だって、もったいないと思いませんか。ほとんど個人事業みたいな一人社長の法人だと、日々の記帳にわざわざ〇reeeとか〇生を使うのって。毎月の利用費も馬鹿にならなくて、日々記帳だけでこれかぁ…ってなりますよね。
実はそれが高じて、今年からクラウド会計を辞めたんです。日々記帳はたしかに、自作エクセルで十分ですし。
でも困るのが、決算のとき。専門知識もないのに決算書を作って青色申告をして、ってできるんだろうか。まぁそのときになったらなんとかなるだろう…。そう思っていたんですね。
で、やってきました。「そのとき」が。期の記帳を締めて決算をするときになんとかしようと思ってもがいた結果が、今回お読みいただく顛末記というわけです。
結論から言うと、なんとかなりました。でもものすごく苦労しました。専門知識がないなら勉強すればいいじゃん! と気楽に構えていたものの、頼りにしていたGoogle先生もAI君も「こうかもしれないけど責任は取らないよ」という態度で(当たり前だ)、ひーひー言いつつ漕ぎつけた、というのが実情です。それでもなんとか、税務署に見せられる決算書を自力で作ることができました。これまで経理は会計ソフトに全振りしていて、「借方と貸方って何だったっけ?」くらいの知識しかなかった一人社長でも、なんとかなるものです。
というわけで、もし僕と同じように考えている人がいるとしたら、その人に少しでも労力を減らしてもらいたいと思って書いたのがこの記事です。もしよろしければ参考にしてください。有料部分には僕が作った自作の書類の画像などもつ貼り付けておきましたので、参考にしてください。
では、僕と同じような全国の一人社長に、幸あらんことを。
※この情報は、過去に会計ソフトを利用して決算書を作った経験があり、その控えを参照しながら今年度版を作成できる環境にある方が対象となります。「去年はこの数字だったから今年は…」と照らし合わせる自力での作業になりますので、それができない方にとっては有益な情報ではありません。あらかじめご理解の上、お読みください。
目次
自力決算でやったことその①去年の決算書を見直す
その②会計ソフトを買おうと画策
その③勉強して自力で書類を作ろうとする
その④忸怩たる思いで弥〇の無料会員になる
その⑤そもそもなんの書類をどうやって書くかを調べる
その⑥日々出納帳を仕訳帳に
その⑦その仕訳帳を総勘定帳に。そして内訳明細書を作成
その⑧勘定帳から賃借対照表を作る
その⑨同じく損益計算書、勘定科目内訳明細書、社員資本等変動計算書を作る
その⑩国税庁のサイトから決算書類をダウンロードして記入する
自力決算でやったことその①
去年の決算書を見直す
→これ、どうやったらこうなるの? とにかく見てもちんぷんかんぷん…
「これまで毎年会計ソフトに投げてきたんだから、去年の決算書をみれば、書き方のめどくらいはつくだろう」
そう思ってました。はい、舐めてました。
一応の知識はあったんですよ。毎年f〇eeeで決算書を作って、確定申告して法人税を納めてましたから。賃借対照表と損益計算書、あぁPLとBSねくらいには。
でも甘かった。
いざ去年の決算書の控えを前にして、「これ、どうやってこんなふうに書くの?」
そう、ちんぷんかんぷんなのです。
去年のものと見比べながら書くにしても、どのデータをどこにどんなふうに書いていいかわからない!
だんだんと目の前が真っ暗になっていくのがわかりました。もしかしたらこのままずっと自力決算ができないんじゃないか…。ちなみにこの感覚は、大きくなったり小さくなったりしながら、すべての書類を完成させるまでずっとつきまとっていました。
その②
会計ソフトを買おうと画策
→値段を見てAmazonをそっと閉じる
絶望していても仕方ないので、なんとか打開策を練ろうとしました。
現時点で考えられるのは、決算に対応した会計ソフトを購入すること。小規模事業者向けの簡易式なら、それほど負担は大きくないかもしれません。
しかしAmazonでそれらしい商品を検索して、また頭を抱えてしまいました。安くても8万円とか、そんな値段なのです。もちろん大事なことなんですが、年に一回だけのために法人住民税よりも高い金額を払うとは…。
というわけで、この案は早々に捨てました。なんとか自力でやってみる!
その③
勉強して自力で書類を作ろうとする
→日々記帳のExcelから、仕訳帳とか勘定とか、どうやって作るの?
改めてGoogle先生とAIに訊くと、「法人決算は自分でもできます」との答え。本当だな?
