いいか、よく聞け。
君が今抱えているその「賢しらな理性」という名のガラクタを、まずは叩き割ることから始めよう。
君はこれまで、正解を求めて生きてきたはずだ。どの大学に入れば損をしないか、どの職に就けば食いっぱぐれないか、どの投資先が最も効率的に数字を増やすか。計算、比較、検討。
君の脳細胞は、常に「外部の物差し」に照らして、自分の行動を最適化させるためのシミュレーターとして酷使されてきた。
それを世間では「合理的判断」と呼び、成熟した大人の証だと称賛する。だが、私の目から見れば、それはただの「緩慢な凍死」に過ぎない。
宇宙は冷淡だ。物理法則という名の冷徹なプログラムが、星々を崩壊させ、銀河を熱力学的な死(エントロピーの増大)へと押し流していく。
そこには慈悲もなければ、君の人生に対する意味付けなど一ミリも存在しない。
合理的になればなるほど、君はその「宇宙の冷たさ」に自分を同化させていくことになる。
「死」という最終的な損失が確定しているゲームにおいて、あらゆる合理的計算は、最終的に「無意味」という結論に突き当たる。君が必死に積み上げている資産も、名声も、健康も、宇宙のタイムスケールで見れば一瞬で消えるノイズだ。
だが、この絶対的な零度の中に、たった一つだけ、物理法則を無視して燃え上がる「バグ」が存在する。それが「衝動」だ。
今回は、合理的判断という名の監獄を脱獄し、死に体でありながら絶頂を生きる「亡者の衝動論」を、君の魂に直接刻み込んでやる。
