「セックス=運動だと思っていた頃の私へ」
Megu魔女
私は長いあいだ、
セックスはただ欲望を満たすもの——
運動と同じで汗をかいてスッキリする「発散」だと考えていました。
男性にも私にも気持ちの良い運動で、
サクッとスッキリできる行為だったのです。
若い頃の私は、恋愛に依存し、
相手に合わせすぎて生きていました。
自分の気持ちや境界線がどこにあるのかすらわからず、
その結果、心が傷つく出来事が続き、
“私は大事にされない存在なんだ” と感じる時期さえありました。
そしていつしか、
自分の価値を見出せる行為が「セックス」になっていたのです。
その瞬間だけは
「私」は確実に求められている、
必要とされている——
そう感じられたから。
でも、心のどこかで
“このままではいけない”
という小さな声がずっと響いていました。
そこから私は、
自分がどう生きたいのか、
どう愛されたいのかを
一つひとつ言葉にしていく作業を始めました。
そして気づいたのです。
「私、自分の体のことを何も知らない。」
性は誰かのためにあるものだと思っていたし、
自分が何を心地よいと感じるのかも知らなかった。
欲望を持つことすら
“悪いこと”だと思い込んでいたのです。
そこから私は、日記を書き、
呼吸法や瞑想を学び、
少しずつ“自分の内側に安全な場所”を作る練習をしました。
そして、セルフプレジャーという
“自分で自分を知り、満たし、尊重する時間” を通して、
初めて自分の体と向き合うことができました。
それはただの快楽ではなく、
「私は自分を大切にしていい」
「私は自分の欲望を恥じなくていい」
そう自分に許可を出す行為でした。
今の私は、
過去の私よりずっと穏やかで、自由です。
誰かに依存しすぎることも、
自分を犠牲にしてまで愛そうとすることもありません。
“性の解放”とは、
派手なことや軽いことではなく、
自分の体と心を取り戻すプロセス
だと私は思っています。
