※本Tipsで紹介する数値・結果は筆者個人の実績(2020年〜2024年)です。成果を保証するものではありません。地域・経験・行動量などにより結果は異なります。また「月収約3倍」は独立前の平均手取り給与と独立後の可処分所得の平均月額を比較したものです。

✂︎ HAKU(ハク)フリーランス訪問美容師 × 介護福祉士【手取り18万で限界の美容師へ】長時間労働・ボーナス無しから訪問美容で独立美容室勤務15 年を経て2020 年に独立し、近畿地方を拠点に軽バン1台で個人宅・介護施設へお伺いし訪問美容サービスを提供。週3日稼働で月収は約3倍に“時間もお金も自分でデザインする働き方”をTipsにて大公開
- 自己紹介
- 1日のスケジュール
- 私が独立して感じたメリット5選
- ① 自由な働き方ができる
- ② 頑張り次第では高収入も目指せる
- ③ 定年がないため何歳まででも働ける
- ④ ビジネススキルが身につき自己成長できる
- ⑤ 節税ができる
- コスト面でのメリット(番外編)
- 開業時コストが低い
自己紹介
「毎日12時間以上働いて手取り18万円。営業後は練習やミーティングで帰宅は深夜、ボーナスも退職金もゼロ…」
私は15年間そんな環境で雇われ美容師として働いてきました。収入も時間も奪われ正直“このまま一生続くのか”と不安でいっぱいでした。
そこで一大決心をして「訪問美容で独立」しました。結果、月収は約3倍に増え、週3〜4日の稼働で自由な時間も確保できるように。夜は家族とゆっくり夕飯を食べ、休日は趣味や旅行も楽しめる暮らしに変わりました。
このnoteでは雇われ美容師から訪問美容で独立し、収入と自由を取り戻した私の実体験を全て公開します。さらに実際に使った契約書や営業台本など、“すぐに実務に使えるテンプレ9点”もそのまま配布します。
「この働き方を選んでよかった」と思える未来を、一緒に掴みにいきましょう。
はじめまして、HAKU(ハク)と申します。簡単ではありますが自己紹介をさせていただきます。私は近畿地方に住む30代のフリーランス美容師です。地元では人気店として有名な大型の美容室で15年間勤務した後、独立して2020年5月に一人で訪問美容事業を始めました。独立前の平均月収は約18万円、そこから月に数回あるセミナー参加費や講習代、練習用ウィッグの購入費など重くのしかかり、手元に残るお給料はほんのわずか。そこからなんとか洋服代や生活費を捻出する日々。営業後は練習や後輩の指導でお店を出るのは日付が超えていることも。クタクタで帰宅し自宅へは寝るために帰るだけのような場所へと変わっていました。休日もセミナーや撮影でプライベートの時間はほぼ無く本当に多忙な毎日を過ごしていました。
そんな生活が長く続き心身ともに少し疲れてきた私は一大決心をしました。そうです。「訪問美容で独立」しようと。
この時の大きな決断が私の未来(現在)を大きく変えました。週に3〜4日の稼働で月収は独立前の約3倍に増え、自由と収入を手にすることができ、仕事も私生活も無理せず“ちょうどいいペース”で続けられる実感が出てきました。
また手取り収入が増えて“選択肢”も増えました。仕事も時間も選べる、お休みや大事な予定は先に確保など。平日の昼間に用事をこなせることや、夜は家でゆっくり落ち着くなどそんな当たり前のことがちゃんと続くようにもなりました。退社から独立、現在に至るまでのプロセスをまとめました。これまでの経験や成功例はもちろん、反省点も包み隠さず公開します。
1日のスケジュール
まず、現在私が個人事業として行っている訪問美容についてお話しします。独立してから現在に至るまで、すべて一人で経営・運営しています。主な仕事内容は、介護施設や病院、ご自宅へ伺い訪問美容サービスを提供することです。イメージしやすいように、1日のスケジュールをいくつかのパターンでざっくりとお伝えします。
パターン①:個人宅+介護施設
- 08:30 自宅を出発
- 09:00 1件目ご自宅でカット
- 10:30 2件目ご自宅でカット+カラー
- 12:00 昼休憩
- 13:00 介護施設でカット(10〜15名程度)
- 17:00 終了
- 17:30 帰宅
パターン②:介護施設のみ
- 08:00 自宅を出発
- 09:00 介護施設でカット(20〜30名程度)
- 12:00 昼休憩
- 13:00 カット再開
- 17:00 終了
- 18:00 帰宅
パターン③:個人宅のみ
- 09:00 自宅を出発
- 09:30 1件目ご自宅でカット
- 10:30 2件目ご自宅でカット
- 12:00 昼休憩
- 13:00 3件目ご自宅でカット
- 15:00 4件目ご自宅でカット
- 15:30 終了
- 16:00 帰宅
日によって異なりますが、大体このような流れで稼働しています。朝が極端に早いことは少なく、夜も遅くても18時半には帰宅できるようスケジュールを組んでいます。これはお客様の生活リズムに合わせて動くためです。ご高齢の方や介護施設では夕食や就寝が比較的早いので、自然とこのような時間帯になります。予約状況によっては、午前中の2件だけ、あるいは午後の1件だけで仕事が終わる日もあります。年に数回程度ですが、実働時間だけ見ると“ほぼ休み”みたいな日ですね。
私が独立して感じたメリット5選
- 自由な働き方ができる
- 頑張り次第では高収入も目指せる
- 定年がないため何歳まででも働ける
- ビジネススキルが身につき自己成長できる
- 節税ができる+α(ここ重要!)
