AI台本を撮る前に、「そのまま使う・直して使う・いったん止める」を分ける見極め方
AIに動画台本を頼むと、ナレーションだけでなく、映像やテロップまで入った原稿が返ってきます。
冒頭で悩みを見せる。
商品を出す。
特長を伝える。
最後は前向きな言葉で締める。
30秒の広告として、きれいにまとまっている。
一度読んだだけなら、そのまま撮影できそうです。
ただ、台本が完成していることと、商品情報が確認できていることは別です。
撮影へ進む前には、少なくとも次の3つを分ける必要があります。
このまま撮影できる。
直してから撮影する。
現状のままでは撮影できない。
この記事で使う動画台本判断軸GPTでは、この3段階を、
Go
条件付きGo
No-Go
と呼んでいます。
名前を覚えることが目的ではありません。
大事なのは、文章の完成度だけで進めず、
撮るのか。
直して撮るのか。
いったん止めるのか。
を、撮影前に決めることです。
「いい感じでまとめて」と頼んでみた
今回、架空の晴雨兼用折りたたみ傘を題材にしました。
4つのAIへ渡したのは、同じプロンプトです。
晴れの日にも雨の日にも使える、晴雨兼用の折りたたみ傘があります。
持ち歩きやすく、毎日使いたくなる商品の30秒広告動画の台本を書いてください。
主なターゲットは、通勤や外出で日傘を使う女性です。
商品の魅力が伝わり、欲しくなるように、いい感じでまとめてください。
商品の種類、使う場面、ターゲットまでは伝えています。
一方で、重さ、収納サイズ、UVカット率、加工方法、デザイン、価格、購入先など、広告表現の根拠になる具体的な情報は渡していません。
実務でも、こうした状態で台本づくりが始まることはあります。
仕様がまだ揃っていない。
数字を前面に出したくない。
他の商品と比べると、数値では強く見せにくい。
クライアントから、概要だけが先に届く。
今回の4つのAIは、情報がない場所を空欄にはしませんでした。
それぞれ違う内容を補い、30秒の広告台本として完成させました。
同じ傘が、4つの違う商品になった
4つのAIは、次のような内容を補いました。

どれも、傘の広告では見かけそうな表現です。
台本の流れも整っています。
そのため、入力に書いていなかった内容まで、最初から商品の特長だったように読めてしまいます。
今回の目的は、4つのAIの順位を決めることではありません。
見たかったのは、
情報が足りないとき、AIは何を補って台本を完成させるのか
という点です。
4本とも、同じ判定ではなかった
完成した4本を、同じ商品情報と一緒に動画台本判断軸GPTへ渡しました。
結果は、
3本がNo-Go
1本が条件付きGo
でした。
今回の判定は、未確認情報の数だけでは決まりませんでした。
台本の中心に残せるものがあるか。
商品を売る部分から組み直す必要があるか。
撮影内容をどこまで変える必要があるか。
その違いによって、判定が分かれました。
間違った数字だけを探せばいいのか
UVカット100%や99%以上という数字は、確認済みの商品情報と並べれば見つけられます。
数字が違えば、撮影前に直せます。
分かりやすいズレです。
条件付きGoになった4本目には、そのような強い数値は残っていませんでした。
押しつけの弱い、自然な広告台本です。
ところが、ナレーションや映像指示には、別の形で未確認情報が入っていました。

数字がないから安全、とは限りません。
内側にコーティングがあるのか
遮熱性が確認されているのか
雨粒が強く弾けるのか
軽く振るだけで水滴が落ちるのか
ナレーションだけを読んでいたら、見落とすかもしれません。
文章を直しても、画に残る
動画台本には、言葉以外の情報も入っています。
映像
テロップ
表情
効果音
商品の見せ方
最後の案内
台本の文章を自然に整えても、未確認の性能が画や演出に残っていれば、そのまま撮影には進めません。
撮影後に商品情報とのズレが見つかれば、差し替えるのは一文だけでは済まないことがあります。
商品の使い方を撮り直す。
出演者の反応を撮り直す。
テロップを変更する。
ナレーションを収録し直す。
編集の流れを組み直す。
「AIが書いた台本なので」と、クライアントへ説明することもできません。
一文の修正で済むうちに止める。
撮影前に点検する意味は、ここにあります。
あなたの台本では、どこまで確認できていますか
クライアントから届いたのは、商品資料と短い依頼文だけ。
AIにまとめてもらった台本は、きれいに仕上がっている。
ただ、どこまでが資料に書かれていた内容で、どこからがAIの補完なのか分からない。
その状態で、撮影日だけが近づいてくる。
今回の傘だけに限った話ではありません。
未確認の機能が、商品の強みとして書かれていないか
数字が、別の商品や一般的な広告表現から補われていないか
映像が、確認済みの仕様を超える効果まで連想させていないか
CTAが、実際の購入先や申込方法と合っているか
完成度が高く見える台本ほど、こうした確認箇所も自然に溶け込みます。
では、いま手元にある台本は、
Goなのか。
条件付きGoなのか。
No-Goなのか。
そこを判断できなければ、全文を直すべきか、数か所だけ直せばよいのかも決まりません。
判定は「条件付きGo」
4本目には、残せる中心がありました。
ただし、映像指示とCTAには、撮影前の修正が必要でした。
全部を捨てる必要はない。
このまま撮ることもできない。
だから、条件付きGoです。

商品情報を、そのままAIへ入れられない場合
未公開商品やNDA案件では、クライアント資料をそのままAIへ入れられないこともあります。
その場合は、商品名を仮名にし、外へ出せる情報だけを使います。
資料そのものを渡さなくても、数値、性能、効果、CTAなど、手元の資料で確認すべき表現を先に整理できます。
最終的な照合は、人間側で行います。
ここから先で見ていくこと
ここからは、条件付きGoになった4本目の完成台本と、今回「確認済み」として設定した商品情報を並べます。
そのうえで、
どの表現が確認済み情報を超えていたのか
なぜNo-Goではなく条件付きGoなのか
どこを残し、何から直すのか
CTAと遷移先をどう合わせるのか
を、実際の点検結果と一緒に見ていきます。
有料部分には、今回使用した動画台本判断軸GPTへのリンクも含まれます。
購入後は、いま手元にある完成台本で試せます。
判断軸GPTが返すのは、次の内容です。
台本の型
役割別の点検表
優先して直す3箇所
修正する順番
Go/条件付きGo/No-Go
全文を書き直す前に、
ここは残せる。
この表現は確認が必要。
最初に直すのはここ。
を分けるための判断軸です。
補足
・利用にはご自身のChatGPTアカウントが必要です
・購入後のリンクから、ChatGPTの専用プラグイン「動画台本 判断軸GPT」として使います
・この商品にChatGPTアカウント自体は含まれません
・この商品はOpenAI公式商品ではありません
・判断軸GPTは確認する場所を絞る道具です。商品情報の正しさは、資料とご自身で照合してください
