「第2回パープルリボン作曲賞」本選会の報告      &受賞結果発表・講評!!

「第2回パープルリボン作曲賞」本選会の報告      &受賞結果発表・講評!!

草柳和之

草柳和之

本作曲賞と受賞作についての報道→→2026.1.16『しんぶん赤旗』https://er-static.s3.amazonaws.com/uploads/event_image/7e9770a6771a6bac6f631f090bcb7baf/cc273699280de82fdfa909d53f5a87f1af52f3f2.jpg

【謝辞】

本作曲賞の創立者・審査員の草柳和之は、長年、大学講師の仕事と並行して、心理臨床家としてDV・性暴力・いじめ問題などの領域に力を尽くし、トラウマケアやDV加害者更生プログラムの実践に四半世紀以上携わり、10数冊の本も著してきました。同時に、当方は音楽を通じて、DV・性暴力をなくそうという、途方もない試みを展開してきました。

従来、心理臨床家というものは、困難を抱えた方々への個別的な援助で事足りるとして、十分役目をはたしているとされてきました。それをわざわざ面接室から外へ出て、メンタルヘルス上の問題解決のために社会に打って出る、その音楽領域での長年の活動を、草柳は《パープルリボン作曲賞》にまで発展させました。

音楽を本職としない専門職・一個人が作曲コンクールを開催するという、無謀とも思える構想を立ち上げました。しかも、DV・性暴力の問題に携わる専門職の立場から推進、これが《パープルリボン作曲賞》の理念です。DV・性暴力という社会的課題に音楽が寄与する、それを作曲コンクールという形式でも可能であることを事実として証明してきたわけです。

このような特質を持つ作曲コンクールは、おそらく世界でも類例がないに違いありません。何という野心的な試みであるか、自分で行いでありながら、自らを疑い、めまいを起こしそうになります。ともあれ、2022年に第1回受賞作品を公示して完了した本作曲賞も、第2回の事業を無事に完了いたしました。これは、多くの方から本作曲賞への賛同をいただき、多数の作品の応募、本選会での演奏者による誠実さに満ちた演奏、という多段階にわたるご協力の賜物です。

現在、2025.11.25・第2回パープルリボン作曲賞本選会での応募作の演奏は、Youtubeを通じて公開されています。第2回の事業の成功を受けて、第3回作曲賞も継続され、要項が決まりしだい、サイトに掲載される予定です。末筆ながら、応募者の方々・演奏者への感謝とともに、皆様のご健勝と、さらなる活動の発展を祈念しております。

【第2回パープルリボン作曲賞本選会の報告】

第2回パープルリボン作曲賞本選会・演奏→→ https://www.youtube.com/watch?v=th5ARgKSoxo 

11/25・第2回パープルリボン作曲賞本選会サイト→→https://www5e.biglobe.ne.jp/~m-s-c/2025.11.25final%20session-2nd%20purple%20ribbon%20composition%20award%20page.html

2021年秋、非暴力の文化としての音楽財産を掘り起こす《パープルリボン作曲賞》を創設し、第1回事業では、その理念を持つピアノ曲を広く公募し、驚嘆すべきことに36作品の応募をいただき、本選会の開催を経て受賞曲が決定され、受賞結果と講評の公示まで、無事その事業を完結しました。

今回の第2回事業は歌曲の公募でした。締切りの2025年6月末までに、応募者23名から25作品という多数の応募をいただきました。9月に予選に相当する譜面審査を無事に終え、9作品が本選会に進むことと決定しました。第2回パープルリボン作曲賞本選会は、国連・女性に対する暴力撤廃デー・2025.11.25、日暮里サニーホール・コンサートサロンにて行われ、ノミネートされた9曲が演奏されました。

幸い会場はほぼ満員となり、素晴らしい熱気に包まれました。応募曲の演奏も準備期間が短いながら、極めて質の高い演奏であり、感動の内に終幕しました。今回、参加者と作曲者との交流の時間を設定しましたが、その際も活気にあふれ、会場を後にするのも名残惜しい雰囲気に満ちていました。

