元模範囚が教える刑務所ハック
※実体験に基づき執筆してますが、身バレ防止の事実の改変と、法改正や最新の法規とは異なる可能性があるため、あくまで一つの体験談として参考にして下さい。
はじめに
黒崎六番と申します。
長い留置所生活を経て、志望の刑務所に収監され、新入訓練から模範的にスタートし、早期出所を果たした経験があります。
その経験を基に《一日でも早く出所するための方法》を【ムショの歩き方〜模範囚のススメ〜】として執筆しました。
収監前の私は、早く出所するための情報が知りたかったのですが、有意義な情報にはなかなか辿り着けませんでした。
留置所や拘置所で聞いた噂レベルの話や、ネットで調べたことなど考査して収監に備えましたが、実際に刑務所に行くと正しかった情報よりも誤った情報の方が多くありました。
服役生活を通して得た経験・知識を、本当に早期出所に役立つ情報としてピックアップしています。
刑務所行きを心配されるご本人、ご身内の方、ドキュメント好きの読者、刑務所モノの創作をしている方など、多くの方に読んでいただき、収監前の私のように一日でも早い出所を目指す方達に広まると幸いです。
【 目次 】
①章 刑務所の選択&目標の刑務所編
②章 目標の刑務所へのロードマップ編
③章 人間トラブル獄中ハック編
④章 対刑務官処世術&差入れの極意編
⑤章 逮捕〜出所まで一気通貫編
⑥章 裁判への臨み方(有罪)編
⑦章 出所〜仮釈放期間の限界編
第①章 刑務所の選択&目標の刑務所編
逮捕される日は突然訪れます。
大前提、逮捕されるようなことをした自分が悪い。それは痛いほど分かっていても、逮捕される準備が出来ていた人はそうそういるものではありません。
それどころか、刑務所行きが免れない状況になったとき、押し寄せる不安に耐えるしかできない人がほとんどではないでしょうか。
実際に刑務所に行き、海千山千の犯罪者達と泥臭い集団生活を送った上で確信したことがあります。
知っていれば得する情報、知らなければ損をする情報というものが確実に存在するということです。
この情報を最初から知っていれば…そう思うことがたくさんありました。結果的に私は狙い通りの、とある場所の半官半民の民間刑務所に収監されることになりました。
《社会復帰促進センター》(以後民間刑務所)
〝民間刑務所に行くべき〟など簡単な話ではなく、《一番早く出所できる刑務所》または《志望した刑務所》に送ってもらうための知識と、収監後の注意点など知っておくべきことがたくさんあります。
・収監前に知っておくべきこと(志望の刑務所に行くための知識)
・収監後のため知っておくこと (懲罰とトラブル回避術、差入れ等)
シンプルにいうと刑務所の選び方と、狙った刑務所に送ってもらう方法、服役生活のために知っておくべき事をお伝えしています。
読者の方の中には、かつての私と同じ境遇の方、大切な人の収監に不安を抱えるご身内の方、純粋な好奇心でドキュメンタリーとして読まれる方もいると思います。
これから始まる刑務所生活に不安を覚える方と、心配しながら出所を待つご身内の方へ。
不安な行く末に、経験者の知識を備えることで、人に言えない《心の不安》が少しでも軽くなる、そんな《バイブル》にしていただきたいです。
好奇心で読まれる方には、表に出ない《塀の中のリアル》として満足していただけると思います
刑務所選びについて
それではまず、仮釈に辿り着くのが早い傾向にある刑務所と、そうじゃない刑務所があることをご存知ですか?
私が一般人で刑務官でもなければ法律家でもない、ただの元受刑者の知識だと前置きをして、初犯刑務所に限ってのお話をします。
初犯受刑者が収監されるのは大きく分けると3つ、国営刑務所・民間刑務所・拘置所なぜ拘置所?と思う方のためにお伝えすると、拘置所は判決を待つ未決囚と、受刑中の既決囚が収監されています。
私がこれを聞かされた時は、『旅行先でもあるまいし選べないものが3つあるからなんだよ』と思いました。
実際には確かに選択こそ出来ないものの、あなたが既決囚になったときに志望する刑務所を伝える事ができます。
なので、望んだ刑務所に行くためには、志望する刑務所にしてもらえるかどうかにかかっています。
服役経験がある人でもそんなのはないと言う人がいます。実際にその人は聞かれなかったんでしょう。
志望を聞かれた人、聞かれなかった人、聞かれずに自分から伝えた人、ついでにいうと、間違った人に伝えた人など色んなケースがあります。
なんにせよ志望の刑務所を聞かれたり伝えたりするだけでは意味がないです。
《志望の刑務所に送ってもらう》
そのチャンスを掴むためにやるべき事があり、知らないと大きなチャンスを失います。
その事について実際の経験で得た知識で解説します。
その事を知ったのは逮捕された当日、都内の警察署に、私が《留置人6番》として入れられた留置所の同室の男性から教わりました。
留置所内では番号で呼び合うのですが、名前を教え合った彼の名前を仮名で《錦戸君》とします。
《30番こと錦戸君》は法務省的な言葉でいうと、犯罪傾向が進んだ元不良少年で、歳は30歳前後、そのまま半グレを地でいく男性でした。
端正な顔立ちで周囲に優しく、勾留された事件で二桁の刑期になる可能性を抱えていても、常に陽気な彼とすぐに打ち解けました。
