Roblox Studio で作る「魔法少女の破壊ゲーム」

AI と一緒にゼロからゲームを作ってみた体験をまとめます。完成したゲーム名は「Destroy Mayhem!」。左クリックでファイアボール、右クリックで稲妻を使い、マップ中の物を破壊して3分間でハイスコアを目指すゲームです。

対象読者

  • Roblox に興味があるけど、プログラミングは難しそう…と思っている方
  • AI(Antigravity)を使ってゲームを作るとはどういうことか知りたい方
  • Roblox Studio を使い始めたばかりの方

はじめに

この記事では、Roblox Studio という無料のゲーム制作ツールを使って、AI エージェントと一緒に「魔法少女の破壊ゲーム」を作った体験をまとめます。

プログラミングの知識がゼロでも、AI に「〇〇したい」と伝えるだけで、どんどんゲームが形になっていくのが、今の時代のゲーム開発です。

このTipsでは、以下に重点を置きました。

  • AIエージェント(Antigravity)を使ったRobloxの3Dゲーム制作の流れについて
  • 低コスト → Google AI Proサブスクのみ(総額2900円)
  • 短い制作時間 → 事前準備からRoblox公開まで2時間ほど

事前準備:Roblox Studio と Antigravity MCP をつなぐ

今回の目的は、Roblox Studio と Antigravity MCP を連携させ、AI への自然言語指示から 3D ゲーム生成を目指すことです。

前提条件

  1. Google アカウントを保有し、Google AI Pro(月額2,900円(税込)、2026年6月4日時点)をサブスク中
  2. Antigravity をダウンロードし、ログイン済み
  3. Roblox アカウントを保有している
  4. Roblox Studio をダウンロードし、ログイン済み。
    ※ Roblox Creator Hub(creator.roblox.com)から Roblox Studio をダウンロードできます
  5. Blenderがインストールされている

制限事項

  • Roblox の制約により、月あたりアップロードできる音源は 2,000 個まで。ただし BGM・SFX・Voice のように音源をまとめれば、実用上は大きな問題になりにくいです。今回は、音源については割愛してます。
  • 3D 生成は 24 時間あたり 50 個までという制限があります。

Roblox 側の MCP 設定

  1. Roblox Studio を開く
  2. プロジェクトを新規作成(Baseplate)
  3. AI Assistant を起動する
  4. 3点メニューから Manage MCP Servers をクリックする
  5. Enable Studio as MCP Server を有効化する
  6. JSON Configuration をコピーする

Antigravity 側の MCP 設定

  1. Antigravity の Settings を開く
  2. Advanced Settings → Customizations → Installed MCP Servers に進む
  3. Open MCP Config をクリックし、mcp_config.json 編集画面を開く
  4. Roblox Studio 側でコピーした JSON Configuration をペーストする
  5. mcp_config.json を保存する
  6. Antigravity を再起動する
  7. Settings → Customizations で Roblox_Studio の MCP が有効化されていることを確認する

MCP の疎通確認

Antigravity で Gemini 3.5 Flashを選択し、チャット欄から「Roblox Studio と繋がっていますか」と入力します。「Roblox Studio 用の接続ツール自体は認識されている」「疎通成功」のような応答が返ってくれば成功です。※利用するLLMは任意ですが著者はGemini 3.5 Flash(Medium)を利用しています。

さらに、Antigravity に次のように指示すると、Roblox Studio 側にドラゴンを生成して配置できます。

Roblox Studioのアシスタント機能を利用して、/generate_mesh で、ドラゴンを生成して配置して欲しいAI に与えた実際の指示

このテストでドラゴンが配置されれば、Antigravity から Roblox Studio へ MCP 経由で指示を送れる状態になっています。

STEP 1:女子キャラクターを Roblox に登場させる

ゲームの主人公となる「女子キャラクター」の 3D モデルを生成し、Roblox のワールドに配置しました。

Roblox Studio の /generate_mesh コマンドで女子キャラクターの3Dモデルを作って。それをBlenderでリグ化して動かせるようにしてAI に与えた実際の指示

