拒食症(Anorexia) 「食べないこと」でしか自分を守れない

寄り添わない心理カウンセラー【Y】:代表
こんにちは🍵
食べなければ済むと思ってる人には寄り添わない心理カウンセラー【Y】です
拒食症(Anorexia)は、食事を極端に制限し、必要なエネルギーを摂らないことで著しい体重減少を引き起こす、深刻なこころと身体の障害です
神経性無食欲症の別称ともされますが、「単に食べない」という行動の裏には、「太ることへの恐れ」や「自分の存在価値に対する不安」など、根深い心理的葛藤が存在します
食べないことは、自分を壊さずに保つための「唯一の選択」だったケースも多いです
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体重がすべてではない「拒食」という状態
拒食症では、多くの場合、次のような特徴が見られる
・体重や見た目に過度にこだわる
・「太るのが怖い」という感覚が常にある
・自分の身体をゆがんで知覚している
・周囲がどれだけ痩せていると言っても納得できない
・食べ物、カロリー、運動などへの強迫的な管理
痩せていても、本人は「まだ足りない」と感じており、その感覚に対する説明や説得が通じない状態が続く
「食べない」ことで、こころの秩序を守る
拒食症は、身体的な行動以上に、「食べないことで心を守っていた」という側面がある たとえば、以下のような感情や経験と深く結びついていることがある
・人間関係や家庭内でのコントロールを失っていた
・誰かに振り回され、唯一コントロールできるのが「食」だった
・自分の存在価値を「痩せていること」でしか感じられなかった
・「食べること」は自己否定や自己嫌悪と直結していた
つまり、「食べない自分=強い自分」であろうとする、切実なこころの戦いが続いていた
拒食の背景にある親密さとコントロールの問題
拒食症には、家庭環境や対人関係のパターンが影響していることが多い 特に次のような関係性が問題になりやすい
・過干渉や過保護で、自分の感情が置き去りにされてきた
・親の期待に応える「良い子」でいなければならなかった
・自分の欲求を表現すると拒絶される恐れがあった
その結果、「自分で決めていいことが何もない」と感じたまま育ち、唯一「食べる・食べない」を通して自己主張をするようになることがある
一般的な心理カウンセリングでの関わり方と焦点の移動
心理カウンセリングでは、「食べさせること」や「体重を戻すこと」に急ぎすぎると、相談者の防衛が強まり、逆効果になる 重要なのは、以下のような視点で関わること
・「なぜ食べられないのか」ではなく「なぜ食べたくないのか」を聞く ・安心できる関係性の中で、自分の感情に触れていける土台を作る ・自己価値を体型やコントロール以外で感じられる経験を積む ・「生きることが怖くなくなる」感覚を少しずつ育てていく
食べないことを否定しても、相談者は理解できない
心理カウンセラーはある程度、「食べなくても受け入れてくれる人」であることが求められる
食べることは「生きること」だからこそ、難しい
多くの人は、食事をとるという事については、特に疑問は持たず、食事をとる事ができる
拒食症の人は「食べること」について、疑問や抵抗を感じずにはいられない
食事は、ただ栄養を摂ることではなく「自分を受け入れること」「他人とつながること」「未来に進むこと」と深く結びついている だからこそ、それが怖くて、苦しくて、簡単にはできない
その難しさを理解せずに「食べれば治る」と言うことは、本人のこころの痛みを見逃すことになる
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