急性短期統合失調症(Brief Psychotic Disorder)とは何か

寄り添わない心理カウンセラー【Y】:代表
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「一時的なら大丈夫でしょ」と軽く見る人には寄り添わない心理カウンセラー【Y】です
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突然現れる「こころの崩れ」とその回復
急性短期統合失調症(Brief Psychotic Disorder)は、突然に幻覚や妄想、思考の混乱などの統合失調症的な症状が出現し、数日から1か月以内に自然と回復する一時的な精神状態です
発症前の性格や生活が比較的安定していたにもかかわらず、強いストレスや心理的なショックをきっかけに、突発的な精神症状が現れることが多い 回復も早いケースが多く、慢性的な統合失調症とは区別される
診断のポイントとDSM-5の基準
DSM-5における急性短期統合失調症の診断基準は次のとおりとなる
・妄想、幻覚、まとまりのない発話、著しい行動の乱れのいずれか1つ以上が突然現れる ・症状は少なくとも1日以上続き、1か月以内に完全に回復する ・統合失調症、気分障害、薬物や身体疾患による症状では説明できない
このように、症状の「急性発症」と「短期間での回復」が大きな特徴となる
症状の特徴と現れ方
発症は文字通り突然で、以下のような症状が見られる
・幻聴や被害妄想などの陽性症状
・意味不明な会話や支離滅裂な思考
・突発的な奇異行動や極端な混乱状態
・感情の爆発、不安の高まり
これらは本人や周囲にとって非常に衝撃的な体験となり、救急搬送や入院が必要になることもある ただし、症状が消失すると、元の自分に戻ったかのように落ち着いた状態になることが多い
ストレスとの関連と発症の背景
急性短期統合失調症は、強い心理的ストレスや外的な出来事との関連が指摘されている たとえば、以下のような状況が引き金になることがある
・近親者の死、失恋、事故などのトラウマ ・極度の緊張や不安、孤立状態 ・出産後の精神的不安定(産後精神病)
脆弱性を持つこころが、外的な衝撃に耐えきれず一時的に「破綻」するようなイメージとなる
治療と回復に向けたサポート
急性短期統合失調症は、多くの場合、適切な休息と環境調整によって回復に向かうことが多い ただし、症状の激しさによっては一時的な薬物療法が必要になるケースもある
・抗精神病薬の短期使用(幻覚や妄想への対応) ・安全な環境の確保と心理的安心の提供 ・ストレス要因の整理と再発予防のカウンセリング
心理カウンセラーは、症状が落ち着いた後に「なぜ起きたのか」「これからどう向き合うか」を一緒に考える伴走者となることが求められる
「一過性」だからこそ見落とされやすい苦しみ
急性短期統合失調症は、短期間で症状が消えるため、周囲が「たいしたことなかった」と受け取ってしまうことがある しかし、本人にとっては「現実が壊れた」という衝撃的な体験であり、強い不安や恐怖の記憶が残りやすい
回復後も、「またなったらどうしよう」「自分はおかしくなったのでは」といった不安が続くことがあるため、精神的ケアの継続が大切となる
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