第1部:5フェーズ診断×7習慣で今日から変わる
はじめに
──これは、私が欲しかった教科書です。
──あの頃の私に、渡したかったもの。
──何度も話し合い、
──何度も疲れ果て、
──それでも、一番わかってほしい人に伝わらなかった
──私に。
──これは、感情論ではありません。
──誰かを責めるためのものでもありません。
──最愛の娘たちを守るために、
──私が理論武装した記録です。
──あなたが学ぶためにも、
──家族と共有するためにも、
──どうか、あなたとあなたの子どもを
──守るために使ってください。
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まず初めに、ざっくりと
不登校の全体像を知ることから始めましょう。
不登校にはバイオリズムがあります。

🟡不登校の全体像
第1フェーズ:限界直前期
一般的には「行き渋り期」と呼ばれます。
この時期はまだ登校できる日もあります。
でも私は、この言葉に違和感がありました。
“渋っている”のではなく、
すでに限界が近い。
だから私はこの時期を
「限界直前期」と呼びます。
まだ行ける日がある。
だから大人は「様子見」で済ませがち。
でも実際は、
✔ 朝に腹痛・頭痛
✔ 理由を言語化できない
✔ 帰宅後ぐったり
✔ 些細なことで爆発
これは“怠け”ではなく、
心理エネルギーの赤信号です。
ここで叱咤すると、次のフェーズへ進みます。
第2フェーズ:崩壊期
(一般的には「本格期」と呼ばれます)
行けない日が増える。
昼夜逆転。自己否定。攻撃性。
ここで多くの家庭がやることは、
「このままで将来どうする」
「甘えさせるな」
でもこの時期の子どもは
“動けない”のではなく
“動いたら壊れる”状態です。
第3フェーズ:休息期
(一般的には「安定期」と呼ばれます)
一見、落ち着いたように見える。
ゲームをする
笑う日もある
外出も少しできる
でもこれは“回復”ではなく
神経の再充電期間。
ここで焦らせると、振り出しに戻ります。
第4フェーズ:回復初期
(一般的には「始動期」)
外に目が向き始める。
でも不安も同時に大きくなる。
「やっぱり無理」が出やすい。
ここを「後退」と誤診断すると、
また圧をかけてしまう。
実はこれは、
回復のサインです。
第5フェーズ:再挑戦期
(一般的には「活動期」)
登校・別室・フリースクールなど、
形はさまざま。
ここで重要なのは
「元に戻すこと」ではなく
本人が選んでいるかどうか。
🟡誤診断が長期化を生む構造

不登校は
「登校できるかどうか」ではなく
心理エネルギーの残量で見る問題です。
多くの家庭が悪化させる理由は、
フェーズの“誤診断”。
限界直前期を「甘え」と判断し、
休息期を「サボり」と判断する。
そのズレが、回復を遅らせます。
不登校で本当に怖いのは、
「行けないこと」ではありません。
怖いのは
第2、第3フェーズの長期化のレールに乗ってしまうことです。
△ 限界直前の子どもに叱咤をする。
△ 崩壊しかけている子どもに説得をする。
△ 休息が必要な子どもに未来の話をする。
見立てを誤ると、子どもは一段階、下に落ちます。
そして一段階落ちるごとに、
回復までに必要な時間は延びていきます。
登校日数の問題ではありません。
︎︎︎︎︎︎✅自己肯定感の回復
︎︎︎︎︎︎✅親子関係の修復
︎︎︎︎︎︎✅同世代との経験差
すべてが、ゆっくりになります。
私はこれを、
「誤診断による長期化」と呼びます。
逆に言えば、
今どのフェーズにいるのかを正しく見立てられれば、
無駄な悪化は防ぎ、人生において価値ある経験に変えられます。
感情論ではなく、構造で。
「励ますか、休ませるか」ではない。
今は、どの段階なのか。
それを見極める力が、
回復までの距離を左右します。
本編では、
✔ 5フェーズにおける子供の心理
✔ 各フェーズで“やってはいけない対応”
✔ 回復を早める具体的アプローチ
✔ アドラー心理学、勇気づけの実装方法
を、我が家の実例とともに解説します。
子どもを守るために、
まずは不登校の内側を学びましょう。
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🟡なぜ、父親に伝わらないのか
ここまで読んで頂いたお母さんの中には
「子供に無理をさせるのが本当に正しいのかわからなくなってきた。」と迷いを持ちながら、
でも、学校に行けと言うパパや、
来させようとする先生の言ってることも
頭ではわかっている…
そう、感じているのではないでしょうか。
では、なぜあなたの迷いが父親に伝わらないのか。
なぜ、子供を想う気持ちは同じなのに、方向性の違いが届かないのか。
それは、性格の問題だけではありません。
構造の問題です。
多くの父親は、
✔ 問題が起きたら解決する
✔ 原因を特定して対処する
✔ 行動を変えれば結果が出る
という"課題解決型"の思考をします。
これは、仕事の現場では非常に有効です。
実際、仕事で成果を出すために必要な思考様式です。
しかし、不登校は違います。
原因 → 解決
という直線構造ではありません。
エネルギーが落ちている状態に
「正論」という行動圧をかけると、悪化します。
でも父親から見ると、
「正しいことを言っているのに悪化する」
この理解不能な状況が、対立を生むのです。
そこで父親が最もやりがちな誤診断がこれです。
限界直前期を
「まだ行けている=大丈夫」と判断すること。
休息期を
「元気そう=もう行ける」と判断すること。
再挑戦期の揺り戻しを
「またダメになる」と判断すること。
フェーズを誤ると、対応も必ず誤ります。
ここが重要です。
父親の「課題解決型の思考」は悪いものではありません。
むしろ、不登校の本当の課題を知り、
その課題に合わせた「解決の方法」を知ることで、
『課題解決型』の父親脳は、むしろ最大の武器になるのです。
不登校は、「励ますべきか、休ませるべきか」という感情的な判断ではなく、
「今、子どもはどのフェーズにいるのか」という
客観的で構造的な診断から始まります。
その診断ができれば、
父親の論理的で実行力のある思考様式は、
回復の最大の力になるのです。

