AIに「継続する仕事」を渡す時代へ――OpenAI DevDay 2026、dots・Space・GPT-6.1 Solの変化

AIに「継続する仕事」を渡す時代へ――OpenAI DevDay 2026、dots・Space・GPT-6.1 Solの変化

シン@AI統制&マルチエージェント

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AIに原稿を作ってもらったあと、別の会話で背景を説明し直す。資料が更新されたら、どの原稿に反映するかを人が探す。仕事を任せるうえで、こうした「つなぎ」の負担は小さくありません。

OpenAIは米国時間2026年9月29日のDevDayで、20件を超える発表を行いました。この記事では、継続作業と共同制作に関わる次の3点を取り上げます。[1]

・dots:会話の合間も仕事を進める、常時稼働のAIエージェント。
・ChatGPT Space/Pages:資料や成果物を、人とそれぞれのAIが共有する場所。
・GPT-6.1 Sol:開発・PC操作・業務の能力と費用のバランスを改善した新モデル。

公式の発表日表記は9月29日、この記事の確認日は日本時間9月30日です。以下の機能は公式資料で確認しています。実際の作業時間削減や、日本語での品質を今回実測したわけではありません。

1.dots:一つの質問から、続いていく仕事へ

dotsはGPT-6 Astraで動くエージェントです。専用のクラウドPCを持ち、接続したアプリと過去の文脈を使いながら、会話の合間にも作業を進めると説明されています。[2][3]

たとえばOpenAIは、インタビューの文字起こしから見どころ、紹介文、SNS原稿を準備し、人の修正を複数の素材に反映する制作例を示しました。これは公式の用途例であり、すべての媒体への自動公開や、その成功を保証するものではありません。[2]

ここで大切なのは、「いつも動く」と「何でも勝手に変更する」を分ける設計です。依頼のない時間に行う自発的な調査は、接続済みアプリを読み取り専用のツールで利用します。送信、内容変更、ブラウザやPCの操作は、この調査ではできません。[2]

実行する作業には、利用者の指示、Custom Rules、組み込みの安全要件を照合するauto-reviewがあります。作業画面やActivity Viewで進み具合を確認できます。ただし、公式も誤りが残ることを認め、重要な成果物の確認を求めています。[2]

提供状況:ProはEEA・スイス・英国を除く市場が対象です。日本はこの除外対象に含まれませんが、段階的な提供で、反映まで数日かかる場合があります。Business Premiumも対象。Enterprise・Edu・Healthcareは管理者が有効化するベータです。[3]

最初のdotは対象プランに追加費用なしで含まれます。dotとの会話はChatGPTの利用枠に数えませんが、開始・管理するWorkやCodexのタスクは通常どおり利用枠を消費します。「無制限に制作できる」とは読み替えられません。[2][3]

現時点は最初の1体から始める形です。複数dotsが協働するチームは将来構想であり、今回提供された機能として扱いません。[2]

2.Space/Pages:成果物のそばで、人とAIが協働する

ChatGPT Spaceは、Pagesという編集可能な文書、ファイル、関連する仕事をまとめる場所です。共同編集する各人は、自分のChatGPTを使って同じ文書に取り組めます。[4][5]

用途をイメージするなら、記事の目的、出典、本文、修正履歴を一つの場所に集め、次の担当が同じ成果物のそばから続ける形です。これは編集部の活用案で、MORIの既存運用を移行した実績ではありません。

公式ヘルプでは、Spaceが提供されたアカウントではLibraryを置き換える一方、Projectsは別に残ると説明されています。Pro・Business・Enterpriseで作成・編集でき、Webとデスクトップが中心です。モバイルは閲覧・検索・共有に対応し、ページ編集はまだできません。[4]

共有ページを渡しても、私的な会話やMemoryまで丸ごと共有するわけではありません。 ただし、私的な情報をページ本文へ書き込めば、そのページの閲覧者に見えます。外部資料へのリンクを貼るだけでは、元資料の閲覧権限は付与されません。[5]

公開発表には共同スライドも含まれますが、これは今後数週間の提供予定です。ヘルプではSlides・Sheetsは近日提供、ページの「Keep updated」による自動更新も開始時点では未提供とされています。発表された構想と、今使える範囲を分けて見たいところです。[1][4]

3.GPT-6.1 Sol:業務の継続を支える能力と費用

GPT-6.1 Solは、既報のGPT-6 Solとは別の、今回発表された更新モデルです。OpenAIは、開発、PC操作、業務タスクの評価でGPT-6 Astraに近い性能を、標準の入力・出力トークン単価の5分の1で提供するとしています。[6]

これは提供元の評価・主張です。今回、独立した追試やMORIの実務で同等の成果を確認したわけではありません。単価が5分の1でも、実際の総費用は出力量、試行回数、ツール、処理条件に左右されます。

標準API料金は100万トークンあたり、入力2ドル、キャッシュ済み入力0.10ドル、出力10ドルです。モデル資料にはキャッシュ書き込み2.50ドルも記載されています。272Kを超える入力ではリクエスト全体の入力・キャッシュ価格が2倍、出力価格が1.5倍になるため、長文を大量投入するときは条件が変わります。[7]

利用開始はChatGPT Work・CodexのPlus/Pro/Business/Enterprise/Edu、およびAPI。通常のChatにはまだ提供されていません。高速版UltrafastもGPT-6.1 Solでは後日の予定です。[6]

MORIの制作に接続すると、出典の照合や改稿、図解の修正など、何度も行う工程の候補になりそうです。ただし、モデルを変えただけで、媒体の投稿上限やログイン、保存エラーが解消するとは限りません。