手動でやったことは、生成された 3D モデルファイル(.fbx)を Roblox Studio にインポートする作業のみです。指示を受けた Antigravity が自動で生成指示を出し、Blender スクリプトを書いてリグ化を自動実行しました。

Roblox のキャラクターは「Humanoid(ヒューマノイド)」という特別な仕組みで動きます。Roblox Studio の /generate_mesh で作ったモデルは、そのままでは骨組みがないため動かせません。そこで、Antigravity が Blender を使って自動でリグ(骨格)を設定し、Roblox で動かせるようにしました。

リグとは、人形に針金を入れて動かせるようにする仕組みのこと。3D キャラも同じで、「骨」を設定することで歩いたり走ったりできるようになります。

Roblox のスクリプトは「Luau(ルアウ)」という言語で書きます。今回は AI が自動でスクリプトを書いてくれました。AIが書いたスクリプトの名前は SetupRiggedAnimation です。

  • キャラクターを適切なサイズに調整する
  • HumanoidRootPart(キャラクターの軸となる透明なパーツ)を作る
  • 歩くアニメーションを読み込んで、動いたときに再生する

※ Roblox Studioの機能を使うことで無料でテクスチャ付きの3Dメッシュ(3Dモデル)を生成できます。モデルの三角形数のデフォルト値は10,000です。なお、3Dモデル生成は 24 時間あたり 50 個までという制限があります。(2026年6月4日時点) 著者は代表的なAI生成3Dモデルサービス(Meshy、Tripo)も検証してみましたが、Roblox Studioの機能で十分と思います。

STEP 2:WASD でキャラクターを動かせるようにする

キーボードの W・A・S・D キーでキャラクターを動かせるようにしました。

WASDキーでキャラクターを動かせるようにして
Mixamoからインポートした歩きアニメーションを、動いたときに再生してAI に与えた実際の指示

手動でやったことは、歩きアニメーションデータをMixamo からダウンロードする操作のみです。Roblox には Humanoid があれば自動でキャラクターを動かせる機能がありますが、今回生成した 3D モデルは標準のキャラクターと構造が異なるため、Antigravity が専用の制御スクリプトを作成しました。

Roblox では「アニメーション」という仕組みでキャラクターを動かします。アニメーションは Roblox に手動でアップロードすると ID が発行され、その ID をスクリプトで読み込むと再生できます。

STEP 3:ファイアボールを出せるようにする

左クリックで「ファイアボール」を発射できるようにしました。

左クリックでファイアボールを発射できるようにしてAI に与えた実際の指示

ここからは完全に自然言語のやり取りだけで実装しました。Roblox のゲームは「サーバー」と「クライアント」に分かれています。クライアント側の LocalScript がプレイヤーの操作を検知し、サーバー側の Script が実際にゲーム内で物を生み出したり、ダメージを与えたりします。この2つは RemoteEvent で通信します。

  1. クライアント側でクリックを検知して、ターゲット座標をサーバーに送る
  2. サーバーがその座標に向かって球形のパーツを飛ばす
  3. パーツが何かに当たったら Explosion(爆発)を生み出す
  4. 爆発の範囲内にいるキャラクターや物にダメージを与える

見た目は、Part の Shape を Ball にし、Material を Neon にしてオレンジ色に設定。さらに Fire(炎エフェクト)と PointLight(点光源)を追加して光らせています。

STEP 4:稲妻を落とせるようにする

右クリックで空から稲妻を落とせるようにしました。

右クリックで稲妻が落とせるようにして
Roblox標準の音源から、ファイアボールと稲妻の効果音を探して適用できますか?連発しても鳴るようにしてAI に与えた実際の指示

