フリーランスでデザインやってる音大生が、ChatGPT(GPT Image 2)でコンサートフライヤー作ってみたら、震えた話

バイトしてない音大生の話 [Kei]

バイトしてない音大生の話 [Kei]

先日、Threadsにこんなことを投稿しました。
「フリーランスでデザインやってる音大生なんですが、試しにChatGPTでコンサートのフライヤー作ってもらったら、普通にクオリティ高すぎて震えてます…」
予想以上に反応をもらえたので、続きをここで書きます。
結論から言うと——「これは、自分の仕事の半分くらいは奪われるな」と肌で思いました。
煽りで言ってるんじゃなく、フリーランスのデザイナー本人としての率直な現状認識です。同時に「でもまだ完全には無理だな」とも思っているので、震えた部分とまだ大丈夫な部分、両方をこのnoteで全部書きます。
フリーランスデザイナー × 音大生
普段は、フリーランスのデザイナーとしてこういう仕事をしています。・Web広告のバナー画像・企業のYouTubeサムネイル・LINEのリッチメニュー、LINE広告のバナー画像・過去にはAmazonの商品紹介画像 など
トータルで2,000枚以上は作ってきている計算です。それと並行して、僕は音大生でもあります。なので、音大の友人の演奏会フライヤーのデザインも引き受けていて、こちらは10枚くらい。
「広告クリエイティブの現場」と「クラシック演奏会の現場」、両方のリアルを知っている、というのが今回のnoteの視点です。
なぜ「ChatGPTでフライヤー作ってみるか」と思ったのか
きっかけはシンプルで、ChatGPTに搭載されているGPT Image 2の画像生成機能が、最近格段に上がったらしい、と聞いたからです。
X(旧Twitter)やThreadsを見ていると、みんなGPT Image 2を使って、商品紹介LPの画像とか、広告バナーの検証をやっていました。ただ、僕はちょっと違う角度を狙いたかった。
コンサートのフライヤーって、たぶんまだAIがそこまで学習しきれていなさそうな領域だと思っていたんです。商品広告やWebバナーは、AIに学習させる元データが大量にある。でもクラシック音楽のコンサートフライヤーは相対的にニッチな分野で、しかも日本語の組版要素が多い。だから、ここでどこまでAIが食らいついてくるかは見てみる価値があるな、と。
しかも僕自身、自分の演奏会のフライヤーも作る側です。「自分の領域がAIに食われる側に立つ」っていう実験でもありました。
ということで、本当に何の準備もせず、ChatGPTにこう投げました。
「コンサートのフライヤーデザインを生成して」
これだけ。
雑プロンプトで出てきたやつを、デザイナー目線でガチ講評する
そうして出てきたのが、Threadsに載せた3枚です。最初の雑プロンプトを投げて、画面に出てきたのが「星空と、音楽の調べ」。「お、進化したな」「いいやん」とは思ったんですが、これはまだ震えるほどではなかった。
本当に手が止まったのは、そのあと「モダンでミニマルな雰囲気で」と一言だけ足して再生成したときに出てきた、「HARMONY OF LIFE」を見た瞬間です。そして3つ目に「ファミリーコンサートっぽく振ってみたら?」と試して出てきたのが、「わくわくファミリーコンサート」。
それぞれ、デザイナー目線でガチに分解していきます。
① 星空と、音楽の調べ(最初の雑プロンプトで出てきた1発目)
📷【画像メモ】ここに「星空と、音楽の調べ」のフライヤー画像を挿入してください(noteのThreads投稿より)
これが、僕が一番最初に雑プロンプトで投げたとき、最初に画面に出てきたフライヤーです。
「コンサートのフライヤーを生成して」だけ投げて出てきたバージョンを見たときの感想は、「お、進化したな」「いいやん」くらいでした。クオリティはちゃんと高い、けど震えるほどではない、という温度感。
減点評価をすると、背景画像と文字の重なりの処理は、ちょっと甘いです。境界部分の処理に若干のAI生成感があって、プロが詰めるなら直したい。あと、上半分の銀河系のビジュアル素材選定も、もう一段詰められる余地はあります。
それでもなお、ビジュアルエイド(色の量と濃さの分布バランス)という観点では、すごく安定している。デザインって、結局「画面全体で色や情報の重さがどっちかに偏ってないか」が肝心なんですが、それがちゃんと取れている。下半分のコンサートホール内観のグランドピアノの写真は、配色含めて綺麗にハマっている。
総合すると、これがAIから出てくる現実、ちょっと恐ろしいです。
② HARMONY OF LIFE(「モダンでミニマル」を追加して、本当に震えた1枚)
📷【画像メモ】ここに「HARMONY OF LIFE」のフライヤー画像を挿入してください(noteのThreads投稿より)
ここが、本当に震えた瞬間です!
