こちらは、私がEA(FX自動売買)の開発を始めた初期に制作した作品になります!
①EAとは?
EAとはExpert Adviserの略で、トレーダーに代わって自動的に売買を行ってくれるプログラムのことです。
エントリーから決済までの全ての工程を行ってくれる完全自動タイプのものから、決済のみ手動で行う半自動タイプのものなど、さまざまなタイプのEAが存在します。
- 対応するプラットフォーム
主に、海外FX業者の取引に対してEAを導入する場合はMT4/MT5と呼ばれるプラットフォーム(取引ツール)を使用します。
*また、注意点としてはEA(自動売買システム)の導入はスマホ環境(=アプリ)ではなくPC環境(=PC版MT4/MT5)でなければなりません。
*世間には「MT4用のEA」「MT5用のEA」と別れているので、自分がどちらのEAを稼働させたいのか事前に確認しておく必要があります。
*今回配布している【大黒天】は、MT4のみで稼働するEAになります。
- EAの種類
「EA(自動売買)」と調べると、いくつもの種類が展開されているかと思います。
しかし、大きく分けると2パターンしか存在しません。
(構図としては、この2パターンから「エントリー位置」「決済位置」「利確目標値」「損切条件」などを開発者が細かく設定し更に種類が分岐していきます。)
*【大黒天】は、長期運用を目的としたトレンド(順張り型&逆張り型)系のEAになります。
- あったら便利な「VPS」とは?
VPSは、MT4/MT5のEAで24時間自動売買をするのに最適な環境を提供するサービスです。
VPS(仮想専用サーバ)を利用すると、自宅のPCの電源をつけていなくてもネットワーク上でMT4・MT5を稼動し続けることができるためEAを使用して24時間自動売買が可能となります。
-メリット-
- 低スペックのPC・通信回線でも複数のMT4/MT5・EAを安定稼働できる
- PCをOFFにしても24時間自動売買できるため電気代を節約できる
- 停電やPCの不具合などのリスクがなくなる
- 伝送遅延による利益減少・損失拡大を防ぐ
- Mac・スマホ・タブレットでも自動売買できる
-デメリット-
- VPSは基本有料なので追加の取引コストが発生する
- VPS業者やプランによってVPSのパフォーマンスが大きく変わる
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〈おすすめVPS〉
-初心者向け-
初心者向けに紹介するのは「FX業者が提供するVPS」になります。
稼働するEAの数が少ない場合や、稼働したいFX業者(XMやEXNESSなど)が決まっている場合におススメです。
各FX業者が、サーバーレンタルサービスを展開しているので条件に見合うものをご利用いただければと思います。
特に、大手海外FX業者のEXNESSが提供する「EXNESS-VPS」は稼働するための条件の敷居が低く、必要最低限の機能が揃っています。(必要最低限に機能を抑えているので複数台のEA稼働を行うと動作が重くなるため注意。)
上記VPS導入手順はこちらを参照してください。
-経験者向け-
既に複数台のEAを稼働させた経験があり、無料のVPSではスペック不足になっている方、サーバー不可によるEAの停止といった問題を危惧される方は「国内有料VPS」をお勧めします。
特徴としては、【メモリ容量・ストレージ容量・CPUのコア数・サーバー設置場所】などに注目して自身に合った細かいプランを選べる点です。
ハイスペックになるほど当然月額料金も高くなるので、極端なオーバースペックにならないよう気をつけてください。
代表例でいうと「コノハVPS」は、GMOインターネット株式会社が運営している「国内最速レンタルサーバー」を謳うVPS業者です。
MT4も稼働できる「Windows Serverコース」は、7種類ものプランが用意されていて、社内システム・大規模データベース・ECサイト・WordPressなど、幅広い分野と利用目的で個人・法人に導入されています。
月額料金がリーズナブルな点や、利用期間が1ヶ月満たない場合は時間制で課金される仕組みなので無駄がありません。
②TDSとは?
今回【大黒天】のバックテスト(過去検証)を行う際に使用したのはTDSと呼ばれる高精度テストツールになります。
正式名称「Tick Date Suite」とは?
