- ローソク足とは
- 酒田五法について
- 分析ポイント
・ローソク足とは
始値(はじまりね)、終値(おわりね)、高値(たかね)、安値(やすね)といった相場価格の動きの流れを表すものとなっております。
設定した時間内で、
終値が始値よりも高値で終わっている場合は、「陽線(ようせん)」となり、
終値が始値よりも安値で終わっている場合は、「陰線(いんせん)」となります。
また、設定した時間内での高値、安値の更新については、
ローソク足の実体から上下に伸びている「ヒゲ」から確認することが出来ます。
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一本のローソク足の期間としては、
「分、時間、日、週、月」の期間を設定することが出来ます。
・酒田五法について
- 三山(さんざん)
- 三空(さんくう)
- 三川(さんせん)
- 三兵(さんぺい)
- 三法(さん)
- 三山(さんざん)
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上昇相場で上がり下がりを3回繰り返して3つの山を形成した場合を
「三山(さんざん)」と呼びます。
その中でも真ん中の山だけが高いものを「三尊天井(さんぞんてんじょう)」と呼びます。
「三山」がみられた場合は、相場が方向に向かっていく可能性が高いとされています。
また、底値圏で「三尊天井」と上下逆の形が出現した場合は、「逆三尊天井」と呼ばれ、
下降トレンドの終わり頃に見られる形とも言われています。
- 三空(さんくう)
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「三空」には、以下の2種類があります。
三空踏み上げ:陽線が窓を開けて4本連続する形
三空叩き込み:陰線が窓を開けて4本連続する形
「窓開け」とは、相場の勢いを表す現象とされていますが、その中でも3つ連続して、
窓が開く「三空」は特に強い勢いを示すことになります。
しかし、裏を返せば「力を使い切ったタイミング」としても捉えることが出来ます。
陽線または陰線が窓を開けて連続しているかを重視している為、
「三空」が出た場合に酒田五法では「三空踏み上げは売り向かうべし」「三空叩き込みは回向かうべし」とされています。
このことから、「三空」が発生したということはトレンド転換が近い可能性があるので、
4本目のローソク足が出た時には注意が必要です。
「三空」が上昇トレンドの中で発生した場合は下降に転じ、
下降トレンドの中で発生した場合は上昇に転じる可能性が高いということです。
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また、「三空」の説明の中にあった「窓」とは、
陽線では、「前足の高値を上回った水準で始まり、その足の安値が前足の高値を下回らない水準を保ったまま引けた場合」
陰線では、「前足の安値を下回った水準で始まり、その足の高値が前足の安値を上回らない水準を保ったまま引けた場合」
にローソク足とローソク足の間に「空白」ができ、前後のローソク足と重なっていない状態となります。
この「空白」のことを「窓」と呼びます。
「窓」は一般的に相場の勢いが強くなっていることを示し、
「窓」が生じた状態のことを「窓開け」と呼び、トレンドの始まりを表すこともあります。
この「窓開け」が連続して出てきた場合は特に注意が必要です。
- 三川(さんせん)
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「酒田五法」のうち、パターンとして多いものが「三川」です。
相場の天井や底を判断するものに使うローソク足の並びですが、
特に有名なものがこの「明けの明星」と「宵の明星」です。
明けの明星:大陰線→小陽線または十字線→陽線
宵の明星:大陽線→小陰線または十字線→陰線
それぞれ上記の並びで出現します。
しかし、この並びのローソク足が出ただけは、それぞれを判断せず、
どのようなトレンドから出現したかが重要になってきます。
下降トレンドの中で「明けの明星」が発生した場合、
底を打ち、上昇トレンドに転換した可能性が高いとみなされ、
上昇トレンドの中で「宵の明星」が発生した場合、
天井を打ち、下降トレンドに転換した可能性が高いとみなされます。
- 三兵(さんぺい)
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陽線あるいは陰線が3本連続で出現した場合の状態を「三兵」と言います。
この時、ローソク足が必ずしも同じ大きさである必要はありません。
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陽線が3本連続で発生するものの、
2本目と3本目の陽線に長いヒゲがあると「赤三兵の先詰まり」と言います。
「赤三兵の先詰まり」とは、長い上ヒゲがある為、売り圧力が強く、
目先の買い圧力が弱いということを意味し、買いのサインとはならないので注意して下さい。
「三兵」とは一見すると「三空」と似ていますが、
「三空」とは異なり、連続した陽線または陰線が窓を開けずに出現しています。
赤三兵が上昇トレンドへ転換した直後に発生していれば買いのサイン、
黒三兵が下降トレンドで転換した直後に発生していれば売りのサインとなります。
また、赤三兵が高値圏で発生していれば売りのサイン、
黒三兵が安値圏で発生していれば買いのサインとなります。
- 三法(さんぽう)
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上昇と下降を繰り返し、
相場の方向性が定まらない状態(レンジ相場)を「三法」と言います。
このような相場状況の際には取引を控えて、
相場が動き始めたら取引を再開することを推奨します。
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大陽線が出た後に陰線が3本出て、再び大陽線が発生した場合を「上げ三法」と言います。
大陽線が発生してレンジ相場の高値を更新すると上昇を示し、買いのサインとなります。
また、この逆のパターンを「下げ三法」と言います。
・分析ポイント
ここまで代表的な組み合わせについて紹介してきました。
これらの組み合わせが発生したからと言って、
必ずしも今回紹介した通りに動くとは限りません。
ローソク足はテクニカル分析において最も大切な情報の一つではありますが、
ローソク足だけを見て取引を行ってしまうと「ダマシ」にぶつかってしまうこともあります。
「ダマシ」とは、本来の相場の動きとは逆の動きをしてしまうことを言います。
明らかに上昇や下降のサインが出ていたとしても、
全くサインの通りに動かないということもありますので、
あくまで「ローソク足の組み合わせ」については、参考程度に考えて下さい。