🟡なぜ、母親は自分を責めるのか
一方、同じように母親も最初はフェーズを見誤ります。
「なんとかしなきゃ」
「早く学校に戻さなきゃ」という焦りから、
つい子どもに強く当たってしまったり、解決策を押し付けてしまったりします。
私もそうでした。
長女が学校に行きたくないと言ったとき、理由を問い詰めました。
次女が泣き叫んで登校を拒否したとき、無理矢理連れていきました。
でも、そのたびに子どもたちの心はさらに傷ついていきました。
そして私自身には「親失格なのではないか」という
直視できない悩みが増えました。
***
なぜ子どもと一緒に病んでしまうのか。
それは、性格が弱いからではありません。
母親は、子どもを宿した瞬間から『命を守る』という使命が組み込まれます。
その結果、母子は「心理的に一体」の状態になるのです。
子どもの不安は母親の不安になり、
子どもの絶望は母親の絶望になる。
この「一体性」は、愛情の証です。
しかし、この一体性の中では、
親自身が「今、この状態はバイオリズムのどこなのか」を
客観的に判断することが難しくなります。
子どもが第2フェーズ(崩壊期)にいるのに、
親も一緒に崩壊してしまい、
「このままずっと続くのではないか」という絶望感に襲われます。
その時、「正論」が親を揺さぶります。
「こんなに不安定な状態では、子どもの将来が危ない」
「親がしっかりしなきゃ」
「甘えさせてはいけない」
外からの声、世間の常識、親自身の内的なプレッシャー。
その「正論」が、親の本当の感覚を上書きしてしまうのです。

本来、母親は「今、子どもはバイオリズムの途中なんだ」と気づいている。
「ここで焦らせてはいけない」と感じている。
でも、その直感に「確信」が持てない。
だから、外からの「正論」に揺さぶられ、
本来の判断を失い、
その結果、子どもと一緒に病んでしまうのです。
つまり、母親が「弱い」のではなく、
母親が「確信を失っている」のです。
その確信を取り戻すために必要なのは、
感情的な励ましではなく、
「理論的な根拠」です。
「なぜ、今のこの判断が正しいのか」
「なぜ、先回りしてはいけないのか」
「なぜ、過保護と寄り添いは違うのか」
その理論的な確信が、母親を支えるのです。
本記事では、その「確信を取り戻すための理論」を提供します。
その確信が、母親自身の自分責めループから救うのです。
『不登校』という状況に親が一喜一憂しないこと。親のメンタルが整っていると、子どもも回復し始めるのです。
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本編に入る前に…
🟡不登校、回復の極意
ここまで読んで、一つの疑問が生まれるかもしれません。
「結局、親が変わればいいという話? 」
「子どもの個性や環境や学校の問題は関係ないの?」
仰る通り、関係あります。
5フェーズにしても、理解をしやすいように便宜上分けていますが、はっきりとした境目はありませんし、
不登校の原因も回復も、複雑です。
子ども自身の特性、学校環境、友人関係、先生との関係、
発達段階、ホルモン、脳の成熟度、家庭環境。
すべてが関わっています。
しかし、その「すべての要素」が存在する中で、
親の対応が「最初にして、最も影響力のある変数(親が変えられることで結果が変わること)」なのです。
なぜか。
それは、家庭が「最も小さい社会」だからです。
子どもにとって、最初の人間関係は、親です。
最初の「自分は価値がある」という確信は、親からの言葉と態度から生まれます。
最初の「困った時は頼れる」という安心感も、親との関係で形作られます。
親子関係は、子どもの「人生の土台」なのです。
つまり、不登校の回復を早めるには、
学校を変えることよりも、
パートナーを責めることよりも、
「親自身が対応を変える」ことが、最優先事項なのです。
なぜなら、親の対応が、子どもの心理エネルギーに直結しているからです。
しかし、ここで大切な誤解を解く必要があります。
「親の対応が大事」=「不登校は親のせい」ではありません。
これは、全く違う話です。
親のせいではなく、「親が最初に変わる方が早い」というだけです。
これが、不登校対応の極意です。
子どもの特性は、親でコントロールできません。
学校教育は今すぐには変えられません。
友人関係も、完全にはコントロールできません。
しかし、親の対応は、親自身でコントロールできるのです。
つまり、「親が変わる」ことが、唯一、親が直接的にコントロールできることなのです。
だから、不登校に直面した親が「自分たちのせいだ」と自責の念に駆られるのは、
実は、最も非効率なプロセスなのです。
なぜなら、自責のエネルギーは、子どもに伝わり、
「親も自分のことを悪いと思っている」というメッセージになり、
子どもの絶望感をさらに深くするからです。
自分を責めるエネルギーがあれば、
そのエネルギーを「自分の対応を変える」ことに使う方が、
子どもの回復は、圧倒的に早くなります。

