“普通”の暮らしから脱け出す、実行可能なゴールとは?
はじめに:「人生、このままで終わっていいのか?」
「これからの10年で、何が変わるだろう?」
ふと、そう思った。妻と双子の子どもたちと暮らす毎日。働くことは嫌いじゃない。むしろ、責任感を持って向き合っている。でも、ふとした瞬間に胸に浮かぶのは──
「このまま、会社に人生を預けたままでいいのか?」
土曜の出勤、年々増える管理業務、そして、家族と過ごすはずの時間がどんどん削られていく。朝、まだ眠っている子どもたちの顔を見て、家を出る。夜、すでに寝息を立てているわが子の寝顔を見ながら、「あれ、今日、話しかけたっけ?」と自問する日々。
会社員として働き続けることに疑問はない。でも、「会社だけ」に人生を預けることに、強い違和感を覚えるようになった。
そこで目指し始めたのが──
「10年後のサイドFIRE」「FIRE」とは、Financial Independence, Retire Early──経済的自立と早期リタイアを意味する言葉だが、「サイドFIRE」とは、“本業に依存せず、副業や資産収入で最低限の生活費を賄える状態”を指す。
つまり、「辞めたいときに本業を辞められる自由」を持つ状態のことだ。
なぜ、サイドFIREなのか?
私たち夫婦の現在の収入は約600万円(1馬力)。支出は約500万円/年。いわゆる「中の中」。贅沢はできないけれど、不満があるわけでもない。けれど──
この暮らしを、あと30年も続けられるのか?
子どもの教育費、住宅の維持費、老後資金……先を見据えれば不安要素はいくつもある。それなのに、会社の業績ひとつで、ボーナスが減る。部署が変わる。働き方が縛られる。
「今の延長線上に、自分の理想の暮らしはあるか?」「今の働き方で、家族と過ごす時間は増えるのか?」
そう問いかけた時、答えは「NO」だった。だから私は、サイドFIREという“逃げ道ではなく、戦略”を選んだ。
サイドFIREに必要な資産は?──数字で見るゴール設定
FIREやサイドFIREは「漠然とした憧れ」では意味がない。必要なのは、具体的な「金額」と「期間」だ。
私たちが目指すのは以下の条件を満たすこと。
- 年間支出:約500万円
- その最低限(25万円×12ヶ月=300万円)を資産収入でカバー
- よって必要な資産は:300万円 × 12.5倍 = 約3,750万円
つまり──
あと10年で約2,770万円の資産を作る必要がある。
現在の金融資産:約980万円目標到達までに必要な資産増:約2,770万円
この数字が「遠すぎる」と感じた人もいるかもしれない。だが──現実を見れば、「達成可能な戦略」に変えることはできる。
FIREではなく「サイドFIRE」を選ぶ理由
完全なFIRE(労働なしで生きる)を目指すには、資産が6,250万円(=500万×25倍)必要になる。だが、それはリスクが高すぎるし、現実的ではない。
サイドFIREは、“働く自由”を残したまま、生活の基盤を資産で支えるスタイル。しかも、自分がやりたい仕事だけを選べるようになる。たとえば──
- 自分のペースで働ける仕事を週2〜3で
- 子どもの成長に合わせて在宅ワーク
- 好きな地域に住むための選択肢を得る
「今の働き方」では不可能でも、「サイドFIRE後」なら現実になる。
じゃあ、どうやって目指す?
ここまで読んで、「で、どうするの?」と思った方もいるだろう。その道のりは、大きく3つに分かれる。
① 収入源の分散化
最初にやるべきは、副業を育てること。いきなり資産3,000万円を貯めるのは難しいが、収入源を増やすことで実現性が一気に上がる。
- ブログ・noteなどの情報発信
- せどり・スキル販売などの副業
- 不動産・高配当株などの資産運用
これらを掛け合わせて複利的に育てる仕組みが必要になる。
② 支出の最適化
今、私たちの年間支出は約500万円。ここを見直し、生活満足度を落とさずに年間支出を450万円以下に圧縮する工夫をしていく。
- 家の光熱費の断熱化・設備見直し
- サブスクや保険の整理
- 外食・移動の削減と「価値消費」への転換
③ 資産形成を「習慣化」する
家計の残りで積立するのではなく、先取り投資を仕組みにする。
- つみたてNISA・iDeCoなどの非課税制度
- 米国高配当株・全世界インデックス
- 固定額の自動積立+副業収益からの追加投資
資産形成は、「気合い」より「仕組み」。そしてその仕組みは「家庭と共有」することが大切になる。
動き出す理由:ただの“夢”ではなく、“現実の選択肢”に変えるために
多くの人が、「いつかFIREできたらいいな」と思っている。でも、「思ってるだけ」では何も変わらない。10年後に笑っていたいなら──今、この瞬間から動くことが必要だ。
だからこそ、副業を始める。資産を育てる。家族と向き合う時間を増やす。そのすべてが、「選べる未来」のための行動になる。
次の部分では──
ここからの先の部分では、よりリアルに深掘りしていきます。