さっきの「星空」が出てきた直後、プロンプトに「モダンでミニマルな雰囲気で」とだけ追加して再生成して出てきたのが、これ。一気にクオリティがバキッと上がって、「これは…使い方次第で、本当に仕事に使えるんちゃうか」と腹落ちしました。
まず、メインのキャッチコピー「HARMONY OF LIFE」。これ、雑に丸投げしたAI生成にしては「人間が書いてもいい」レベルのコピーになってます。コンセプトを一発で立ち上げる強さがある。
デザインの本体に入って、最初に目につくのが配色の統一感です。・ベース:白・黒・薄いブルーグレー・差し色:オレンジ寄りの茶色っぽい金色
このアクセントカラーが絶妙で、安っぽくならず「高級感のある音楽会フライヤー」のトーンを成立させています。
そして注目したいのが、レイアウトのバランス。「HARMONY OF LIFE」のうち、「NY」の部分が写真に被るように配置されています。これ、デザイン的には「文字と画像のレイヤーを意図的に重ねて、パーツ感を消し、全体を一体に見せる」テクニックです。AIが雑プロンプトでこれを出してくるの、結構やばい!
③ わくわくファミリーコンサート(ジャンルを振って試した1枚)
📷【画像メモ】ここに「わくわくファミリーコンサート」のフライヤー画像を挿入してください(noteのThreads投稿より)
3つ目に投げたプロンプトは、「ファミリーコンサートっぽく、対象年齢を下げた、かわいいコンサートのチラシを作成してください」。
これも結果として、「ファミリー向け」という要件をきれいにキャッチして出てきたんですが、面白いのは配色設計です。パッと見、いろんな色がたくさん使われているように見えるんですが、よく見ると:
・フッター(下部) = 緑系・上半分の背景 = ピンク系
で、画面全体としては2トーンに整理されている。さらにデザインの統一感を支えているのが、イラストに登場するキャラクターの服の色です。
男の子の服=青、リスの服=緑、うさぎの服=ピンク——つまり、画面全体の配色とキャラクターの配色が、ちゃんとリンクしてる。「カラフルに見えるけど、実はちゃんと統一されている」という、めちゃくちゃ高度なファミリー向け配色の組み方を、AIが雑プロンプトで再現してきている。
3枚通して感じたこと
特筆したいのが、GPT Image 2の「良いデザインと良くないデザイン」を見分ける精度が、他のAI画像生成と比べて頭ひとつ抜けて高いということです。
少し前のGoogle Geminiが画像生成で「文字崩れがしなくなった」と話題になりました。確かに文字単体の精度は上がっていたんですが、デザインとして見ると配色が崩壊していたり、構図のバランスが悪かったり、AI生成感がモロに出ていた。
直近のGeminiと比べても、GPT Image 2は「いいデザインに着地させる感覚」がはっきり違う。たぶん、開発に関わっている人の中にデザインの目を持っている人がいる、と僕は踏んでいます。
ココナラやクラウドワークスでフライヤー案件を出している人を見渡しても、僕の目線で「いいなあ」と思える人のクオリティに、AIは確実に肉薄してきています。
で、これは、いくらの仕事を脅かす話なのか
ここからは生々しい話。コンサートフライヤーをデザイナーに外注すると、相場感はだいたい以下のとおりです。
・片面デザイン:約15,000円・両面デザイン:約25,000〜30,000円・オリジナルの地図を入れる:+3,000〜5,000円・翌日仕上げなど急ぎ対応:+5,000円
両面でしっかり作ると、だいたい3万円。これに印刷費が乗っかると、5〜10万円コースになります。
学生の自主公演や小規模リサイタルだと、デザインを頼める人脈がない場合、Wordで自作している人もよく見ます。が、正直クオリティはなかなか厳しい。
つまり今までの選択肢は:・予算がある → デザイナーに3万円払って外注・予算がない → Wordで頑張る or 知り合いのデザイナーに無理を頼む
の二択でした。そこに、「AIで叩き台を出して、自分で少し手直しすれば、外注しなくてもOK」という第三の選択肢が、いま現実的に立ち上がっている、という話です。
ただし、AIだけで完結はまだ無理
3枚のフライヤーを見せて「すごいすごい」で終わらせるのは、現場をなめている。実際に印刷物として配るところまで持っていこうとすると、AIだけでは詰まる場所が結構あります。
1. 出力の解像度がまだ厳しい
印刷物の標準は350dpi(最低でも300dpi)。A4縦のフライヤーなら、おおよそ2,480 × 3,508ピクセル以上の解像度で作る必要があります。GPT Image 2の現状の最大出力解像度は、ここにまだ届きません。
現時点での実用レンジ感としては:・⭕️ SNSで告知する画像・△ コンビニで自宅プリントする程度のフライヤー・❌ 印刷所(プリントパック等)に入稿してちゃんと刷る
「画面で見るぶんには完成品、紙にするには一手間」という認識で間違いないです。
2. 細かい文字情報が潰れる
タイトルや日付など、大きい文字は綺麗に出ます。ところが、フライヤー下部にある「チケット取扱センター」「主催・問い合わせ先」「注意事項」みたいな細かい情報になると、AIだと文字が潰れたり、読めない記号が混ざったりします。最終成果物として配るなら、ここは自分で文字を打ち直す工程が必須です。