子どもは、不登校になることで、
両親へ「気づいてください」「わかってください」「助けてください」とサインを送っています。
それは、子どもが弱いからではなく、
子どもが「親に頼ることができる子ども」だからです。
その信頼を受け取り、
「では、自分たちは何を変えるべきか」と問い直すこと。
それが、不登校から脱出する最短ルートなのです。
自責に陥っている場合ではありません。
本記事で、理論的に、構造的に理解することで、
「親の対応を変える」という、唯一、親が直接的にコントロールできる道を歩むこと。
それが、親としての、最も責任ある行動です。
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パパに伝わる不登校ケアの教科書は、
シリーズ3部構成を予定しています。
各シリーズの目的
第1部:What / Do・Do not
- 不登校の全体像を知る
- 回復へ向かう対応を学ぶ
第2部:Why
- 『動けない』根本原因に迫る
- 親のメンタルダウン構造を知る
第3部:How
- 子供が動き出すメカニズムを学ぶ
- 親のメンタルトレーニング
現在以上のような目的別の構成を予定しています。
全体を通して、子育ての成功や失敗という評価軸ではなく
子供が学校を卒業した未来も
後悔しない親子関係の構築を目的に
不登校の基本ケアとして活用してください。
なぜなら、子供の人生は卒業後の方が長いからです。
学校に行けないことで悩んでいる子供たちに、
絶望を見せるか、希望を見せるか。
親の関わり方は、そのどちらにもなり得ると私は考えています。
もしあなたが、
「子どもの不登校に心理エネルギーは関係ない」
「親の関わり方は特に影響しない」
そう感じているなら、この先の内容は必要ないかもしれません。
これは私自身の長年のうつ病から回復したプロセスと、娘たちの不登校の経験を重ねながら整理したものです。
同じように、子供の不登校で悪循環に陥っている人たちに、どうしても伝えたいことがあります。
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この記事は、あなたを責めるために書いているのではありません。
あなたはもう充分、
自分を責めてきたのではないでしょうか。
自分を責める気持ちは、
きっと私もあなたに負けません。
だから私は知っています。
「私の関わり方が悪かったのかな」
「もっと早く気づけたんじゃないか」
そんなふうに、
何度も自分に矢印を向けてしまうこと。
薄々気づいているのに、
見て見ぬふりをしてしまうこと。
苦しくて閉じこもりたくなること。
「どうしてうちの子だけ」と
外側を責めたくなること。
そんな感情を、
私も全部通ってきました。
だからこそ、
その気持ちはよくわかります。
その上で、
もうひとつ知っていることがあります。
それは、
私やあなたと同じように
笑っているのに、
「大丈夫」と言うのに、
本当は心の中で泣いている子どもがいること。
本当は自分を責めながら、
学校に行けない理由を
親に説明するために探していること。
自分と向き合ったら壊れてしまいそうな状況で、
どうしたら自分の人生を取り戻せるのか、
わからなくなっている子どもがいること。
愛する娘たちのために、
私は変わると決めました。
もしあなたが今、
同じ場所に立っているのなら。
この先では、
・不登校の回復プロセスを5つのフェーズで整理
・各フェーズで起きている子どもの心理
・親のNG対応と回復に向かう関わり方
・アドラー心理学の「勇気づけ」の具体的な実践
を、実体験と心理学の視点を重ねながら解説していきます。
「どう関わればいいのかわからない」
そう感じている方には、
きっとヒントになる内容だと思います。
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お待たせしました。
それでは、本編を始めましょう。
