その日は
4年に一度の閏年
月1回
嫁が実家に帰る日
千載一遇とは
このことに違いない
無類の女好きの俺は
衝動が止まらない
今日は何かが起こる
いやむしろ起こす
S●Xへの執念は
その辺の奴らに負けない
そんな信条がある俺は
悠太を連れて
夜のクラブへと向かう
若い頃から
ストナンで培ってきた能力は
パリピの巣窟
クラブで嘘みたいに女が釣れる
クラブを
数年前に知ったのは
遅すぎたな‥
俺はイケメンではない
年齢も30半ば
それでも20歳そこらの小娘が
俺のトークとその雰囲気に
釣られるんだろう
あの頃よりも
多少の金もある
クラブに行くと
迷わずVIPルーム
料金
滞在可能時間
飲める酒の量
客層‥
下調べをすれば
それほど料金は
高くないことがわかる
キャバに通うことを考えたら
大した料金じゃない
ダンスフロアでは
肌が露出している
シコくて若い
素人女が
テンション高く
踊り狂ってる
VIP席では
ボーイが
フロア内にいる女に
声をかけて席に連れてくる
素人キャバ嬢ってところか
クラブのビジネスシステムも
街コン
相席居酒屋
マッチングアプリ‥
と同じで
全て女のマムコによる集客力
まずは女を
ほぼ無料で集客する
集まった女の箱に
釣られた男が集まり
金を支払う
世の縮図であり真理
しかし
ボーイが連れてくる女は
常連女かサクラ女か知らんが
愛想が悪い女であることも多い
女は
イケメンボーイから
声が掛かったから
仕方なく席に来ただけ
というケース
となると俺も
VIPの優越感を感じられない
ではどうするのか?
場数を踏んできた
俺なりのクラブの遊び方があった
悠太と俺は
VIPルームの席についた