リアルTick(ティック)でのバックテストをするためのツールです。
Tickとは為替レートが値動きする度に刻まれる点のことで、ローソク足よりも小さい単位で値動きを表すことができます。
MT4での通常のバックテストでは、疑似Tickを生成して行うため、発注価格と約定価格とがズレるスリッページやリアルタイムのスプレッド拡大等の変化が正確に再現できません。
よりリアルの相場に近い環境を再現するバックテストを行うために開発されたのがこのTick Data Suiteで、略してTDSと呼ばれています。EA-BANK「TDSに関して」
③【大黒天EA】の性質・検証結果
以下は、TDSで過去検証を行った【大黒天EA】の検証結果になります👇
注目点は赤枠で囲っている個所になります。
- 期間:2016/01/04~2023/09/21
- 適用時間足:1時間足チャート
- 対象通貨ペア:AUD/USD
- プロフィットファクター:1.55
- 初期証拠金:1000000円
- 純利益:697376円
- 最大DD(ドローダウン):49.25%
- 勝率:75.47%、負率:24.53%
- 取引総数:212回
本EAの最大ドローダウン期間は、コロナショック(大恐慌)時期になります。
*ドローダウンとは、成績の落ち込む期間を示します。
*この時期を大きなDDなくトレンドフォローで伸ばし続ける場合は、【損切り機能を使わずに上手くトレンドに乗れた場合】や【近隣国通貨ペアで縛りリスクオン/オフの影響を受けにくくする】等になります。
④仕様説明
こちらのEAを稼働させるためには「SS_supportResistance」と呼ばれる補助インジケーターをセットする必要があります。
〈パラメーターの概要〉
- -Ss_SupportResistance-
- ロット数(通常サイン):基本のエントリー条件でエントリーするlotを選択
- ロット数(十字サイン):トレンド転換時に発生しやすい十字線を検知してエントリーするlotを選択
- 同時可能エントリー数:決済を行うまでに持つポジションの最大数を選択
- TP(pips指定):利確するまでの値幅を選択
- SL(pips指定):損切りするまでの値幅を選択
- -インジケーターパラメーター-
- ボリバン期間(利確用):BB(ボリンジャーバンド)を用いた利確条件→BBの期間を選択
- ボリバンσ(利確用):BBを用いた利確条件→BBの偏差を選択
- 利確σタイプ:BBのどのσ(偏差)を優先して利確条件にするかを選択
- -その他の設定-
- エントリー後の待機本数:エントリー後に次のエントリーまで設定本数分のローソク足を待機します(EAを追加しているチャートの時間足表示に依存)
- 証拠金維持率をチェックする:true→維持率が確認できる/false→維持率を確認しない
- 最低証拠金維持率:エントリー時に担保される最低証拠金維持率を条件としたフィルター(設定値以下の維持率ではエントリーしない)
- slippage:スリッページの許容値(pips)を設定
- ボタン位置:EA稼働/停止のボタン位置を設定
因みに、検証結果時と同様のパラメーターを設定したい場合は以下のように変更してください👇(例:証拠金100万円の場合)
*基本は、証拠金額に対してlotの部分を比例倍数で設定してご利用いただければと思います。(例:証拠金100万円→0.1lot/証拠金10万円→0.01lotなど)
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こちらのEAを使用するのにインジケーターのセットは必要ありません。
また、こちらは2章で説明した検証結果を元に最適化した必要最低限のシンプルな仕様となっています。
〈パラメーターの概要〉
- ロット数(通常サイン):基本のエントリー条件でエントリーするlotを選択
- ロット数(十字サイン):トレンド転換時に発生しやすい十字線を検知してエントリーするlotを選択
- 同時可能エントリー数:決済を行うまでに持つポジションの最大数を選択
- TP(pips指定):利確するまでの値幅を選択/「0」を指定した場合はBBの最適化条件で利確
- SL(pips指定):損切りするまでの値幅を選択/「0」を指定した場合はBBの最適化条件で損切り
- エントリー後の待機本数:エントリー後に次のエントリーまで設定本数分のローソク足を待機します(EAを追加しているチャートの時間足に依存)
- ボタン位置:EA稼働/停止のボタン位置を設定
*基本は、証拠金額に対してlotの部分を比例倍数で設定してご利用いただければと思います。(例:証拠金100万円→0.1lot/証拠金10万円→0.01lotなど)