こんにちは。この記事は2026年10月23日時点の内容です。
「AIで物販を自動化」と聞くと、パソコンが勝手に仕入れて、勝手に売って、寝ている間にお金が入る。そんな姿を想像するかもしれません。
ところが、実際に年商約2億円の規模でeBay物販をしている起業家の仕事場は、少しちがいました。
- 約80体のAIエージェントが、リサーチ・在庫の補充・メッセージ対応などを受け持つ
- 朝と夜の決まった時間に、AIから売上報告や「この商品が利益になりそう」というリサーチ結果がチャットに届く
- それでも、撮影・検品・梱包・発送は人の手でやっている
つまり、AIに任せているのは「調べる・まとめる・書く」の部分だけで、モノに触る仕事と、最後に決める仕事は人間が持っているのです。
この記事は、AIを使ってeBay物販を大きくした起業家の事例をもとに、このビジネスの仕組みを整理し、初心者が同じ考え方で小さく始めるための手順をまとめたものです。
この記事でわかること
- 年商2億円の内訳(営業利益・手残り・送料)と、輸出ならではの「消費税の還付」「カードのポイント」という別の収入
- 80体のAIが受け持つ仕事と、人が受け持つ仕事の分け方
- 初心者が最初の1か月でやること、最初に扱う商品、出品のやり方
- そのままコピーして使える、AIへの頼み方7本(リサーチ・英語の出品文・お客さんへの返信・利益の計算)
- 「1回で20万円以上の赤字」になった失敗例と、その防ぎ方
- 始める前に知っておくべき許可と税金の話
こんな方に向けて書いています
- 副業で物販を考えていて、eBay(海外向けの物販)が気になっている方
- 英語が苦手で、海外の人に売るのは無理だと思っている方
- AIを使って、作業時間を増やさずに副業をしたい方
先にお断りしておきます。私自身はeBayで販売した経験がありません。 この記事に出てくる金額や体験は、すべて事例の起業家の方のものです。私の役目は、その事例の内容を、初心者の方が順番に実行できる形に並べ直すことです。事例にないことを補うときは、「補足」と分かるように書きます。
1. 先に結論:AIは「調べる・書く」、人は「触る・決める」
先に結論をまとめます。
- このビジネスの核は、情報の仕事をAIに寄せ、人は物の仕事と判断に集中するという分担
- AIが受け持つのは、リサーチ、在庫の補充の知らせ、売上の報告、英語の出品文、メッセージ対応など
- 人が受け持つのは、撮影・検品・梱包・発送と、どの商品を扱うかの最終判断
- 扱う商品は、海外で人気のある日本の中古品・レトロ品(ゲーム、オーディオ、アニメグッズ、ぬいぐるみなど)が中心
- 初心者は、小さくて軽い商品から始め、最初は大量に出品して「種をまく」のがおすすめ

ここで大事なのは、AIを入れたから人がいらなくなったのではなく、人がやる仕事の中身が変わったという点です。事例の起業家も、検品や梱包のために最低1人は手伝ってくれる人を確保することをすすめていました。
2. 年商2億円の内訳:売上と「手残り」はまったく別
物販の話で一番誤解されやすいのが、売上と利益の差です。事例の数字を並べます。
- 年商:約2億円
- 営業利益:約3,000万円(売上の約15%)
- 最終的な所得(手残り):約2,000万円(売上の約10%)
2億円売っても、手元に残るのは約1割です。では、残りの9割はどこへ消えるのか。
- 一番大きいのは、仕入れの費用
- 次に大きいのが、海外への送料で、年間約3,000万円
- そのほか、eBayや決済の手数料など
送料だけで、営業利益と同じくらいの金額が出ていっています。海外に売る物販は、「いくらで売れるか」より先に「いくらで届けられるか」を考えないと利益が残らないことが、この数字から分かります。
輸出ならではの「別の収入」が2つある
一方で、国内の物販にはない収入もあります。
1つ目:消費税の還付
日本から海外へ輸出する売上には、消費税がかかりません(輸出免税)。それなのに、国内で仕入れたときには消費税を払っています。この「払いすぎた分」が、申告によって戻ってきます。事例では、年商2億円の規模で、年間1,000万円以上の還付があるとされています。
2つ目:クレジットカードのポイント
仕入れや送料を、年間で数億円規模でカード払いにしているため、2〜3%程度のポイントがたまるそうです。年間1億円をカードで払えば、2%でも200万円分になる計算です。

