「次から気をつけます」
そう言ったのは、何回目だろう。
注意されたことは理解している。反省もしている。
それなのに、またミスをする。
そして、いつの間にかこう考えてしまう。
「自分は仕事ができない人間なのかもしれない」
でも、一つ疑問があります。
ミスが減らないのは、本当に反省が足りないからなのでしょうか?
実は、反省することと、次の行動が変わることは別の話です。
今日は、その違いを考えてみます。
反省しているのに、なぜ変わらない?
先日、アルバイト先で店長から注意を受けました。
「ミスが多い」
「まずは基本的なことをできるようになってほしい」
言われたことは、その通りだと思いました。
だからこそ、考えました。
「次から気をつけよう」と思うだけで、何か変わるのだろうか?
例えば、仕事で確認を忘れたとします。
「次は絶対に確認する」
そう決意しても、次の出勤では忙しかったり、別の仕事に気を取られたりするかもしれません。
そのとき、確認するタイミングが決まっていなければ、また忘れてしまう可能性があります。
ここで見落としやすいのは、反省の強さではなく、次の行動が具体的になっているかということです。
心理学が教える「決意を行動に変える方法」
心理学には、If-Thenプランニングという考え方があります。
やり方はシンプル。
「もし〇〇になったら、△△する」
と、行動する場面をあらかじめ決めておく方法です。
例えば、
- Before| 次から確認を忘れないようにする。
- After| もし作業を終える直前になったら、決められた確認項目を一つずつ見る。
このように、「いつ」「何をするか」まで具体的にします。
心理学者のGollwitzerとSheeranが2006年に発表したメタ分析では、94の独立した検証を統合し、このような計画が目標達成に役立つことが報告されています。
ただし、研究はさまざまな目標を扱っており、仕事のミスが必ず減ると証明したものではありません。
それでも、「気をつける」という決意を行動に変えるための参考になります。

ただし、すべてのミスが「確認不足」とは限らない
ここが、もう一つ大切なポイントです。
例えば、
- A|やり方は知っていた。でも、確認を忘れた。
この場合は、確認するタイミングを決めたり、チェックリストを用意したりする方法が考えられます。
- B|そもそも、正しいやり方を理解していなかった。
この場合は、注意力だけでは解決しません。
手順を教わり直したり、実際にやって確認してもらったりする必要があります。
また、仕事量が多すぎる、指示が曖昧といった環境側の問題が関係していることもあります。
だから、ミスをしたときに最初に考えたいのは、
「自分はなんてダメなんだ」
ではなく、
「どの場面で、何が原因で起きたんだろう?」
という問いです。
自分を責めるだけでは、次の対策は見えてきません。
次の出勤までに、30秒だけ
最近のミスを一つ思い出してください。
そして、次の文章を完成させてみましょう。

① 私が困っているミスは?
例:作業後の確認を忘れてしまう。
② その原因として考えられることは?
例:確認するタイミングが決まっていない。
③ 次に同じ場面になったら?
例:もし作業を終える直前になったら、チェック項目を見る。
これで、次の出勤で試す行動が一つ決まりました。
原因がはっきりしない場合は、無理に答えを出さず、先輩や上司に確認してみてください。
そして、もし次も失敗したら?
「やっぱり自分はダメだ」と結論づける前に、こう考えてみます。
「決めた行動を実行できなかったのは、どの場面だろう?」
忙しくて忘れたなら、目につく場所にチェック項目を置く。
手順を間違えていたなら、もう一度確認する。
計画がうまくいかなかったら、計画を修正すればいい。
大切なのは、失敗しない自分を一度で完成させることではなく、次の一回を少し変えることです。
💡 ONE IDEA
反省を増やす前に、次の行動を一つ決める。
「次から気をつけます」
その言葉を、今日から少しだけ具体的にしてみませんか?
「次に〇〇になったら、△△します」
まだ僕自身も、仕事のミスを克服できたわけではありません。
でも、次の出勤では、この方法を試してみようと思います。
自分を責める時間を、次の行動を考える時間に変えていく。
まずは、そこから。
ONE IDEAで、次の一歩を
この記事を読んで、自分のミスを一つ整理できましたか?
ONE IDEAでは、読んで終わりにせず、学んだことを実際の行動につなげる仕組みを考えています。
今後、行動プランの作成や振り返りができる実践ツールも届けていく予定です。
3分で、考え方がひとつ増える。
そして、その一つを日常で試してみる。
それがONE IDEAの目指す体験です。
参考文献
Gollwitzer, P. M., & Sheeran, P. (2006). Implementation Intentions and Goal Achievement: A Meta-analysis of Effects and Processes. Advances in Experimental Social Psychology, 38, 69–119.
https://doi.org/10.1016/S0065-2601(06)38002-1
📚 ONE IDEA|学んだことを、次の行動へ。
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