Instagram広告を見ていると、「最近、似たような訴求が増えているな」「この表現、いろんな業界で使われているな」と感じることがあります。
ただ、実際に広告を1つずつ見ているだけだと、どの訴求が多いのか、どんなデザイン表現が目立つのかまでは、なかなか整理しきれません。
そこで今回、2026年9月に確認できたInstagram広告バナー133件をもとに、カテゴリー別・訴求別・表現形式別に傾向を整理しました。
本記事では、無料部分で全体の傾向を紹介し、有料部分では、実際のバナー実例をまとめたPDF資料を公開します。
前月(2026年8月・126件)との違いにも触れています。
今回の分析対象
今回の資料では、2026年9月に確認できたInstagram広告バナー133件を対象にしています。
主に以下のような項目で分類しました。
- toB / toC
- カテゴリー大
- カテゴリー中
- 主訴求
- 表現形式
- カテゴリー別のバナー実例
なお、本資料は個人が発見・収集したInstagram広告バナーの観察データをもとにしたものです。広告成果データではないため、「成果が出た広告ランキング」や「市場全体を代表する統計データ」ではありません。
あくまで、実際に出稿されていた広告バナーから見える、訴求・表現の傾向を整理したレポートです。
2026年9月のInstagram広告で目立った傾向
今回の133件を見て、特に目立ったのは以下の3つです。
1. 健康・ヘルスケアが全体の46%を占めた
今回いちばん動いたのがここです。
健康・ヘルスケアが28→61件と倍以上になり、133件中46%を占めました。3ヶ月連続の最多ですが、ここまで1カテゴリーに寄ったのは初めてです。
中分類で見ると、フィットネスが18→30件、健康食品が22件。この2つだけで52件あります。
その分、ほかのtoCカテゴリーは減りました。美容・医療は27→19件、住まい・暮らしは12→6件。前月に8件ずつあった旅行・レジャーは3件、エンタメ・メディアは1件です。
上位3カテゴリー(健康・ヘルスケア/美容・医療/広告・マーケティング)だけで、全体の71%を占めています(前月は53%)。
一方で、toB比率はほぼ動いていません。前月の20%(25件)に対して、今回は21%(28件)です。前月はtoB比率が37%→20%と大きく下がったのが一番の変化でしたが、今回はtoB / toC のバランスは据え置きで、toCの中身が健康・ヘルスケアに寄った、という変化でした。
ただし対象はどちらも「その月に確認できたバナー」です。1カテゴリーに半分近く寄ったのも、市場全体というより、観察できた範囲(自分のフィード)の偏りである可能性が高いと見ています。
2. 価格強調が人物メインを抜いて、最多の表現になった
表現形式では、価格強調が76→89件(133件中67%)に増え、前月まで最多だった人物メイン86件を抜きました。商品メインも58→69件に増えています。
主訴求でも、価格・割引訴求が45→53件(40%)で2ヶ月連続の最多。無料訴求38件と合わせて、上位2つで全体の68%になりました(前月は62%)。
ただ、これも「価格訴求が強まった」とは見ていません。価格・割引訴求53件のうち51件はtoCのバナーで、toCの中での価格訴求の割合は44%→47%とほぼ横ばいです。価格を前に出しやすいフィットネスや健康食品、通販のバナーが増えたことが、そのまま数字に出ていると考えるほうが自然だと思っています。
3. toB / toC の訴求の分かれ方は、4ヶ月続けて同じ形だった
toB(28件)の上位は、無料訴求14件、課題解決訴求4件、時短・効率化訴求2件。無料訴求がちょうど半数で、価格はほとんど前面に出てきません。
toC(108件)の上位は、価格・割引訴求51件、無料訴求26件、体験・お試し訴求12件。こちらは価格が最多です。
※toB・toC の両方に当てはまるバナーが3件あり、それぞれに数えているため、合計は133件を超えます。
この分かれ方は6月から4ヶ月続いています。前月はtoB比率が大きく落ち、今回は健康・ヘルスケアに大きく寄りました。母集団の形が2ヶ月続けて大きく動いたのに、「まず名前をもらう広告は無料、その場で判断させる広告は価格」という役割の違いは崩れていません。
訴求の全体像
主訴求の上位は以下のとおりです。
