統合失調感情障害(Schizoaffective Disorder)とは何か

寄り添わない心理カウンセラー【Y】:代表
こんにちは🍵
「どっちなのか決めつけたがる人」には寄り添わない心理カウンセラー【Y】です
統合失調症はある程度、皆さん知っていると思います
統合失調感情障害は、統合失調症に「感情」が加わっています
「気分障害」も加わったという事です
統合失調症との違いを意識してみて下さい
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感情の波と現実の歪みが同時に現れる
統合失調感情障害(Schizoaffective Disorder)は、統合失調症の特徴と、うつ病または双極性障害といった気分障害の特徴が同時に存在する精神疾患です
幻覚や妄想などの「現実の歪み」と、強いうつ状態や躁状態などの「感情の変動」が組み合わさって現れるため、症状が多面的で複雑になりやすい
そのため診断が難しく、統合失調症や双極性障害と混同されることも少なくない
診断のポイントとDSM-5の基準
統合失調感情障害は、DSM-5において次のような条件を満たす場合に診断される
・妄想、幻覚、まとまりのない思考などの統合失調症的症状が2週間以上続く ・同時期に、うつ病または躁病エピソードがはっきりと認められる ・統合失調症的症状だけが出現する時期が、気分症状とは独立して最低2週間以上ある ・気分障害のエピソードは、全体的な経過の大部分において存在している
これらの条件からもわかるように、「統合失調症の症状」と「気分障害の症状」の両方がそれぞれ独立して持続している必要がある この独立性が診断上の大きなポイントとなる
症状の現れ方とその混乱
統合失調感情障害の症状は非常に多様で、次のような症状が混在することがある
・幻聴や被害妄想などの陽性症状 ・感情の平板化、意欲の低下などの陰性症状 ・気分の落ち込み(うつ)や高揚(躁)といった感情の波 ・集中力の低下や自殺念慮などの気分障害に伴う症状
これらが同時または交互に現れるため、本人も周囲も混乱しやすく、「なぜこうなるのか」が見えにくい状態になりやすい 日常生活や人間関係、仕事や学業に影響が出るケースも多く、支援体制が必要になる
誤診されやすい背景とその影響
統合失調感情障害は、その複雑さゆえに他の疾患と間違われやすい 特に多い誤診パターンは次の通り
・統合失調症と診断されるが、実際には気分障害が主軸である場合 ・双極性障害とされるが、幻覚や妄想が継続して現れている場合
誤診が続くと、適切な治療が行われず、症状の慢性化や再発を引き起こすリスクが高くなる また、「自分の病名がはっきりしない」という不安や混乱も、相談者の心理的な負担を大きくする要因となる
治療の基本方針と心理カウンセリングの役割
統合失調感情障害の治療は、統合失調症と気分障害の双方に対応する必要があるため、薬物療法が中心となることが多い 主に使用される薬は以下の通り
・抗精神病薬(幻覚や妄想への対応) ・気分安定薬(躁うつ症状のコントロール) ・抗うつ薬(うつ症状の改善)
薬物療法に加えて、心理カウンセリングも重要な支援の柱となる 相談者が自分の症状を正しく理解し、混乱を整理していくための「内省の場」として機能することが求められる
回復のために必要な「支えの持続」
統合失調感情障害の相談者は、自分の感情や思考のズレに苦しみながらも、時にそれを説明できずに孤立しがちになる そのため、以下のような支援の積み重ねが回復に向けた土台となる
・日常生活の安定をサポートする環境 ・気分の波に振り回されずに自己理解を深める時間 ・他者との関係性を少しずつ修復していく支援
心理カウンセラーは、「答え」を与えるのではなく、相談者が「自分のペースで考え直せる余白」を提供する存在として寄り添うことが求められる
「二重のつらさ」を背負うこころに対して
統合失調感情障害は、現実のズレと感情の波という「二重のつらさ」を同時に抱えるこころの病だ どちらか一方のアプローチでは足りず、柔軟で多面的な関わりが必要になる
周囲の人間が「理解できない」と感じる部分にこそ、本人にとっては切実な意味があることも多い だからこそ、心理カウンセリングでは「病名」ではなく「体験」に焦点を当てる姿勢が大切になる
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