        〔本選会での作曲者・演奏者・審査員の集合写真〕

《当日会場にて、アートとのコラボ企画を実施しました.》本選会の会場にて、アーティストによるパープルリボンを描いた瓢箪作品、他を展示し、演奏ステージに独特な雰囲気を添えました。来場された方々は、休憩・交流の時間に、興味深そうに鑑賞されていました。

ひょうたん作品展示・作家「池かんな氏プロフィール」

虐待サバイバーであり、ひょうたんアーティスト。デザイン学校を卒業後、インダストリアルデザイン会社に勤務。その後、活動休止期間を経て、現創展に出品(東京都美術館)にて賞を受賞。また、画廊ギャラリーステージワン、ひょうたん会に出品する。高さ50センチの大ぶりの瓢箪作品も制作しています。

※瓢箪について

古来、神霊が宿るものとされ祭具に用いられた瓢箪。そのくびれは吸い込んだ邪気を逃さず、末広がりの形は縁起の良いものとされ、お守りや魔除けとして用いられてきました。 鈴なりに実る様子からは家運興隆や子孫繁栄の象徴ともされます。

※            

第2回パープルリボン作曲賞・受賞作

  ━━音楽で 非暴力の輪 広げよう! ━━

〔パープルリボン作曲賞の受賞発表〕

本選会当日夜、審査員による最終選考会議が行われました。全ての曲について、審査員の野村誠・清水友美・草柳和之により、作曲家・現代音楽専門の演奏家・心理臨床家、それぞれの立場から多角的な評価がなされました。今回の応募作は、作風が極めて多様であり、その曲の良さ、ねらいとするところの適不適を評価することに困難も伴いました。審査員間で曲の評価の多くは一致した面もありましたが、最終的な意見が分かれました。そして厳正な論議の結果、受賞を以下の作品と決定しました。その結果を以下に公示いたします。      

               〔作曲者近影〕

■持麾 勉(もつざい・つとむ)作詞作曲 「サボテンのうた」

〔作曲者紹介〕

1999年東京音楽大学作曲専攻卒業。2001年東京音楽大学大学院作曲専攻修了。有馬礼子、北爪道夫の各氏に師事。主な作品は合唱曲、ピアノ曲ほか室内楽、吹奏楽、管弦楽曲等。2004~6年青年海外協力隊隊員として、南米のパラグアイ共和国に派遣される。現地の青少年オーケストラを指揮指導し、演奏発表等を行う。帰国後インターナショナルスクールで、管弦楽曲のアレンジャーとして活躍する。JASRAC会員。一般社団法人日本作曲家協議会の正会員。近年は、実地&オンラインによる和声教授ならびに、オンラインによる作曲指導を実施している。

〔曲目解説〕

規則正しい時計の振り子が狂っていくかのような、即興を交えた痛みの表現から始まる本作は、サボテンに想を寄せた歌曲集(全6曲)。そのありようは自らに望みたい属性であって、暖かな励ましとともに閉じられる。尊厳ある個人として堂々と。各曲は、間奏をはさみ連続して歌われる。以上、今後とも本事業の発展のため、「音楽で 非暴力の輪 広げよう! 」を実現のため、広く各方面の方々からのご理解とご協力を、何卒よろしくお願いいたします。

【審査員講評】

■野村 誠  

(photo by Alexandra Mleczko)

「第2回パープルリボン作曲賞講評」 

第2回パープルリボン作曲賞の審査員の野村誠です。類例のない特殊な作曲賞で、草柳和之さんが個人で創設/運営されている企画なので、応募作品が集まるだろうか、本選会にお客さんが来てくださるだろうか、と正直心配しておりました。しかし、本当に多数のご応募をいただき、本選会は客席も満席に近い熱気あるものとなり、ぼくの心配は杞憂に終わりました。本当に多数のご応募いただき、有難うございます。