① 自由な働き方ができる
自分でスケジュールを組めます。休みも自分で決められ、仕事量の調整もすべて自分次第です。個人的な話ですが、私は海外旅行が好きで年に2回ほど行くため、その都度1週間ほど仕事を休みます。現地のグルメを楽しんだり、エステやマッサージを満喫するのが大好きです。こういった長期休暇を自由に取れるのも独立のメリットです。とはいえもちろん休んでばかりではありません。「しっかり働いて、しっかり休む!」が私のモットー。自由だからこそ自己責任。雇われ美容師の時とは違い1日休めばその日の収入はゼロです。
独立すると自己管理・体調管理がより重要になります。体は資本。健康には一層気をつけましょう。
② 頑張り次第では高収入も目指せる
一般の美容室でも固定給+歩合制が多いと思います。規模や立地で異なりますが、スタイリストの歩合は指名売上の15〜30%と言われています。
独立すると単純計算で売上の100%が入ります(※わかりやすくイメージしてもらうため経費・人件費は除外)私も美容室で15年働きましたが、独立後の収入は当時の約3倍になりました。月によって多少変動はあるものの平均するとそれくらいです。一方で労働時間は半分程度、月によってはそれ以下の日もあります。現在は週3〜4日しか稼働していません。もっと働くこともできますが現状の収入に満足しており、プライベートの時間も大切にしたいのでこの働き方を選んでいます。
③ 定年がないため何歳まででも働ける
働く意志と体力さえあれば、50代・60代・70代を超えても続けられます。人生100年時代と言われる今、手に職がある私たちは腕一本で長く働けると思います。老後の生活を年金だけで賄うのは現実的ではありません。定年後の収入に不安を感じる方は少なくないでしょう。近年では生活資金を補うため、定年後にアルバイトを始める方も増加していると言われています。無理のない範囲で働き続け、継続的に収入を得ることは老後の安心感にも繋がります。
④ ビジネススキルが身につき自己成長できる
5つのメリットの中で私が一番「独立してよかった」と感じるのがここです。雇われ美容師時代の私は正直、無知で世間知らずでした。お金の知識や法律についてもさっぱりわからず、年末に届く源泉徴収票を見て「何これ?またよくわからん紙が来たな」と毎年思っていたレベルです(笑)そんな私でも独立後は必死に勉強し少しは人並みに知識が増えたと思います。さらに営業・コミュニケーション・マーケティング・ブランディングなど、さまざまなビジネススキルを学び自分の中に落とし込めました。独立していなかったら身につかなかったものばかりです。
⑤ 節税ができる
個人事業主は法人に比べ、開業手続きが簡単で費用もほとんどかかりません。基本的に税務署へ開業届を提出するだけです。青色申告の特別控除を受けられるのも大きなポイント。最大65万円の控除で所得税の負担を大幅に減らせます。(例)年間売上300万円、経費100万円 → 所得200万円通常はこの200万円に課税されますが、青色申告ならそこから最大65万円控除。結果135万円が課税対象になります。これが大きな節税効果です。さらに、事業に関する家賃・通信費・ガソリン代などの一部を経費にでき、課税所得を下げられます。(例)家賃10万円で自宅の30%を仕事用に使うなら、毎月3万円を経費計上=年間36万円の所得控除(家事按分)
※計算例は概算で、実際は各種控除や税率区分で変わります(詳細は最新の税務案内をご確認ください)
コスト面でのメリット(番外編)
最後に節税とは少し話が逸れますが訪問美容を、独立する上でコスト面でのメリットをお伝えします。訪問美容は“コスパ最強の事業”だと考えています。特に大きいのがこの3点です。
- 開業時にかかるコストが低い
- 店舗を持たないため固定費を大幅削減
- 月々の経費はほぼガソリン代と材料費
開業時コストが低い
訪問美容を始める際に必要なのは以下の通りです。
