広告も回している。SNSも更新している。営業も、確かに頑張っている。
それなのに、売上だけが安定しない。
月によって数字が跳ねる。調子がいい月もあれば、理由もなく落ちる月もある。「今月は広告が当たった」「今月はSNSが伸びた」そんな言葉で説明はできるけれど、再現しようとすると、なぜか同じ結果にならない。
もしあなたがこの状態に心当たりがあるなら、まず最初に伝えたいことがあります。
それは、あなたの努力が足りないわけでも、センスがないわけでも、マーケティングや営業が下手なわけでもない、ということです。
問題は、「頑張り方」ではありません。「構造」です。
多くの人が、売上が伸びないときにこう考えます。
・広告の出稿量を増やそう・SNSの投稿頻度を上げよう・営業トークを磨こう・新しいノウハウを学ぼう
そして、実際に行動します。時間もお金も使います。それでも、なぜか売上は安定しない。
ここで一度、冷静に考えてみてください。
あなたのビジネスでは、「広告」「SNS」「営業」「リピート」は本当に一本の線として繋がっていますか?
広告で来た人が、どんな投稿を見て、どんな情報を経由して、どんな理由で購入し、なぜ続いているのか。
もしくは、なぜ離れていったのか。
これを数字と流れで説明できる人は、実は驚くほど少ない。
多くの場合、こうなっています。
・広告は広告の数字だけ・SNSはSNSの反応だけ・営業は営業の感覚だけ・売上は結果として眺めているだけ
つまり、すべてが「点」で存在している状態です。
この状態でどれだけ頑張っても、売上は「安定」しません。
なぜなら、売上が生まれる仕組みが偶然に委ねられているからです。
「今回は当たった」「今回は外れた」「景気が悪かった」「アルゴリズムが変わった」
こうした言葉が出てくる時点で、すでにコントロールを失っています。
逆に言えば、売上が安定しているビジネスは、偶然に期待していません。
・なぜこの施策が売上に繋がったのか・どこで人が離脱しているのか・どこを改善すれば、次も再現できるのか
これを「感覚」ではなく構造として把握しています。
ここで初めて登場するのが、**RevOps(Revenue Operations)**という考え方です。
RevOpsとは、マーケティング手法でも、営業テクニックでもありません。
もっと根本的な話です。
「売上に関わるすべての活動を、バラバラにせず、一本の流れとして設計し直す」
これがRevOpsの本質です。
広告も、SNSも、営業も、サポートも、それぞれを頑張るのではなく、“売上が生まれてから、続くまで”を一つの設計として考える。
多くの人が勘違いしています。
売上が伸びない=「マーケが弱い」「営業が弱い」
でも実際は、マーケが頑張れば頑張るほど、営業が疲弊し、営業が頑張れば頑張るほど、現場が回らなくなる。
これは個人の能力の問題ではありません。
設計図が存在しないまま、全員が全力疾走している状態だからです。
RevOpsは、「もっと頑張ろう」という話ではなく、「どこを頑張るべきかを決めよう」という話。
そしてそれ以上に、**「頑張らなくても回る部分を作ろう」**という思想です。
もしあなたが、
・売上の波に振り回されている・施策が当たっても再現できない・忙しいのに、なぜか余裕がない・数字を説明できない不安がある
こう感じているなら、それは成長の限界ではありません。
次のフェーズに進むタイミングです。
RevOpsは、企業だけのものでも、SaaSだけのものでもありません。
ECでも、SNS発信でも、NOTE販売でも、地方ビジネスでも、個人事業でも使えます。
なぜならRevOpsは、「売上の正体を可視化する考え方」だからです。
この記事では、RevOpsとは何か、なぜ今必要なのか、そしてどうやって自分のビジネスに落とし込むのかを、専門用語を極力使わずに、構造から解説していきます。
読み終えたとき、あなたはこう思うはずです。
「ああ、売上が安定しなかった理由はこれだったのか」
そして同時に、次にやるべきことが、驚くほどクリアになるはずです。
売上は、才能でも、運でもありません。
設計です。
ここから先は、その設計図を一緒に描いていきましょう。
RevOpsとは何か?
