絞りましょう。
人はリズムのよい3つの主張は覚えやすいです。
多くの広告やスピーチでも3点主張で伝えられています。
例えばリズム感のよい「早い・安い・うまい」、「ホップ・ステップ・ジャンプ」などがあります。
あとは何故か忘れられない「底辺×高さ÷2」というのもそうなんでしょうかね(笑)
主張する数は3~5つくらいだと記憶に残り、飽きずに聞いてもらえるでしょう。
②論理的に伝える
論理的、論理的思考と聞くとなんだか難しく感じてしまいますが論理とは話を伝える順序を言います。
伝えたい内容を考えると沢山ありますが、それを紐解いて順序立てて伝える時に役立つ思考です。
イメージとしては下の図のような感じです。
論理的思考(ロジカルシンキング)で考える方法にはいくつかの特徴があります。
まずは、上の図のように結論から伝えましょう。その後にくるなぜを解消するように話を順序立てていきます。物事の側面だけでは話の道筋がまとまらないのでたくさんの情報を収集してまとめることも重要です。
さらに、人は自身の得意や先入観にどうしても寄ってしまうクセがあります。思考のクセを理解して広い視野で把握しましょう。
また、湧いてくる「なぜ?」に対して繰り返し自問自答する事も必要です。仮説に対して「なぜ?」を繰り返す事で結果を導くことができます。
ほかにも、話を結論で挟んで伝えるという話法があります。
「結論(主張する内容)→反論・根拠→結論」という伝え方です。
例えば以下のような形です。
結論「禁煙したほうがいい。」
↓
根拠「なぜなら、禁煙が早いほど健康を享受でき、虚血性心疾患や脳梗塞、肺がんリスクが低下するというデータが出てます。」
(参照:厚生労働省 eヘルスネット)
↓
結論「だから、禁煙したほうがいい。」
この伝え方により相手に強い印象と説得力を与えることができるのです。
SNSなどの短い文章で伝えるときにも有効な形になるので覚えておくといいでしょう。
③感情語を使う
感情語とは心の動き(感情)を表現する言葉を言い、例えば「嬉しい!」「悲しい…」などです。
なぜ、感情語を使うかというと人は感情的な生き物だからです。
人には心があり感情に行動を左右されます。
どんなに理論立てて話されてもやりたくなかったり、嫌いな人からの頼みは面倒に感じてしまいます。結果、頼みごとを聞いてもらえなかったり、質を落としてしまうかもしれません。
正しいことを主張するだけでは人は動いてくれません。
なので、分かりやすく伝え、相手の感情に働きかける必要があります。
そうすることで行動に繋がっていきます。
「○○してくれて嬉しい。ありがとう!」
「○○が悲しかった。次回はこうして欲しい。」
上記のように感情語はストレートに表現するのがコツです。
その方が相手に伝わりやすいからです。
恥ずかしがっていてはうまく伝わらず、誤解を招くかもしれません。
慣れないうちは恥ずかしいですが思い切って伝えてみましょう!
協力を得る場合、感情語に加えてもう一つ伝える言葉があります。
それは、「お願いします」や「力を貸してください」などの言葉です。
人は感情に左右されるからこそ、頼みの言葉が後押しになります。
ぜひ、上手に使って気持ちよく動いてもらいましょう。
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・話は簡潔明瞭に伝える
・内容をまとめ論理的に説明する
・感情語で人の心に働きかける
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(2)雑談力
雑談力を高めると関係性に良い印象を持たれ、満足度や親密度が上がります。
でも、「雑談なんでただ話していればいいんでしょう?」と思われる人もいるかもしれません。
話している間に沈黙が続いて気まずい思いをした、無理やり話そうとして変な印象を与えてしまったという方は少なくありません。
さらに、ただの雑談は時間の浪費や喧嘩の種を生んでしまいかねます。
雑談をするなら互いに満足できる良い雑談を心掛けたいですね。
まずは、前提として第一印象(見た目)が大事です。
一緒に過ごす人が不快を与えずに安心できる人かという居心地が大切です。
これは、第二章と第三章を参考にしてください。
次に気持ちのいい挨拶を心掛けましょう。
話の初めは挨拶から始まります。第一印象と同じで不快な感情を与えたままいい話はできません。見た目とセットで気を付けます。
その後に話のネタに悩むと思います。
あらかじめ「次に会ったらこれを話そう」と準備ができていると良いですが多くは出来ていないと思います。
その時に必要なのは相手の変化に気づくための観察力です。
一目でわかりやすいのは「相手の見た目の変化」です。
髪を切ったもしくは染めた、化粧を変えた、服装がおしゃれ、靴がきれいなどは取っ掛かりやすいと思います。
もっと好感度を狙っていくなら性格を褒めるのもいいでしょう。
例えば、集合時間より早く来ていて「早いですね!相手を待たせないために早く来たんですか。優しいんですね。」などです。
相手の変化に触れるのが少し恥ずかしい場合は、鉄板の無難ネタである”天気”の話題について触れましょう!