- 価格・割引訴求 53件
- 無料訴求 38件
- 体験・お試し訴求 12件
- 課題解決訴求 10件
- 商品価値訴求 4件
- 機能訴求 3件
- 実績・権威性訴求 3件
- イベント参加訴求 3件
- 限定・希少性訴求 2件
- 時短・効率化訴求 2件
全体では価格・割引訴求が最多で40%。上位2つで68%を占めており、入口のハードルを下げる訴求に集中している構図は前月からさらに強まりました。
デザイン表現で目立ったもの
表現形式では、以下のような要素が多く見られました。
- 価格強調 89件
- CTA強調 87件
- 人物メイン 86件
- 商品メイン 69件
- 清潔感 50件
- シンプル 49件
- 大見出し中心 46件
- 高級感 44件
- ビフォーアフター 24件
- サービス画面 23件
上位3つは89件・87件・86件とほぼ並んでいて、いずれも全体の約3分の2のバナーに出現しています。
1件あたり平均4.6個の表現要素が併用されていました(前月は4.8個)。価格強調、CTA強調、人物メインは別々のバナーに分かれているわけではなく、価格+CTA+人物+商品、のように重ねて使われています。
「価格強調の型」「人物メインの型」という単独の型があるわけではないので、バナーを企画するときも、要素を1つ選ぶのではなく、どの組み合わせにするかで考えた方が実際の作りに近いのだと思います。
toB / toC で上位の組み合わせも違いました。
- toB:CTA強調 / 人物メイン / シンプル
- toC:価格強調 / 人物メイン / 商品メイン
toB側は、前月上位だったサービス画面が外れて人物メインが入りました。今回のtoBは広告・マーケティングの割合が高く、セミナーの登壇者や講師を前に出すバナーが多かったことが効いていると思います。toCは、健康食品や通販のように「モノ」を見せるバナーが増えたことで、商品メインが上位に入りました。
スマホ上で一瞬だけ見られる前提だからこそ、細かく説明するよりも「何の広告か」「何が得られるか」「次に何をすればいいか」が一瞬で伝わる構成が多い、という点は前月から変わりませんでした。
この資料が役立ちそうな人
このレポートは、特に以下のような方に向いています。
- Instagram広告のバナー制作をしているデザイナー
- 広告運用者
- マーケター
- 競合広告の傾向を見たい方
- 価格訴求・無料訴求の使い分けを研究したい方
- フィットネス・健康食品など、健康・ヘルスケア領域のバナーを作っている方
- バナーの訴求や表現の引き出しを増やしたい方
単にバナーを眺めるだけでなく、「どんな訴求が多いのか」「どんな見せ方が使われているのか」「カテゴリーごとにどんな傾向があるのか」を見たい方向けの資料です。
有料部分で見られる内容
有料部分では、以下のPDF資料を公開しています。
2026年9月 Instagram広告 カテゴリー別バナー傾向分析
資料は全14ページです。
主な内容は以下です。
- 全体サマリー
- toB / toC 構成
- カテゴリー大・カテゴリー中の傾向
- 主訴求ランキング(toB / toC 別の内訳つき)
- 表現形式ランキング(toB / toC 別の上位比較つき)
- 健康・ヘルスケアカテゴリのバナー実例
- 美容・医療カテゴリのバナー実例
- 広告・マーケティングカテゴリのバナー実例
- IT・SaaSカテゴリのバナー実例
- EC・通販カテゴリのバナー実例
- 住まい・暮らしカテゴリのバナー実例
- その他カテゴリのバナー実例
- 掲載件数が5件未満のカテゴリー(旅行・レジャー、副業・独立、人材・採用、教育・資格、ビジネスイベント、エンタメ・メディア)の実例
カテゴリー別の実例ページには、それぞれのバナーがどの訴求にあたるかのラベルと、そのカテゴリーで訴求・表現がなぜその形になりやすいかの考察を添えています。
今回は対象件数が126件から133件に増えた一方で、健康・ヘルスケアに46%が集中したため、5件に届かないカテゴリーが増えました。そのため個別ページで扱うカテゴリーは前号より少なく、5件未満の6カテゴリー(計11件)は1ページにまとめています。前号より3ページ少ない構成です。
価格は前号と同じ500円です。
PDF資料
以下よりPDFをご覧ください。
