25歳の俺が初めて「即った」営団地下鉄東西線の女のストーリー

25歳の俺が初めて「即った」営団地下鉄東西線の女のストーリー

ミカジー

ミカジー

夜中まで起きていると昔のことばかり思い出す。

いまから四半世紀ほど前の夏の終わり。

俺は魔が刺したように新宿歌舞伎町のテレクラに入店した。それをきっかけにナンパ的出会いの魅力に没頭していった。(参照URL

そして、テレクラ初体験から5度目。

人生で初めて「即」をした。

・・・・・・

ときは199X年、世界は核の炎に包まれた。

いや少し違う。

ときは1997年、残暑のなかに少し秋の気配が漂う頃だった。

愛を取り戻すためにオンナを求めてさまよう俺の心は熱くなるばかりだった。

その日、俺は少し早めの時間、18:30頃にはテレクラに入店した。

場所は六本木。

お店の名前はバレンタインコール。

六本木交差点のアマンドの斜向かいのブロックにあった。

記憶ではその店は地下にあり同じビルのテナントにはボーイズバーとかSM装身具ショップがあった。

当時の六本木は営団地下鉄日比谷線しか通っておらずヒルズもミッドタウンもまだなく都内の"孤島"のような街だった。

しかし夜になればヴェルファーレはあったしロアビルとかガスパニック辺りは外国人や怪しい業界人が溢れていた。

俺は当時そういうスポットでの夜遊びはしなかったけど六本木のゲーセンとテレクラはよく行っていた。

・・・・・・

その日、入店後15分ほどでフロントから回されたコールの相手は自分より3つ年上の女だった。

初めてテレクラにかけてみたとのこと。

30分ほどで意気投合してその日のうちに会うことになった。

女は東京に近い千葉に住んでいた。

営団地下鉄東西線の某駅が最寄りだと言うのでお互いの中間地点の飯田橋駅で会うことに…

俺は一度自宅へ戻りシャワーを浴びた。

その頃の自分のなかでいちばん良い服のJ.PRESSのシャツとジーンズメイトあたりで買ったチノパン姿で待ち合わせ場所へ向かった。

髪はぼさぼさでメガネ。

ミドツーなのに浪人生ふうのいでたちである。

しかしこの日は何かが違った。
現在の界隈ふうに言えば、女に食い付きがあった。

👼(今日はとことんまで行くぜ……!)

女は約束の場所に立っていた。

色白、ボブ、顔立ちは山下久美子みたいな感じだった。

👼(わるくない。いやむしろイイ!)

寿司居酒屋みたいなところにインして1時間ほど話す。

久美子は翻訳の仕事をしている女だった。

俺は外国文学がまあまあ好きだったので適当にその辺を合わせて話してたと思う。

久美子は終始大人しめな感じでニコニコしながらも俺のガツガツとしたトークを聞き流してる感じだった。

優しいお姉さんとガサツな弟のような会話。

👼「そいえば、なんでテレクラに?」

👩🏻「んとね、カレシと喧嘩しちゃったから」

👼(イケる・・・)

当時、経験不足の俺でもさすがにこれはわかった。一発で仕留められると。

店を出て少し歩き、暗いところを求めて彷徨う。

俺の鼓動、熱くなっていた。

ビルのはざまで抱き寄せてキス!

👼「さっきの納豆巻きの味がした?」

👩🏻「あなた、本当はバカでしょ笑」

いまの俺なら通報されてもおかしくないパワープレイ😅

飯田橋のごちゃついた駅前に戻る

もう一押しだ。

👼「久美子のウチに行こうよ」

👩🏻「えっ、いきなり…」

👼「うん、ゆっくり話したい」

👩🏻「いいよ、少し時間かかるけど」

営団地下鉄東西線で千葉方面へ。

吊り革にふたり捕まりながら久美子のふるさとの話しをした記憶がある。

👩🏻「来月くらいになると紅葉がすごくきれいなところなんだよ!」

👼「いいね、今度行こうよ」

俺はチノパンを押し上げる激しい勃起を感じつつほがらかに返事する。

人生でもっとも長く感じた搬送……。

・・・・・・

久美子の住むマンションはこじんまりとしていたが部屋はよく片付いていて三十路手前の一人暮らしの女らしい落ち着いた空間だった。観葉植物、壁にはキュビズムっぽい絵画ポスター、そして本棚には吉本ばななの本がずらりと並んでいた。

そんなことはどうでもいい。

部屋へ入ってすぐにギラつく。

ふわりとかわしてシャワーへ行く久美子。

追いかける浪人生ふうの男。

意外にも大きめでかたちのよい白い胸がまぶしかった。

俺は鋼鉄のような珍個を背中から擦り付けた……

即!

・・・・・・

事後、久美子は喧嘩したカレシのことをぽつりぽつりと話す。

前の職場が同じだったこと。

普段はすごく優しいけど先の話(結婚だろう)のことを振るとすぐに不機嫌になること。

今回の喧嘩もそうした先の話を巡ってささいなことの言い争いから発生したけど、さすがにもう終わりかもしれない……

久美子は少しして涙ぐんだ。

俺は、そっかつらいねと肩を抱いてバックハグから早期に復活した鋼鉄を久美子の尻にすりすりした。

2発目!

その夜は2人とも裸のまま寝た。

・・・・・・

明けて次の日も平日だったので久美子の通勤についていくかたちで一緒に営団地下鉄東西線を東京方面へ移動する。

この路線は当時もいまも朝のラッシュアワーはすさまじい。

キリッとしたメイクの久美子はものすごく大人に見えた。

俺はこんなイイ女とヤッたんだなとチノパンをまたも鋼鉄が押し上げつつあったので必死に体を入れ替えて他の乗客に悟られないようにした。

日本橋駅で降りてお別れした。

👼「どこで働いてるの?」

👩🏻「向こうに見えるあのビル」

巨大で立派なビルだった。

テレクラで即った男にも安易に自分の職場を教えるくらい久美子は素朴な女だった。

・・・・・・

その後、久美子と3回会った。

俺が見たくないくだらない恋愛映画を見に行くのに付き合ったり、葛西臨海公園でフリスビーをやったり、生理なのに無理やりヤリたがる俺をフェラでイカせてもらったりした。

冬が始まる頃くらいに俺は4度目に会うために電話をかけた。

👼「たまにはラブホ行こうよ」

👩🏻「うんとね、、もう会えないんだ」

👼「ほよ?」

👩🏻「カレシから連絡来てやり直そうと言ってくれた……」

👼「そっかよかったな。でもたまには会おうよ(ヤリたいよ)」

👩🏻「ミカエル、ごめんね。もう会えない」

久美子のその後の人生の行方は知らない。

(終わり)


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