・仕事道具一式(シザー、コーム、クロスなど) → 多くの美容師・理容師は既に所有。ドライヤーやバリカンもあると便利です。・名刺やパンフレットの印刷代 → 訪問美容の仕事を始めたとき、私は名刺やパンフレット作りにすごく悩みました。デザインや印刷をプロに頼むと高額になりがちですが、私はラクスルで作成してみたところ、自分でデザインを調整できて印刷もとてもキレイでした。しかも名刺300枚が約1,600円と想像よりずっと安く仕上がりました。(※2020年4月時点での印刷料金です)初めてでも手順が簡単だったので、印刷物を作るならラクスルがおすすめです。
・移動手段(車・バイクなど) → 都市部なら公共交通機関で不要な場合も。私の地域は車が必須です。
最も大きいコストは車になるでしょう。すでに所有していれば仕事用に転用可。持っていなければ購入検討が必要です。中古車でも安くはないですが他業種の開業と比べればまだ低コストです。
店舗を持たない=固定費削減
訪問専門のため店舗の新設・賃貸コストは0円。介護施設や自宅に訪問する形なので、毎月の水道光熱費・通信費・賃料など“場所代”が不要です。実店舗開業なら一般的な美容室でも1,000万〜2,000万円、都市部ならさらに倍以上かかることもあります。訪問美容はこの固定費が大幅に抑えられます。
月々の経費はガソリン代と材料費が中心
移動が多いので経費の大半はガソリン代。私が仕事で使っている車は軽貨物(軽バン)で、燃費は16km/L前後。月に2〜3回満タン給油でガソリン代は1〜1.5万円ほど。材料費はカラー剤・パーマ液など。私はカット比率が約70%、カラー約25%、パーマ約5%なので材料費は少なく、月5,000円程度に収まります。ガソリン代+材料費で月2万円弱。経費が少ないので、利益率は非常に高くなります。
訪問美容を始めたいけど、何から? 料金は? 施設営業は? 在宅導線は?衛生管理・保険・開業届・青色申告…抜け漏れが不安。時間と収入の両立も、具体策が見えない…また情報が点在し現場向けの手順が一本化されていない。成功談はあっても再現できる型や使える書式がない。順番(設計→集客→運用→会計)が逆で効率ダウンなど。・施設は電話の時点で断られやすい(大手と契約済み)・在宅導線(HP/LINE/紹介カード)未整備で機会損失に・相場に合わせると移動・準備コストを回収できない事も・感染症対策・キャンセル規定が曖昧でトラブルに…本記事では実際に再現しやすい順序でお伝えします。①ゴール設計(売上→客単価→リピート率)②競合調査/ターゲット設定(在宅集中・価値訴求)③料金・メニュー設計(移動/価格設定の公開)④導線づくり(WordPress・SNS・紹介設計)⑤衛生/リスク管理(消毒手順・保険・規約)契約・請求・開業届/感染症マニュアル・営業台本・チェックリストなど、そのまま使えるテンプレ一式を配布します。
週3〜4日でもぶれない収益設計で18時台に帰宅、在宅中心の高満足リピートと紹介が自然に増えて、断られても仕組みで取り返せる“粘り強い運用”へ。
超高齢化社会を迎える2025年、日本の人口は5人に1人(約18%)が75歳以上の後期高齢者になります。健康寿命も延びる中、訪問美容の需要は今後も拡大していくと言われています。
訪問美容は地域や福祉、社会貢献に繋がるやりがいのある仕事です。ありきたりな表現かもしれませんが、お客様から直接「ありがとう」と言っていただけるのはやっぱり嬉しいです。外出が難しい日常の中で、美容を通じ少しでも明るく前向きになってもらえるお手伝いができる――この仕事を私は誇りに思います。
このTipsでは独立から現在に至るまでのプロセスを細かく記録しました。メリットだけでなく、デメリットや失敗談も包み隠さずすべてお伝えします。これから本気で訪問美容を始める方へ、有益な情報を“これでもか”というほど詰め込みました。是非ご購読して頂けると幸いです。
ここから先は実務編です。ゼロから作る時間を短縮したい方へ。ここから先で、書類一式と実務フローを配布するので一括DLできます。
独立の準備から実際に稼働するまでに必要なファイルを一式ご用意しました。全てすぐに使える便利なファイルやテンプレートなどまとめました。是非ご購読して頂けると幸いです。(開業準備チェックリスト/契約書Word/請求書xlsx/感染症対策マニュアル/営業電話台本テンプレートなど全9点)