ただし、ここは補足です。 消費税の還付を受けられるのは、消費税の申告をする「課税事業者」です。売上が小さいうちは、消費税を納めなくてよい「免税事業者」にあたることが多く、その場合は還付も受けられません(自分から課税事業者を選ぶこともできます)。国税庁のタックスアンサー「No.6551 輸出取引の免税」に輸出免税の考え方がまとめられています。始めたばかりの方が還付を当てにするのは早いので、「規模が大きくなると、こういう収入もある」くらいに受け取ってください。課税事業者を選ぶかどうかは、税理士さんか税務署に相談するのが確実です。
3. 80体のAIは、何をしているのか
この事例でいちばん特徴的なのが、AIの使い方です。かつては人を雇って外注していたバックオフィスの仕事を、約80体のAIエージェントに置きかえたとされています。
朝と夜に、AIから報告が届く
毎日、朝と夜の決まった時間(朝7時ごろ・夜8時ごろなど)に、SlackやDiscordといったチャットツールに、AIから次のような報告が自動で届きます。
- 売上の速報
- 売れた商品の在庫補充の知らせ(売れたので、同じ商品をまた仕入れて出品しよう、という合図)
- 利益が出そうな商品のリサーチ結果
AIには「しばちゃん」「ピちゃん」といった名前がついていて、リサーチ担当、在庫確認担当のように仕事ごとに分かれて動いています。人の会社の部署のようなものです。
相場とライバルを調べ、英語の出品文まで書く
リサーチでは、商品名などを手がかりに、次のようなことをAIが調べます。
- eBayで、ほかの出品者がいくらで出しているか
- その商品が、過去にいくらで売れたか
さらに、出品に必要な英語の商品タイトルと説明文もAIが作ります。英語が苦手でも、商品の情報と状態を伝えれば、海外の買い手に伝わる文ができあがります。

人がやるのは「選ぶ」と「触る」
AIが集めた情報の中から、「どの商品を扱うか」を最終的に選ぶのは人です。そして、商品の撮影・検品・梱包・発送も人がやります。
言いかえると、人はAIから上がってきた情報の「選定役」になります。自分で一から検索する時間がなくなるので、同じ時間でずっと多くの商品を見られるようになる、ということです。
4. 何を売っているのか:日本の「古き良きもの」が海外で売れる
扱っている商品は、海外で人気のある日本の中古品・レトロ品が中心です。具体的には、次のようなものです。
- ソニーのオーディオ機器(カセットのウォークマンなど、昭和・平成の日本製品)
- ゲーム機・ゲームソフト(プレイステーション、任天堂スイッチ、レトロゲームなど)
- アニメ・漫画のグッズ(ポケモン関連、日本語版の漫画『ONE PIECE』など)
- ぬいぐるみ(日本で売り切れた品や、日本限定の品)
- コラボのトミカなどのミニカー
- マニアックな工業製品
eBayは「自分の売り場」を持てる
eBayとAmazonには、出品のしかたに大きなちがいがあります。
- Amazon:1つの商品ページに、たくさんの出品者が「相乗り」する。同じページで値段の比べ合いになりやすい
- eBay:出品者ごとに出品ページが分かれる(1セラー1カタログ)。写真や説明文、梱包の丁寧さなどで、自分なりの差を出しやすい
薄利の新品と、高利益の中古を組み合わせる
売り方は「ハイブリッド」です。
- 新品の小物:利益は少ないが、よく売れて、良い評価(ポジティブフィードバック)が集まりやすい。お店のファンもつきやすい
- 中古品・マニアックな品:数は出ないが、1点で大きな利益をねらえる
新品の小物で評価と信用を積み、中古品で利益を取る。この組み合わせで、アカウント(お店)を強くしていく考え方です。
ここまでが、このビジネスの全体像です。
ここから先は、初心者がこの考え方で小さく始めるための中身です。
- 最初の1か月でやることと、始め方の5ステップ
- 初心者が最初に扱う商品の選び方(避けるべき商品も)
- そのまま使える、AIへの頼み方7本の全文(リサーチ・英語の出品文・お客さんへの返信・梱包前の確認・利益の計算)
- 「1回で20万円以上の赤字」の失敗例と、トラブルを防ぐ発送前の習慣
- 補足:古物商許可・セリングリミット・知的財産の注意
- 1年で一番売れる時期と、一番落ち着く時期
- 出品する前の利益の計算のしかたと、1日1〜2時間の使い方の例
- 特典:AIへの頼み方テンプレ集(8本)+最初の30日チェックリスト