ちなみに決算書類に必要とされる損益計算書や賃借対照表などは、これまでの決算の度に作っていました。しかしそれはfreeeや弥生に日々記帳していた内容を、ソフトが一発変換で出してくれたたけのもの。それらが決算においてどういう意味を持つのか、どれほど大事なものかを理解していなかったのです。
形だけならまぁExcelでも作れそうな雰囲気で、いけるんじゃないか? と思っていた僕は、去年会計ソフトが作ってくれたそれら書類と自作のエクセル日々記帳を見比べて、何度目かの途方に暮れたのです。この日々記帳からこんな書類を、どうやって作るんだ?
単なる去年から今年の置き換えだけではできないことを、この段階で決定的に理解したのです。
さて、どうする?
その④
忸怩たる思いで弥〇の無料会員になる
→いちからここへに記入するなんて…。
ここで一旦発送を変えました。
自力Excelにこだわるのを一旦諦めたのです。会計ソフトが持つシステムに頼らなければどうにもこうにもならない、と。
手元には、使い道に困っている日々記帳。これをそのままインポートすれば、決算書類が瞬時にできるはず。うん、これだ。でも単発で使うなんて虫のいい話…。
できました機能限定での無料体験がOKになったのです。弥〇さんありがとう!
しかしいざ使い始めてみると、またもや壁にぶつかりました。日々記帳Excelのインポートができない!
となると弥生のフォーマットに日々書き込まないと書類が作れないのです。これは無理…
いっそ、一から全部入力し直そうか。いや、2か月以内に決算書を提出しなくちゃいけないのに、そんな暇はない。やはり今手元にあるExcelを活かしてなんとかするしかない。何度目かの、さてどうする? です。
その⑤
そもそもなんの書類をどうやって書くかを調べる
→最初にこれをやっとけば…でもある程度もがかないと全体像が見えなかった。
いま思えば、この作業を最初にやっておくべきでした。日々記帳をどこかに放り込めば自動的に書類がでてくる…という甘い考えから抜け出ていなかったんですね。これを読んでいる人は、ぜひ最初にやってください。
さて、税務署に提出する決算書で、Excelで作るべきものを調べました。僕の場合ですと、
・賃借対照表
・損益計算書
・勘定科目内訳明細書
・社員資本等変動計算書
となります。
これにプラスして、国税庁のサイトからダウンロードしたテンプレートをプリントアウトして、そこに手書きで記入していくことになります。それについては、後ほど。
次にやったのが、これらの書類をどうやって作るか。グーグルの検索窓に「法人決算書 自分で作る」と打ち込みました。
出てきた結果の中からいちばんわかりやすそうな記事を読んで、その手順を一からWordにメモ。自分が見てわかるレベルの「自作決算書作成計画書」を作りました。だから、まずこれを最初に作りなさいってば。
その手順の項目ごとに、「賃借対照表」や「損益計算書」と画像検索し、わかりやすそうな画像をコピーして、その手順書wordに貼り付けました。公にするなら著作権に引っ掛かりますが、あくまで自分だけが見る参考資料なので問題ないです。
そうやって手引き書を作ることで、「この通りにやればできるんだ!」というゴールのイメージを持つことができました。これにより、ダダ下がりだったモチベーションがようやく復活。どれだけ救われたかわかりません
その⑥
日々出納帳を仕訳帳に
→おおっ、できるぞ。なんとかなるかな?その仕訳帳を総勘定帳に。そして内訳書(重要)を作成
さて最初に作るのは賃借対照表か損益計算書か…え、その前に作るものがあるの?
そうです。何を作るにしても、いま手元にある日々記帳を使える形にしないと、どうしようもないのでした。そのために作るのが「仕訳帳」。え、日々記帳とは違うの?
違います。作成の元となる仕訳帳には、明確なフォーマットがあるのです。表を左右に分け、借方と貸方に分けて左右の合計が同じにならないといけないのです。
これをまた作るのか…と思いましたが、よく見ると、日々記帳していればそんなに手間は掛からないかも。貸方と借方、つまり左と右の項目を同じにすればよく、貸したほうと借りた方の項目(勘定科目)をそれぞれにふさわしいものにするだけ。消耗品費⇔役員借入金というふうに。
いざ取り組んでみるとたいして時間も掛からず、一期分の仕訳帳ができました。さて、全ての元となるものができました。
その⑦
その仕訳帳を総勘定帳に。そして内訳明細書を作成
→Excelの機能を使えば、意外とできる。
仕訳帳ができた段階で、やっと一息つきました。いろいろ作業をしていく中で、これと、ここから転記して作る総勘定帳の重要さがとわかってきたので、山の中腹から頂が見えた気がしたのです。
でも待てよ。ここからの作業にものすごく手間を取られたらどうしよう。そもそも何故転記しないといけないんだ?
