Claude Sonnet 5.5 が公開:料金は Sonnet 5 と同じ、提供元が示す性能と使える場所を整理
AI開発者の手帖
Anthropic が Claude Sonnet 5.5 を公開しました。モデルページによると公開日は9月28日で、API ではモデル ID claude-sonnet-5-5 で使えます。Claude を API から使っていて、Sonnet 5 から乗り換えるかを考えている方に関係します。Claude を使っていない方には、まだ関係しません。筆者は AI モデルの API 仕様や、モデルを切り替えるときの注意点を公式資料と照らして追い、有料記事でも扱ってきました。本稿は、発表記事・モデルページ・Vercel の changelog を10月1日に突き合わせてまとめたものです。筆者は Sonnet 5.5 を呼んで確かめてはいません。
何が出たか
発表記事によると、Sonnet 5.5 は Claude 5.5 ファミリーの2番目のモデルで、Opus 5.5 を補う、速くて安いモデルです。Opus 5.5 は慎重な判断が要る複雑な作業向けで、Sonnet 5.5 が得意なのは、範囲の決まった日常の作業、バグの修正、資料・スライド・表計算の作成です。大量の処理向けの Haiku 5.5 は、数週間のうちに加わる予定とされています。

発表記事が書く役割の分け方を、筆者が図にしたものです。どちらに任せるかは、自分の作業で試して決めることを想定しています。
得意になったこと
発表記事は、Sonnet 5 より文章が分かりやすくなり、速さを生かして、比較的単純な作業を手早く繰り返すのに向くと書いています。Vercel の changelogは、コーディングでは複数の手順にわたって変更を進め、完了を報告する前に自分の作業を確かめると説明しています。デスクトップアプリの操作と、グラフや技術図面の読み取りも上がったとしています。
提供元が示すベンチマーク
次の数字はどれも Anthropic が発表記事で示したもので、筆者は確かめていません。
- Terminal-Bench 4.0(エージェントとしてのコーディング):70.6%。Sonnet 5 は10.3%
- CursorBench(Cursor の実際のコーディング作業):最高点が Opus 5.5 と約2ポイント差
- GDPval-AA(44職種の実務の課題):Opus 5.5 とほぼ同じで、Sonnet 5 より約400点高い
- コンピュータの操作とグラフの読み取り:Opus 5.5 に近い
GDPval-AA は Artificial Analysis が公開前の版で測ったもので、構造化出力を使う依頼で応答の品質が低下しうる不具合があったと注記されています(不具合はその後直ったとされています)。Anthropic は、影響があっても小さく、点数を低めに出す向きだと見ています。発表記事自身も、ベンチマークはモデルの一面しか捉えず、判断を持続させる自由度の高い複雑な作業では Opus 5.5 のほうが明らかに強いと書いています。
料金・速さ・コンテキスト
100万トークンあたりの料金は入力2ドル・出力10ドル、キャッシュ読み取り0.20ドルで、Sonnet 5 と同じです。発表記事は、同じ作業に要るトークンが通常はずっと少ないので、Anthropic のテストではタスクあたりの費用が前のモデルより最大30%安いと書いています。出力の生成は Sonnet 5 より30%以上速いとしています。モデルページによると、コンテキストは100万トークン、出力は通常の(同期の)API で最大128Kトークンで、テキストと画像を受け取りテキストを返します。知識の範囲は2026年6月までです。
使える場所
モデルページが挙げる提供先は、Claude API、Amazon Bedrock、Google Cloud、Microsoft Foundry、Claude Platform on AWS の5つです。Vercel の AI Gateway でも anthropic/claude-sonnet-5.5 の名前で使えます。発表記事によると、データを保持しない扱い(zero data retention)でも使えます。
安全面の説明では、サイバーセキュリティの能力が大きく上がったため、リスクの高いサイバーセキュリティの作業は、見える形で Sonnet 5 に切り替わって処理されます。通常の開発の中でバグを見つけて直す使い方は、そのまま使えるとされています。
まだ分からないこと
- 費用と速さの30%という数字は、どちらも Anthropic が示した値です。自分の作業で同じだけ安く速くなるかは、試さないと分かりません
- 発表記事は、Haiku 5.5 の料金や公開日を示していません
次にやること
Sonnet 5 のコードをモデル ID だけ差し替えると、エラーになる変更もあります。コード側で見直す点は公式の What's new にまとまっているので、試す前に読んでおくと安全だと筆者は考えます。本稿では、その中身は扱いません。Sonnet 5 から 5.5 へ移すときに自分のコードのどこを探して何を直すかは、有料記事で点検表にまとめています。

Sonnet 5 を使っているなら、範囲の決まった作業を1つ選んで Sonnet 5.5 で試し、結果が必要な品質を満たすかを確かめ、かかった時間と費用を比べるのが手早いと筆者は考えます。判断の重い作業は Opus 5.5 と並べて試すと、どちらに任せるかを決めやすくなります。既刊の有料記事では、Opus 5 から Opus 5.5 へ切り替えるときに何を点検するかを扱っています。

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