RevOpsとは、**「売上に関わるすべての活動を、分断せず一つの流れとして最適化する考え方」**です。
ここで重要なのは、「売上を上げる施策」でも「営業を強化する手法」でも「マーケティングの最新トレンド」でもない、という点です。
RevOpsは、売上が生まれ、育ち、続いていくまでの“構造”そのものを設計し直す思想です。
RevOpsが対象とする3つの領域
RevOpsが扱う中心領域は、主に次の3つです。
マーケティング(集客)広告、SNS、SEO、PR、コンテンツ発信など「見込み顧客と最初に接触する領域」
セールス(営業・クロージング)問い合わせ対応、商談、提案、契約「売上を直接発生させる領域」
カスタマーサクセス(継続・LTV最大化)サポート、フォロー、アップセル、リピート「売上を“一度きり”で終わらせない領域」
多くの人は、この3つを「別物」として捉えています。
そして実際、多くの組織・ビジネスでは、この3領域は完全に分断されたまま運用されています。
従来のやり方が抱えている問題
従来型のビジネスでは、マーケ・営業・CSはそれぞれ、
- 別の部署
- 別の担当者
- 別の評価指標
- 別のKPI
で動いていました。
たとえば、
マーケティングは「リード数」「PV」「フォロワー数」
セールスは「成約数」「受注率」「売上額」
カスタマーサクセスは「対応件数」「満足度」「継続率」
一見すると合理的です。それぞれの役割が明確で、数字もちゃんと追っている。
ですが、この構造には致命的な欠陥があります。
それは、**「誰も売上の全体像を見ていない」**ということです。
部分最適が全体を壊す
マーケティングはKPIを達成するために、とにかくリードを増やそうとします。
結果として、「数は多いが質が低い」見込み客が増える。
すると営業はこう感じます。「このリード、全然決まらない…」
営業は成約率を上げるために、短期的に決まりやすい顧客だけを選ぶ。
すると今度は、継続しない顧客が増え、CSが疲弊する。
CSは対応に追われ、アップセルや改善提案に手が回らない。
結果、売上は一時的に立つが、積み上がらない。
この状態で、誰かが悪いわけではありません。
全員、「自分のKPI」はちゃんと達成しようとしている。
問題はただ一つ。構造そのものが、分断されているのです。
RevOpsは「分断」を前提にしない
RevOpsは、この分断を前提にしません。
マーケティングもセールスもカスタマーサクセスも
すべてを**「売上という一本の流れの中の工程」**として捉えます。
重要なのは、「どの部署が頑張ったか」ではなく、
- この売上は、どこから生まれたのか
- なぜこの顧客は購入したのか
- なぜこの顧客は続いているのか
- なぜこの顧客は離れたのか
これを一続きの物語として理解することです。
RevOpsが描く「売上の川」
RevOpsでは、売上を**一本の“川”**として考えます。
上流には、広告・SNS・発信・紹介などの「認知」があります。
そこから、興味を持ち、情報を読み、比較し、納得し、購入に至る。
そして購入後、使い続け、価値を感じ、信頼が生まれ、再購入や紹介に繋がる。
この一連の流れすべてが、売上の川です。
RevOpsとは、この川のどこが細くなっているのか、どこで水が漏れているのかを見つけ、流れを整える行為だと言えます。
RevOpsは「統合」ではなく「設計」
ここで誤解してほしくないのは、RevOps=「全部まとめること」ではない、という点です。
部署を一つにすることでも、全員に同じ仕事をさせることでもありません。
RevOpsがやるのは、目的と数字を揃えることです。
- どの数字を見れば、売上の健康状態が分かるのか
- どこを改善すれば、全体が良くなるのか
- 誰が、どこに責任を持つのか
これを明確にする。
だからRevOpsは、「管理」ではなく「設計」に近い考え方です。
なぜRevOpsは今、必要なのか
今の時代、一発の広告や、一度のバズで、売上を伸ばし続けることはできません。
新規獲得コストは上がり、顧客は簡単に離れ、競合は常に増えています。
だからこそ、売上を“点”ではなく“流れ”として扱う必要がある。
RevOpsは、そのための土台です。
個人・小規模ビジネスにもRevOpsは関係ある
「RevOpsは大企業向けでしょ?」そう思う人も多いかもしれません。
ですが実際は逆です。
個人事業や小規模ビジネスほど、RevOpsの考え方は効きます。
なぜなら、
- 人が少ない
- 時間が限られている
- 無駄な施策が命取りになる
からです。
だからこそ、売上がどう生まれているかを把握する必要がある。
RevOpsは、売上を「運」から「設計」に変えるための考え方。
RevOpsとは何か?
RevOpsとは、売上を上げるための小手先のテクニックではありません。
**売上を生み、育て、続かせるための“構造設計”**です。
マーケも営業もカスタマーサクセスも
すべてを一本の売上の川として捉え直すこと。
それが、RevOps(Revenue Operations)です。