しかし調べているうちに、それほどハードルは高くないことに気づきました。各項目(勘定科目というそうです)を決めて、その合計を出すことは、Excelの機能で簡単にできるのです。ここにきて、やっと見覚えのある景色が見えてきた。そう思えました。このときの安堵感は忘れられません。
決算でも重要と言われる総勘定内訳書が、日々サボらずに記帳していたおかげでできた。自力決算の作業で初めて、満足を覚えたのでした。
その⑧
勘定帳から賃借対照表を作る
→借方と貸方を同じにするというポイントがわかれば大丈夫。注釈を入れておこう。
いよいよ決算書類の作成です。自作の手引き書を頭から見直しながら、wordに貼り付けておいたサンプル画像を見ながら、同じものをExcelで作ります。
去年まで会計ソフトが自動で作っていたものと比べて随分とシンプルだな…と思いましたが、考えてみればうちの会計は単純そのもの。これで十分なのです。
サンプルのフォーマットと去年の記入例を見比べながら、「ここからここを引いた金額をここに記入して…」とやっていると、なんとかできるものです。各項目の合計を出すと作業は当然ありますが、それはExcelがやってくれます。
何をどこに記入すればいいかさえ分かれば、作業は順調に済みます。元々数字には弱いのですが、表の脇のセルに「ここからここを引く」等の注釈を※の形でメモっておくと、スムーズに進めることができました。
その⑨
同じく損益計算書、勘定科目内訳明細書、社員資本等変動計算書を作る
→やり方がわかってきたので、先が見えてくる。いけるいける。
その⑧と同じ作業ですが、やり方をマスターしているのでもう迷うことはありません。そしてこの損益計算書のほうが「収益と損益を明らかにする」という目的がはっきりしているの、で腑に落ちやすかったのかもしれません。昨年の会計ソフトが作ったものを見ながら、割とサクサク書けたのでした。
この調子で仕訳帳内訳書をつくるわけですが、これが勘定科目内訳明細書となり、決算のときに重視されます。といってもほぼ仕訳帳の流用で作れるので、楽勝です。社員資本等変動計算書も作るのですが、僕の場合は空白なので、これも楽勝です。
よし、これで決算書は完成。後は確定申告書です。
その⑩
国税庁のサイトから決算書類をダウンロードして記入する
→これまで作った書類を見ながら、それぞれの用紙の各項目に記入していく。やや複雑だったので、付箋しまくり。
もうこの頃になると、自作を決意する前に覚えていた不安はかなり和らいでいました。決算書のどこかにある数字を昨年度の控えを見ながら当てはめていけば、必ずできるはず。
ちなみにこれまでの決算は、会計ソフトが作った決算書を地元の税務署に持っていき、書き方を教えてください」と法人担当職員の人に教えを乞うていたのです。毎年職員さんは嫌な顔一つせず、署内に山ほどある申告用紙の中から必要なものをもできて、「この用紙のこの欄には賃借対照表のこの数字を書いて、この欄には…」と対面で教えてくれていたのです。その時の控えを参考にすれば、間違わずにできるはず。
…と、気楽に考えていたのですが、そう簡単にはいきませんでした。
「あれ? どこからどこを引けばこの数字になるんだっけ?」と悩むことしきり。「あ、そうか。ここから引っ張ってくればいいのか」とひとつひとつ判別していったのです。混乱しないよう、付箋を細く切ってそれぞれに「A:純利益合計」といった記号を付け、ひと目でわかるようにしたのでした。
この作業をしておいたおかげで、確定申告書の記入もなんとか終えることができました。
その⑪
やっと完成
→すべての書類を閉じて、事務所と都税事務所と市役所へ。お疲れ、自分。
こうして、四苦八苦しながらもなんとか自力Excel決算書をつくっての法人決算ができました。あとはすべての書類を閉じて、事務所と都税事務所と市役所へ提出し、納税するだけです。お疲れ、自分。
掛かった時間は45日。ずいぶんと回り道をしましたが、勉強にもなりました。これを参考にする皆さんが、ぜひうまくいきますように。
<有料部分特典>※いずれも具体的な数字は伏せています
A~B 自作の手引き画像
C~F 自作エクセルのテンプレート各種画像
G 国税庁のサイトからどの用紙をダウンロードしたかのリスト
H その用紙のどの項目に決算書のどの数字を当てはめたのかがわかる画像
※オープン記念で当初は格安となっています。その後、毎月少しずつ値段が上がっていきます。みつげたいまが買い時!