逆に触れてはいけないのは政治や経済などの個人思想が固まっている内容です。話すことは悪くないですが安易に触れるとヤケドします。
では、天気について触れたとします。
「今日はいい天気ですねー。」
「そうですねー。」
「・・・」
「・・・」
と、ここで焦って変な話を振ってしまいがちです。
ですが、落ち着きましょう。
沈黙の間を恐れるとその恐怖や不安感は伝わってしまい居心地の悪い空間を作ってしまいます。
沈黙はあって当たり前です。悪いものではなくむしろ落ち着ける関係なんだと前向きに捉えましょう。
さらに、一つの会話に対して複数の返答も意識すると良いです。
「今日はいい天気ですねー。」
「そうですねー。でも、寒いですねー。寒いのは得意ですか?」
と関連することに対して何気ない会話を付ければいいんです。
でも、何気ない会話なんて、「それも難しいよ!!」という方のためにもう一つ。
それは、”ど”が付く質問を意識すると良いです。
どこで?
どんな?
どのように?
どうして?
どこまで?
このように返答に加えてみましょう!
また、話のネタや返答に加え大事な要素もあります。
相手が気持ちよく話せているかどうかです。
相手が気持ちよく話すためには相槌も大切です。
相槌のポイントは以下の5つです。
①「同意」:そうですね、なるほど、確かに…
②「共感」:大変ですね、嬉しい・悲しいですね…
③「促進」:もしかして、それから、と言うと、ぜひ…
④「整理」:つまり、まとめると、要するに…
⑤「転換」:ところで、そういえば…
自分だけが気持ちよく話すのは結果的に良くないです。
人生をいい意味で変えるなら、相手に花を持たせてあげることを意識しましょう。
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・話のネタは細かな観察から生まれる。
・沈黙はあって当たり前!
・話の続きに困ったら5つの「ど」と相槌
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(3)語彙力
語彙力は話の内容を伝えやすくするのに加え、その人の品性を相手に伝えます。言葉遣いは人間関係を良くし、チャンスを掴めるようになり人生を豊かにします。
語彙力と聞くと「言葉を覚えなきゃいけないの?」と思われるかもしれませんが、半分正解です。
ですが、改めて漢字ドリルをやるようなことはしません。
効率よく学ぶ方法としては本を読んだり、実際に会話をすることです。
そして、”定型文”を知る事です。
単語を一つずつ覚えるより、良く使う文の言葉を覚えましょう。
例えば、以下の場合では目上の人に対してはどちらが正しいでしょうか!?
①「勉強になります。」
②「参考になります」
答えはこちらです。
○ ①「勉強になります。」
× ②「参考になります」
一見、どちらもへりくだっているように見えますが「参考」という言葉は「まあ検討しておきますよ」というニュアンスを持っているからです。
「勉強になります。」という方がストレートに伝わり交換も持たれやすいです。
この場合さらに丁寧に言うなら「ご教示いただきありがとうございます。」となります。
「参考」と「勉強」という言葉の意味を覚えるのは骨が折れますが、文で覚えてしまった方が覚えすいですね。
ビジネスシーンなどではなるべく短く相手に伝えるというのを意識して会話を図りましょう。
しかし、短くすると言葉が強く聞こえてしまいます。
そうすると「怒っているのかな。」と思わせてしまいます。
そういう時は文末に「~よ」や「~ね」と柔らかい口調で伝えましょう。
特に反論や否定を伝える時に使うと反感を買わずに大人な対応をすることができます。
言葉の一つ一つに聞いた時に受ける印象があり、その言葉を聞いて相手の性格や印象を決めます。
そのためポジティブな言葉をなるべく使っていきましょう。
無理に元気でいるわけではなく、言葉はポジティブにするという事です。
例えば何かしてもらった時は以下の表現です。
○ 「ありがとうございます」
× 「すみません」
ポジティブな言葉は相手もポジティブに変えてくれます。
特に相手を印象付ける去り際など第4章で話したタイミングを意識してみてください。
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・品性が言葉として出る
・単語よりも文で覚えよう。
・「~よ」や「~ね」で柔らかい口調を演出。
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(4)表現力
表現力とは話をよりわかりやすく伝えるために必要な要素です。
それには3つの要素があります。
①ボディランゲージ
Body(身体)のLanguage(言語)、要するに身振り手振りのジェスチャーを言います。
第2章のメラビアンの法則や複数の科学的実験でもボディランゲージは好感を与えるのに有意だったと報告されています。
テレビや会社のプレゼンなどで偉い人のスピーチを見たことはありませんか?もしくは話し上手な人はどのように話していますか?