稲妻は「複数の細長いパーツをジグザグに並べる」ことで表現しています。12本のパーツをランダムなずれをつけて並べると、自然なジグザグの稲妻に見えます。

効果音には Roblox 標準の音源から爆発音を使いました。Sound オブジェクトを使うと音を鳴らせます。

STEP 5:破壊ゲームを設計する

AI と相談しながら、ゲームの設計を決めました。

現在のゲームを、破壊ゲームとします。多くの破壊オブジェクトを生成・設置して、ひたすらスコアを稼ぐゲームを日本語で計画書を作って
AI に与えた実際の指示
  • ゲーム名:Destroy Mayhem!
  • プレイ時間:3分(180秒)
  • 目標:マップ中の破壊オブジェクトをたくさん破壊してスコアを稼ぐ
  • スペル:ファイアボール(左クリック)・稲妻(右クリック)
破壊オブジェクトHPスコア
壺(Pot)2030pt
木箱(Crate)2030pt
タル(Barrel)2030pt
石柱(Pillar)80100pt
レンガ壁(Wall)80100pt
クリスタル塔300500pt
小屋(Hut)200300pt

以前から作っていた「ドラゴン vs 騎士のバトル」と「赤いバギー」も、そのままマップに残しています。ゲームの背景として、ドラゴンと騎士が戦い続けています。

STEP 6:破壊オブジェクトをマップに大量配置する

私は、計画書を承認しただけです。AIが生成したサーバースクリプト「DestructionManager」が、ゲーム開始時にマップ全体に破壊オブジェクトを自動で配置します。

続けて、AIがスコア&コンボシステムを作ります。(短い時間内に連続で破壊すると「コンボ」が発生します。)

  • 3秒以内に次を破壊 → コンボ継続
  • 3秒以上経ってしまう → コンボリセット
  • 1連続 → ×1倍
  • 2連続 → ×2倍
  • 3連続 → ×3倍
  • 4連続 → ×4倍
  • 5連続 → ×5倍(最大)

たとえばクリスタル塔(500pt)を 5 コンボで破壊した場合、500 × 5 = 2500pt 獲得できます。コンボが 2 以上になると、画面中央に「x3 COMBO! +1500pt」のようなテキストが表示され、コンボ数が増えるほど色が黄 → オレンジ → 赤 → 紫に変化します。

続けて、AIがHUDシステムを作ります。HUD(ヘッドアップディスプレイ)とは、ゲーム画面に常時表示される情報のことです。今回作った HUD には、残り時間、スコア、ランキングを表示しています。

  • 画面上部中央:タイマー。残り30秒でオレンジ色、残り10秒で赤く点滅
  • 画面左下:スコア表示。SCORE / 1,500 pt のようにリアルタイム表示
  • 画面右上:ランキング。複数プレイヤーのスコアを順位付きで表示

STEP 7:ゲーム開始・終了の演出を作る

ゲーム開始時には「DESTROY MAYHEM!」のタイトルと、「3, 2, 1, GO!」のカウントダウンを表示します。ゲーム終了時には RESULT 画面を表示します。

こちらもAIにお任せです。

タイマーが 0 になると、画面が暗くフェードインし、RESULT パネルが下からスライドして登場します。ランキングは金・銀・銅のメダル付きで表示され、順位が一目でわかります。

STEP 8:ボーナスシステムを作る

AIがゲームを面白くするために、ボーナスシステムを作ってくれました。ファイアボールだけで10個壊すと『FIRE MASTER』、稲妻だけで10個壊すと『THUNDER GOD』、残り60秒以下でスコア1.5倍になるようです。

  • FIRE MASTER(+200pt):ファイアボールだけで10個オブジェクトを破壊すると獲得
  • THUNDER GOD(+200pt):稲妻だけで10個オブジェクトを破壊すると獲得
  • LAST MINUTE BONUS(スコア×1.5倍):残り60秒を切ったら破壊スコアが1.5倍
  • KILLS BONUS(破壊数×20pt):5個・10個・15個…と破壊するたびに自動でボーナス
  • PERFECT DESTROY(+5000pt):マップのオブジェクトを全て破壊すると獲得