この世界の色々な場所に、理不尽な暴力やハラスメントが本当にいっぱいあり、そうした暴力がなくなっていくことを心底願っていますし、音楽家としても何らかの貢献がしたいと小さな一石を投じ続けているつもりではあります。しかし、ぼくたちには世界を変えていくための仲間、ネットワークが必要です。パープルリボン作曲賞では、審査員として関わりましたが、共通の課題に対峙する同胞だと思っております。今後とも、よろしくお願いいたします。

(以下、略→→全文はサイトをご覧ください。https://www5e.biglobe.ne.jp/~m-s-c/2nd PRC award 2025 results page -.htm )

■清水 友美 

「第2回パープルリボン作曲賞の審査を終えて」 

第 2回「パープルリボン作曲賞」には、第1回と同様に多様で個性豊かな作品が揃い、本選会での素晴らしい演奏と、会場の熱気に感激しました。女性に対する暴力根絶のシンボルである「パープルリボン」を冠した、このコンクールに関わって下さった皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。 もともと「パープルリボン作曲賞」設立について草柳氏からご相談を受けたのは、およそ4年前だったかと思います。私はその構想に賛同しつつも、「パープルリボン」の認知度はまだ低いのでは?果たして応募作品が集まるのだろうか?という不安を感じていました。

(以下、略→→全文はサイトをご覧ください。https://www5e.biglobe.ne.jp/~m-s-c/2nd PRC award 2025 results page -.htm)

■草柳 和之   

 「本作曲賞創立者としての心理臨床家からのメッセージ」

この特異な作曲コンクールに、多くの方が応募曲を届けたいとの思いを持たれたこと、そして本選会に予想を超えた多数の方が来られたことは、本作曲賞の創立者にとって大きな安堵であり、喜びでした。一専門職に過ぎない人間が、無謀にも作曲コンクールという形式で、DV・性暴力をなくそうと呼びかけた、その目的に賛同し、新たな創作物をもって世に訴えたい、そのような方がこれほど多数存在することに、創立者・草柳和之は心から感謝申し上げます。

第2回作曲賞事業の遂行には、創設時の第1回作曲賞以上に、想定外の困難・ドラマ・事件が伴いました。応募された曲のスタイルは、歌謡曲風、ノンジャンルとも言うべき今風の曲、無調の歌曲、前衛と、極めて多岐に及びました。予想はしていたものの、これらを直接比較し、優劣を評価するなど、本当に無理極まることでした。しかし作曲賞という特殊な設定上、無理を通さねばなりません。譜面審査を通過しなかった作品にも、歌い継がれ聴き継がれていって十分よい、と思われる曲が、実際ありました。また一方で、「DV・性暴力をなくそう」というテーマと何ら関係ない問題意識の曲が届けられたことは、理解に苦しみました。

(以下、略→→全文はサイトをご覧ください。https://www5e.biglobe.ne.jp/~m-s-c/2nd PRC award 2025 results page -.htm)

《草柳和之・講評-補遺》

ここで、応募作審査にあたって生じた、本作曲賞ならではの「事件」について記したいと思います。草柳は、ある応募作の詩を見てショックを覚えました。DV・虐待等、トラウマの心理臨床を専門とする当方にとって、耐え難く思われた。「この詩で歌われる作品を本選会で演奏してよいものか・・・」、非常に躊躇しました。今回、萩原朔太郎・中原中也といった近代日本を代表する詩人による詩の歌曲がありましたが、それに匹敵する著名詩人の作品による歌曲でした。

(以下、略→→全文はサイトをご覧ください。https://www5e.biglobe.ne.jp/~m-s-c/2nd PRC award 2025 results page -.htm)

〔作曲賞主催・お問い合わせ〕

パープルリボン作曲賞事務局(メンタルサービスセンター内)〒173-8799 板橋区板橋2-42-1 板橋郵便局留/Tel.03-5926-5302、070-5016-1871

■当団体の活動実績→→ https://www5e.biglobe.ne.jp/~m-s-c/compliment%20of%20the%20representative%20page%20-.htm


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