投資の真理を求めて——バフェットとテンプルトン、二人の巨星が教える「真の逆張り」の正体

投資の真理を求めて——バフェットとテンプルトン、二人の巨星が教える「真の逆張り」の正体

tsuyoshi

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「暴落はチャンスだ」

投資の世界でこれほど聞き飽きた、しかし実行するのが難しい言葉はありません。

多くの投資家が、真っ逆さまに落ちる株価を前にして「今が買い場だ」と自分に言い聞かせながら、結局は恐怖に負けて損切りするか、あるいは逆に「落ちるナイフ」を掴んで大火傷を負っています。

なぜ、わかっていても失敗するのか。

それは、「恐怖の中で投資する」という格言の、表面的な言葉だけをなぞっているからです。

本記事では、私が師と仰ぐウォーレン・バフェットとジョン・テンプルトンという二人の巨人の哲学を深く掘り下げます。

この記事を読み終える頃、あなたにとって「暴落」は避けるべき恐怖ではなく、準備のできた者だけが掴める「最高の贈り物」に変わっているはずです。よろしくお願いします。

1. 恐怖の正体:なぜ「暴落」がチャンスになるのか

市場がパニックに陥る時、投資家の脳内では「理性」よりも「生存本能」が優先されます。損をすることへの恐怖が連鎖し、パニック売りがパニックを呼ぶ。この時、市場では「価値」と「価格」の乖離が極限まで広がります。

本来、素晴らしい利益を生み出し続ける優良企業の価値は、数日の暴落で半分になることはありません。しかし、恐怖に支配された市場は、中身に関係なく「無差別」に売り浴びせます。

バフェットやテンプルトンが狙うのは、まさにこの瞬間です。彼らにとっての恐怖とは、避けるべき災厄ではなく、「優良企業のオーナー権をバーゲンセールで手に入れるための招待状」なのです。

2. バフェット流:パニックを利益に変える「確信」の力

ウォーレン・バフェットの投資行動を詳細に見ると、彼が単なる「リバウンド狙い」ではないことが分かります。

リーマンショック時の沈着冷静な行動

2008年、世界経済が崩壊の淵にあった際、バフェットはゴールドマン・サックスなどの銀行セクターに巨額の出資を行いました。

注目すべきは、彼が「ナイフが空中に舞っている間」には手を出さなかったことです。市場がパニックの極致に達し、公的資金注入などで事態の収束が見え始めたタイミング、つまり「企業の生存」が客観的に確信できた瞬間に動いています。

ブラックマンデーとコカ・コーラ

1987年のブラックマンデーでも同様です。彼はコカ・コーラのビジネスモデルを徹底的に分析し、確信を持って投資をしたと思います。

バフェットにとっての逆張りとは、「安くなったから買う」という低次元の話ではなく、「永続的な価値を持つものが、一時的な感情で投げ売りされているから、喜んで引き受ける」という行為なのです。

3. ジョン・テンプルトン:悲観の中で「希望」を見出すグローバルな視点

バフェットよりもさらに過酷な時代を生き抜いたのが、ジョン・テンプルトンです。彼は約50年にわたり、世界が最も暗い時期に光を見出し続けてきました。

悲観の極みで動く勇気

テンプルトンが最も輝いたのは、1970年代のアメリカでした。スタグフレーションという出口の見えない経済苦境。株価は50%以上暴落し、ビジネスウィーク誌が「株式の死」という特集を組むほど、世の中は絶望に包まれていました。

テンプルトンは、その「悲観の極み」において、世界中の割安株を買い集めました。

「強気相場は、悲観の中で生まれ、懐疑の中で育ち、楽観とともに成熟し、陶酔の中で消えていく」

この有名な言葉通り、彼は感情のサイクルを完全に客観視していたと思います。周囲が「もう終わりだ」と叫けんでる時こそチャンスなのです。

4. 共通する成功の鍵:底を狙わず、本質を狙う

二人の哲学には、現代の私たちが肝に銘じるべき共通点があります。それは「完璧な底値(大底)を当てることを放棄している」という点です。

彼らは、どこが底かを予測することは不可能だと知っています。したがって、彼らの判断基準は常に「価格」ではなく「価値」にあります。

  • • 本質的価値よりも、今の株価は十分に安いかもしくは適正価格か
  • • その企業は、この嵐が過ぎ去った後も生き残り、成長し続けられるか?

この二点に「YES」と答えられるなら、たとえ購入後にさらに20%下がったとしても「さらに買い増す好機」でしかありません。「価格の変動」に振り回されず、「企業の価値」を買うという意識。これこそが、私たちが学ぶべき最大の教訓です。

実践:私がOXYへの投資で確信した「逆張りの本質」

私自身、昨年ある大きな投資判断を下しました。それが、オキシデンタル・ペトロリアム(OXY)への投資です。

逆風の中で見えた「壊れない構造」

当時、原油先物価格は55ドル付近まで下落し、OXYの株価も40ドル付近で低迷していました。エネルギーセクターは、低迷しており放置されてました。

しかし、私は不思議と恐怖を感じませんでした。なぜなら、目先の株価や原油価格の変動とは裏腹に、「企業の収益構造」は微塵も壊れていないことを確信していたからです。

私が注目したのは、以下の3点です。

  • 1. 圧倒的な低コスト生産: 世界屈指のシェール主要地であるバーミアン盆地における権限と、それを支える高い技術力。
  • 2. 不変の価値: 短期的な需給バランスは崩れても、エネルギーの根幹としての原油・天然ガスの重要性は変わらない。
  • 3. 未来の電力需要: 今後、AI(人工知能)が爆発的に普及すれば、データセンターなどで大量の電力が必要になります。その時、原油や天然ガスは必ず不可欠なリソースとして再評価されるはずだという読みがありました。

「価値」が「価格」を上回った瞬間

市場が「原油安」という目先の事象に怯えている時、私は「AI時代のエネルギー供給」という数年先の未来を見ていました。バフェットが「コカ・コーラは10年後も飲まれている」と確信したように、私もまた、OXYの本質的価値が現在の株価(価格)を大きく上回っていると確信したのです。

まさに、「ナイフが地面に刺さり、その価値が証明された瞬間」でした。

準備のできた投資家になるために

「恐怖」の中で冷静さを保つために必要なのは、鋼のメンタルではありません。それは、「平時における徹底的な準備」です。

投資とは、孤独な戦いです。しかし、偉大な先人たちの足跡は、私たちが暗闇の中で進むべき道を照らしてくれます。市場が恐怖に支配されるその日に向けて、今、私たちは学びと準備を怠ってはなりません。


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この記事のライター

tsuyoshi

はじめまして。長期投資で資産形成をしてるtsyoshiです。 思考プロセスと判断基準を大切にして発信しています。 僕は「短期トレード」「価格予想」「売買タイミング」の事は書きません。重視しているのは「なぜその企業を選ぶのか」 「どんな前提で判断しているのか」という 再現できる考え方 です。tipsでは「投資に対する考え方」「判断の軸」「迷った時の思考整理」を中心に共有していきます。

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