使った技術・サービスまとめ

カテゴリ使ったもの役割
ゲーム制作Roblox Studio無料のゲーム制作ツール。/generate_mesh コマンドで3Dモデルも生成
ゲーム制作LuauRoblox 専用のプログラミング言語
3DBlender3Dモデルのリグ(骨格)化
アニメーションMixamo歩きなどのアニメーションを提供
AI エージェントAntigravity IDE自然言語での指示を受けて、スクリプト作成・デバッグ・Blenderリグ化まで担当

ゲーム完成!遊び方

  1. Roblox Studio でプロジェクトを開く
  2. 再生ボタン(▶)を押してプレイテスト開始
  3. WASD でキャラクターを動かしてオブジェクトに近づく
  4. 左クリックでファイアボール発射
  5. 右クリックで稲妻を落とす
  6. 3分間でできるだけ多くのオブジェクトを破壊してスコアを稼ぐ

コツは、小さいもの(壺・木箱)から連続破壊してコンボを積み上げること。コンボ ×5 になったら大きいオブジェクト(クリスタル塔)を狙い、残り60秒からは LAST MINUTE BONUS で一気にスコアを伸ばします。

初心者へのアドバイス

AI を上手に使うコツは、「〇〇したい」と具体的に伝えることです。

△ ゲームを作って
○ 左クリックでファイアボールを発射して、当たったものにダメージを与えてプロンプトの具体例

スクリプトにエラーが出ることは普通です。コンソール(出力ウィンドウ)にエラーの場所と内容が表示されるので、それを AI に見せると修正してくれます。(今回はMCPで繋がっているのでAIがエラーメッセージも自動で読み込んでくれました)
全部作ってからテストするのではなく、「一つ機能を追加したらすぐにテスト」を繰り返すのがポイントです。

おわりに

今回の開発では、Roblox Studio の /generate_mesh コマンドで 3D キャラクターを生成し、Blender による自動リグ化、WASD 操作、歩行アニメーション、ファイアボールと稲妻、効果音、60個以上の破壊オブジェクト、HPバー付きの破壊システム、コンボ、HUD、開始・終了演出、ボーナスシステムまで作ることができました。

手動で行ったのは、生成されたキャラクターモデルを Roblox Studio にインポートする操作だけ。残りのプログラム作成、エフェクト適用、サウンド設定、Blender でのリグ化処理などは、すべて自然言語で AI(Antigravity)に指示を出して自動で構築してもらいました。

「こんなことやりたい」→「AI が実装」→「確認してフィードバック」。このサイクルで、プログラミングやモデリングの専門知識がなくても、本格的なゲームが作れる時代になっています。あなたもぜひ、Roblox Studio と AI で夢のゲームを作ってみてください!

実際のゲームはこちらから遊べます!
https://www.roblox.com/ja/games/87824888239041/Destroy-Mayhem

作成日:2026年6月4日
使用ツール:Antigravity IDE × Roblox Studio × Blender × Mixamo

免責事項

本記事は、著者個人の開発体験に基づく「検証・紹介」を目的とした読み物です。

記事内に掲載している仕様、画面、価格、および各ツールの連携機能(MCP等)は、2026年6月時点のものです。今後のアップデートや規約変更により、仕様が異なる場合があります。

本記事の情報を参考に開発や設定を行う際は、各提供元(Roblox、Antigravity、Blender、Mixamo等)の最新の利用規約やガイドラインを各自でご確認の上、自己責任にてお願いいたします。万が一、何らかのトラブルや損害が発生した場合、著者は一切の責任を負いかねますのであらかじめご了承ください。

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この記事のライター

haruka_apps

AIクリエイター/ AIエンジニア / 個人ゲーム開発者 / Zennで技術検証記事を書いています。

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