多くの人が身振り手振りで表現していたと思います。
それらの方々が総じて使う会話のテクニックです。
身振り手振りに合わせて話を伝えたり、相手の話に大きく頷いたりすると相互に理解が促進されて円滑に話が進みます。
また、忘れてはいけないのは表情です。
表情は人の感情を判断する情報です。
「メラビアンの法則」のように視覚から得た情報で相手のことを判断しています。
なので、感情や話に合わせた表情をすることで相手の理解度も上がり会話を印象付けることができます。
話の内容に合わせて笑顔や悲しい表情、怒った表情などを使い分けましょう。
下の記事ではそれ関する心理学を記載しています。
表情で心を知る
介護健康心理カウンセラー
②声の質
「声色」を考えたことはありますか?
声優や俳優、落語家さんなど声を扱う職業の方々も重視している点です。
例えば、悲しい話を明るい声で、楽しい話を悲しい声で話されたところを想像してください。
相手の感情が伝わりづらく話の内容も入ってきませんね。
話し手の声の質は内容の理解を促進させる要素になります。
また、第2章でもお伝えしましたが”早口の人ほど説得力が増し心を揺さぶることができます。”
コロンビア大学のウィリアム・アップルの調査によると人が話す平均の1.3~1.5倍の速度が最も心理的に影響を与えるとしてます。
ゆっくりな口調では落ち着きを与え、早い口調では信頼感を与えるという事ですね。実際にyoutubeなどを1.5倍速で聞いてみてください。雄弁に話す姿は心を揺さぶるでしょう。
ただ、注意する点ははっきりと話す事です。聞こえていないのでは意味がありません。一番いい方法は話の内容に合わせてて緩急をつけつつはっきりと伝えることです。
また、声の大きさや抑揚、吐く息の量も含まれます。
声で表現できるようになれば立派な話し手と言えるでしょう。
話す内容や場面に合わせた話し方を意識してみてください。
③沈黙
話をしている人にとって恐怖の沈黙ですが、実は上手に使えば話をより伝えることができる武器に変わります。
「これって…」
「本当においしいね!!」
というように、伝えたいことの前にある程度の間を作るとその言葉を強調することができるのです。
ただし、沈黙は空気感に重圧(プレッシャー)を生みます。
特に笑いを取りに行った後の沈黙は強いストレスであり、芸人さんのようにスベッた後の一言などキラーフレーズがないと悲惨な状況になります。
また、多用しすぎると効果も薄くなるので、ここぞというときに沈黙を利用してみてください。
表現として話のユーモアも大切です。
話のユーモアは予想にしていない驚き(ギャップ)や変化から生じます。
話にツッコミを入れたり、話を盛るなどもそれを利用しています。
ですが、話で無理に笑いを取ろうと頑張る必要はありません。
緊張していたりすると笑いも起きないので程よくリラックスしていなくてはいけません。何よりも笑いを狙うというのは相手に悪印象を与えるリスクも高いので頑張らなくていいです。
それよりもよく笑ったり、笑顔で話をするほうが簡単に笑いを誘えて良い印象を与えることができるでしょう。
第8章 終わりに
この記事の冒頭でも話しましたが、私は昔にコミュニケーションで人生を変える大きな失敗をしています。
ただ、それがきっかけで今の人生を歩んでいますが今の自分が失敗だとは思いません。
一度は大きな恐怖に飲み込まれ、人と関わることでさえ苦痛でしたが、コミュニケーションを意識して勉強を続けてきた結果、コミュニケーションで人生をより良く変えていけました。
そこにはコミュニケーションだけでなく、多くの努力や経験、関わる人に恵まれた運があります。
ですが、この能力は絶対に必要だったと思える資産です。
私はまだまだ人生半ばに居ますが、この先もコミュニケーション能力に助けられると思います。
そして、この能力で関わる人を救いたいと思っています。
今回の記事はそのひとつです。
私は介護福祉士や心理カウンセラーとして活動しているので、誰かのために言葉を使っていきます。
これまでいろいろ言いましたが、私は私生活では普段からあまりしゃべらず大人しい方です。
話すときは自分の中のスイッチを押しています。
だからこそ言えることは、話すことに無理になるのも良くないということです。
自分の心も相手の心も大事に思うことを大切にしています。
ビジネスシーンなど話を武器にすることもありますが、何よりも心の対話を意識していたいです。
今の時代、リモートワークや外出の減少、SNSの普及でコミュニケーション離れも問題視されています。
対面で行われていた人と人との関わり合いが減ってしまうことで共感力の欠如などを招いてしまうとも言われています。
そのような、新たなコミュニケーションの時代が来たとしても、人が生きていくうえで人間関係は切っても切れません。
だから、得てきたことや意識を使って豊かな人生にしましょう。
皆様の健康と幸せをお祈りしております。
筆者:介護健康心理カウンセラー 西本
文中使用写真、イラスト:写真AC、イラストACより