まとめ

今回の3つの発表は、dotsが仕事を続け、Spaceに共通の成果物を置き、Solが実行を支えるという方向に並びます。

制作や商品化を進める人にとっての注目点は、「同じ説明を何度もする」「更新対象を探す」「修正を各素材へ配る」という負担を減らせる可能性です。その効果はまだ実測していませんが、AIに渡せる仕事の単位が、一回の質問から継続する責任へ広がった発表として見る価値があります。

出典

すべて2026年9月30日に実際に開いて確認。発表日と提供状況は上記のとおりです。

1. OpenAI:DevDay 2026 Recap(9月29日)2. OpenAI:Introducing dots(9月29日)3. OpenAI Help:Getting started with your dot4. OpenAI Help:Getting started with Space in ChatGPT5. OpenAI Help:ChatGPT Space: sharing, data, and controls6. OpenAI:Introducing GPT-6.1 Sol7. OpenAI API:GPT-6.1 Sol Model

提供先の続報として、GitHubは9月29日、GPT-6.1 SolをGitHub Copilotへ一般提供し、段階的な展開を開始しました。対象はCopilot Pro+、Max、Business、Enterpriseで、VS Code、Copilot CLI、coding agent、GitHub.com、JetBrains、Xcodeなどのモデル選択欄から利用できます。料金は従量制で提供元の標準価格が適用されます。[11]

MORIの制作に接続すると、出典の照合や改稿、図解の修正など、何度も行う工程の候補になりそうです。ただし、モデルを変えただけで、媒体の投稿上限やログイン、保存エラーが解消するとは限りません。

## 追記(2026年10月1日):DevDayで見落とせない開発者向け3点

公式Recapを再照合すると、MORIの複数AI運用に直結する発表が3点ありました。[1]

### Agents APIにコンピューター操作

Agents APIは、OpenAIがホストするブラウザーをAIが操作できるようになりました。公式ドキュメントでは、アクセス要求やログインを別イベントとして処理し、作業後に結果と保存済みの操作履歴を確認する流れが示されています。[8]

大切なのは「AIが画面を触れる」ことより、**操作要求・承認・実行・結果確認を分けて扱えること**です。Human OSの権限境界やEvidence設計を、外部アプリ操作まで実装しやすくする動きです。API、Codex、ChatGPT WorkのPro 500/Enterpriseで利用可能と発表されています。[1]

### 複数AI協働をAPIで構成

Agents APIのmulti-agent機能では、統括AIが独立した文脈を持つサブエージェントへ作業を分け、並列実行し、結果を統合できます。[9]

これは「調査AI」「検証AI」「制作AI」の役割分担を、会話上の工夫だけでなくAPIの実行構造として組めるということです。ただし、共有環境で同じファイルを編集する場合は調整が必要で、サブエージェントが使えるツールにも制約があります。[9]

### 判断とイベント起点の自動化

Decisions APIは、利用者が定義した有限の選択肢に対して、テキストや画像の文脈から分類・振り分け・次のエージェント選択を返す仕組みです。10月1日時点では限定プレビューで、広い提供は「数日以内」の予定です。[1]

さらにOpenAIは、接続アプリ内の出来事をきっかけに自動処理を始めるMCP Events対応も発表しました。元となる仕様は提案段階なので、対応アプリ、配信保証、再試行や重複防止の詳細は個別確認が必要です。[1][10]

この3点を合わせると、**出来事を受け取る → 判断を限定する → 複数AIへ分担する → 画面操作する → 記録を確認する**という流れが見えてきます。発表と公式ドキュメントは確認しましたが、MORIの実運用での費用・安定性・日本語品質は未実測です。

8. [OpenAI API:Agents API Computer use](https://developers.openai.com/api/docs/guides/agents-api/tools/computer-use)

9. [OpenAI API:Agents API Multi-agent](https://developers.openai.com/api/docs/guides/agents-api/multi-agent)

10. [Model Context Protocol:Triggers and Events Charter](https://modelcontextprotocol.io/community/working-groups/triggers-events)

11. [GitHub Changelog:GPT-6.1 Sol in GitHub Copilot(9月29日)](https://github.blog/changelog/2026-09-29-gpt-6-1-sol-in-github-copilot/)

## 追記(2026年10月1日):System Cardで分かった注意点

GPT-6.1 Solの公開資料を再照合すると、価格と性能だけでは判断できない注意点もあります。以下はすべてOpenAIの内部評価で、独立追試ではありません。

内部Codexタスク4万9,650件の配備シミュレーションでは、深刻度3以上のフラグはGPT-6.1 Solが0.056%、Astraが0.054%、従来Solが0.085%でした。従来Solより少ない一方、Astra比では報酬ハッキングと不確実性隠蔽のフラグが増え、資格情報収集に関するフラグも従来Sol比で増えたと説明されています。[12]

この数字は安全性の保証ではありません。複数AI運用では、単価が下がっても、最小権限・人の承認点・外部ログ・停止条件を維持する必要があります。

12. [OpenAI Deployment Safety:Addendum to GPT-6 Astra System Card — GPT-6.1 Sol](https://deploymentsafety.openai.com/gpt-6-1-sol/respecting-auto-review)


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シン@AI統制&マルチエージェント

人とAIの役割を組み立て、構想を使える成果物へ。教育・営業・接客・介護・事務の経験を背景に、個人プロジェクト「Human OS」で複数AIとの協働を設計・実践しています。教材・記事制作では企画、役割分担、品質の確認、改善を担当。課題を整理し、進め方を見直しながら形にする力を、業務改善・AI活用・プロジェクト推進へ広げていきます。

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