3. QRコードはAI任せ厳禁
AIが生成するQRコード、100%読み取れません。形だけそれっぽい、似て非なるものが出てきます。なので、AI生成画像にはQRコード用の白い四角スペースだけ確保しておいて、本物のQRコードは別ツールで作って後から貼る、というのが現実解です。
4. 印刷データへの仕上げ工程は人間がやる
塗り足し(裁ち落とし用に上下左右3mm追加する作業)、CMYK変換、PDF入稿用書き出し——このあたりは、AIだけでは無理。ただし、無料ツールのPhotopea(ブラウザで動くPhotoshop互換)で全部できるので、慣れればハードルは大きくないです。
5. ロゴ・主催団体名・出演者写真は実物を後乗せ
実在する団体のロゴ、本物の出演者の顔写真、これらはAIには出せません(出せたら逆にヤバい)。プレースホルダーのスペースだけAIに作らせて、後から自分で本物を貼るのが正解です。
残るデザイナーの仕事を、一段深く考える
では、AIで叩き台が爆速で出るようになって、デザイナーの仕事はどう変わっていくのか。
僕の見立てとしては、「ゼロからのアイデア出し」のハードルは取っ払われたと思っています。今までデザイナーが頭をひねっていた「最初の構図を考える」「テイストを探る」工程が、いきなり何パターンも提示される時代になった。
そうなると、残るのは"労力"の単価だけ、ということになりかねない。フリーランスとしては、ちょっと胃が痛い話です。
ただ僕が個人的にすごく面白いと思っているのは、「AIをクライアントヒアリングのツールとして使う」という発想です。
これまでのデザインのヒアリングって:言葉でクライアントに「どんな雰囲気がいいですか?」と聞く → デザイナーが脳内で解釈して仮案を作る → 出してみたら「なんか違う」と言われる → 修正、修正、修正…
でもこれからは:AIで数パターンを一瞬で生成する → 「この中でどれが一番イメージに近いですか?」と見せる → クライアントが選んだものを起点に、共通要素を抽出する
全部ゴシック体を選んだ → この人はゴシック志向全部淡い色味を選んだ → 淡色系統が好き余白多めを選んだ → ミニマル志向
抽出された傾向を踏まえて、本デザインに入る。
何が革命かというと、クライアントの言語化されない好みを、画像で先に握れるということ。「言葉で聞く→ズレる→修正」を「画像で選ばせる→傾向を読む→着地が早い」に置き換えられる。
つまりAIは、デザイナーの仕事を奪うツールではなく、デザイナーがクライアントの本音にたどり着くまでの時間を圧縮するツールとして使える。僕はそう捉えています。
実際に、自分の出演コンサートのフライヤーもAIで作りました
ここまで「他人の検証」のように書いてきましたが、実は僕、自分の出演コンサートのフライヤーもAIで作って、現場で使っちゃってます。
これは僕の所属専攻のコンサートで、身内中心、大量集客が必要なタイプの演奏会ではありません。日付・タイトル・会場・時間・内容が共有できればいい性質のもの。しかも演奏曲目がまだ確定していないので、「仮版のフライヤー」として一旦出している運用です。
工程は超シンプル。
ChatGPTで3枚生成 → その中から1枚選択Photopeaに読み込んで、潰れていた細かい文字を打ち直し本物のQRコードを後から貼り付け
これで完了!
共演者には「これ、AIで作ったやつなんだよ」と伝えたら、結構ビックリしてくれました。「え、嘘、普通にいい」と。
ここで一つ、面白い気づきがあって。雑プロンプトで投げると、AIがコンサートタイトルや文章の長さを"いい感じに"自動調整してくれるんです。文字数とレイアウトの相性がもとから取れている。
ところが、「タイトルはこれ、出演者はこの人、曲目はこれとこれ」とこちらから具体的に文言を指定すると、レイアウトが崩れることがある。文字数が想定外で枠からはみ出したり、行間が崩れたり。
つまり、「指示の具体性」と「レイアウトのきれいさ」は、現状トレードオフという構造があります。これが今のAIフライヤー生成の肝の難しさで、ここをどう乗り越えるかが具体テクニックの本丸になります。
最後に
何度も言いますが、ChatGPT(GPT Image 2)でコンサートフライヤーを作ると、本当にクオリティが高いです。雑プロンプト一つで「ココナラの上位デザイナーに肉薄する」レベルが出てくる時代になった。
ただし、現時点で「AIだけで完結」は無理です。印刷を前提にすると、必ず人間の手が入る。だから、AIをどう使い倒すかの設計が、これから一番大事になる。
特に演奏家のみなさんへ:今までフライヤー外注に3万円払っていた予算、AIをうまく回すと半分以下に圧縮できる可能性があります。そのぶんを練習に回すもよし、衣装に回すもよし。地味にですが、演奏家の経済圏が変わってきています。
そして同業デザイナーのみなさんへ、奪われる前提で身構えるよりも、ヒアリング高速化ツールとして組み込むほうが、絶対に楽しいです。
質問やリクエスト、ぜひThreadsかコメントで教えてください。
それでは。


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