AIを使わなかった生徒のほうが成績は上だった|76万人の調査でわかった分かれ目
kairos
こんにちは、カイロスAIです。毎朝、アメリカのAI副業事情を日本語でお届けしています。
9月8日、OECDが「PISA 2025」の結果を公表しました。76万人・91の国と地域が参加した、この調査の史上最大規模です。
日本では「読解と数学の点数が下がった」と報じられました。ただ、そのプレスリリースの中に、AIについて2つのことが書かれています。副業でAIを使っている人には、点数の話よりこちらのほうが大事です。
■ 書かれていたこと(2つ)
ひとつめ。書く課題の下書きに、AIを「使わなかった」と答えた生徒のほうが、「使った」と答えた生徒を上回りました。
ふたつめ。ただし、頻繁に使う生徒の中では、「AIが出した情報の質を評価する方法」を教わった生徒のほうが、教わらなかった生徒より成績が良い傾向でした。
OECD事務総長のマティアス・コーマン氏は、こう言っています。「テクノロジーとAIは学びを強くし、若者が未来に備える助けになります。ただし、目的をもって使われるときだけです。注意と、努力と、理解の代わりにはなりません」
■ 先に、誤解をひとつ潰しておきます
「AIのせいで成績が下がった」とは、どこにも書かれていません。書いてあるのは「使わなかったと答えた生徒のほうが上回った」という、比べた結果だけです。原因までは書かれていません。
ここを飛ばして「AIは学力を下げる」と読むと、この調査からいちばん役に立つ部分を落とすことになります。原因に近いものは、同じ調査の中にひとつだけ書いてあります。それが2つめの発見です。
同じように頻繁に使っていても、「評価の仕方を教わった人」と「教わっていない人」で結果が分かれた。
分かれ目は「使ったかどうか」ではなく、「出てきたものを見られるかどうか」のほうにありました。
■ これは学校の話ではなく、あなたの見積書の話です
去年までは「AIが使えます」が売りになりました。今はもう、誰でも使えます。使えること自体は、単価の理由になりません。
代わりに理由になるのは、「その出力を、そのまま出さない人かどうか」です。発注する側は、AIで作れることを疑っていません。疑われているのは、中身が合っているかを誰が見たのか、のほうです。
■ 電卓の話
電卓が使えること自体は、もう誰の強みでもありません。全員が持っています。差がつくのは、答えを見て「桁がひとつおかしい」と気づけるかどうかです。
そこで手が止まる人と、そのまま清書して提出する人がいる。同じ電卓を使っていて、同じ時間をかけていて、結果だけが違う。AIも、いま同じ場所に来ました。
■ 今日できる一歩(1つだけ)
AIに出させた文章の中から、「事実を言い切っている箇所」を3つだけ選んで、出典を1本ずつ当ててください。
目印は4つ。数字/日付/会社名や製品名/「〜と発表しました」という書き方。この4つを探すと、たいてい3つは見つかります。所要は10分ほど。全文を検証する必要はありません。
やってみると、たいてい1つは「出典が見つからない」ものが混ざっています。それを消すだけで、納品物の質は変わります。
■ 攻めに変える
見つけた3つを消して終わりにしないでください。提案書に一行足します。
「AIの出力は、事実を述べている箇所を出典で確認したうえで納品します」
これは作業の説明ではなく、「AIで作ったものを、そのまま渡されるのではないか」という発注側の不安への回答です。今日の調査が、その一行に根拠を与えてくれます。
■ 出典
OECD 公式プレスリリース(2026年9月8日)
https://www.oecd.org/en/about/news/press-releases/2026/09/pisa-2025-students-reading-and-mathematics-performance-declined-sharply-across-the-oecd.html
※ 公式プレスリリースに記載のない数字は載せていません。
毎朝、米国のAI副業を日本語で。
