クラス懇談会の進め方(年長)

クラス懇談会の進め方(年長)

おうま

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早ければ4月、遅くても5月には行われることが多いクラス懇談会。

新任の先生は、たくさんの保護者を前にして話をすることになると思いますが、懇談会の場で初めてお会いする保護者の方もいるのではないでしょうか。

おそらく、保護者の方もどんな先生かな?と関心をもって参加されると思います。

特に新任の先生は、

  1. どのように始めたら良いのか?
  2. 何を話したら良いのか?
  3. 保護者に話を聞いてもらえるのか?

このような不安もあると思います。

ある程度、園として話す内容が決まっていればそれにそって話していけば良いと思います。

しかし園によっては、自分で考えないといけなかったり、緊張で何を話せば良いのかわからなくなってしまったりすることもあると思います。

僕も懇談会前には、その年齢、月齢についてもう一度勉強したり、過去の経験をまとめたりして、臨むようにしています。

そこで今回は、年長クラスを担任している僕のクラス懇談会の進め方のポイントをお伝えしていきたいと思います。

ここを押さえておけば、懇談会を意義のあるものにできると思いますので、一つ一つ紹介していきますね。

【自己紹介】

まずは自分が何者かを知ってもらうことが大切です。

新任の先生だったら尚更ですよね。

ポイントは長すぎす短すぎず、端的に伝えましょう。

名前、趣味、出身地、どのような思いでこのクラスを担任していくかなど。

その後、保護者の方にも自己紹介をしていただきましょう。

保護者に自己紹介をしてもらうときのポイントは、

  1. お子さんの名前
  2. 一言(例えばお子さんが好きな遊び、お子さんのチャームポイントなど)

まだクラスの子どものことを良く知らない新任の先生にとっては、子どもの様子を聞くチャンスです。

好きな遊びなどを聞いておけば、子どもと早く距離を縮めるきっかけになります。

ただ気をつけたいのは、保護者の自己紹介に時間を取られすぎて、担任が話をする時間がなくなってしまうという事態は避けたいですよね。

初めに「限られた時間の中ですので、ご協力をお願いします」など一言伝えておくと、進行がスムーズになります。

【内容】

プリントに書いてあり、読めばわかることはざっくりと説明するだけで大丈夫です。

ここでのポイントは、

  • 分かりにくいことと自分が絶対に伝えておきたいことは、時間をかけてきちんと伝える

ということです。

僕の場合、今年度からおたより類がペーパレス化によりWeb配信になったことや行事の時の服装の徹底などですね。

例えば、おたよりがWeb配信になったことを伝える場合、「ペーパレス化のため」という理由をきちんと伝えます。

また、おたよりを確認しないと「お子さんが園生活で困る」ということなどを具体的に伝えていくと、保護者の方も気に留めてくれると思います。

次に自分が絶対に伝えておきたいことについてですが、これは自分の保育観ですね。

  • 3月を迎えた時にお子さんが〇〇のような姿になるように、このような思いで、このような保育をしていきます!という決意表明みたいなものですね。

年長の保護者の方が関心をもたれることは、やはり就学に向けての勉強についてが多いですね。

特にひらがなや数字について。

幼稚園のうちに勉強しておかないとダメですか?という質問は多くあがります。

僕の勤務する幼稚園は、お勉強系の園ではないので、ひらがなや数字の指導はしていません。

しかし何もしないで小学校へ送り出す訳ではありません。

そこもきちんと伝えました。

【ひらがなに関して】

まずひらがなに関しては、適当に書かせていると変な書き順を覚えてしまい、小学校に上がってから直すのが大変だそうです。

もし、お子さんが興味をもって書きたいというのなら、書き順まできちんと教えてあげて下さいと伝えました。

そうでなければ教えない方が良いです。

ただ、保育の中で文字に触れ、興味・関心を深める経験は必要ですよね。

そこで僕が伝えたことは、

  1. 書くことは現時点で重要ではないこと
  2. 書く以前に言葉にたくさん触れる経験をすること(話し言葉を育てる)
  3. 見比べる力を育てる(間違い探しなどの遊び)
  4. 文字に触れる(ひらがなカードを並び替えて自分の名前をつくる→たくさんのひらがなカードの中から自分の名前の文字を探し出すなど)
  5. 鉛筆の持ち方(実際に鉛筆を持ってもらい実践)
  6. 鉛筆を持つ以前に体幹が必要(家庭でもできる体幹を鍛える遊びを紹介)

【数字に関して】

数字に関しては、家庭の中でもいろいろできることがあります。

  1. 家族分のお皿を用意する(数の一対一対応)
  2. 用意したお皿におかずを3個ずつ入れる(数の抽出)
  3. ボーリング遊び(何本倒れて何本残ったか→足し算・引き算のベースになる)

【最後に伝えたいこと】

最後に保護者の方にお願いしたことがあります。

それは、お家でしっかりお子さんを受け止めてあげて欲しいということです。

子どもは楽しいことも覚えていますが、それ以上に嫌だったこと(友達とのトラブルなど)もよく覚えています。

家に帰ってきて、「幼稚園どうだった?」と聞くと、「〇〇ちゃんにこんなことされた…」のようなことを言うかもしれません。

でも、そんな時は「嫌だったね」と受け止めてあげて下さい。

親があれこれ言ってしまうと、子どもも戸惑ってしまいます。

ああした方がいい、こうした方がいい、など言わず、ただただ受け止めてあげて欲しいと思います。

そうすれば、お母さんは私のことを分かってくれる、お家で話すと安心できる、とお家が安心できる場所になります。

そのような安心できる場所があれば、子どもは外で少しくらい嫌なことがあっても、乗り越えていくことができます。

子どもは家庭だけでも、幼稚園だけでも育ちません。

家庭と幼稚園で連携し合って、育てていくことが大切です。

そのためにも、お家での些細な姿でも気になったことがあったらお知らせ下さい。

一緒にお子さんを育てていきましょう。

と、僕はこのようなことを伝えました。

さらに時間があれば、新年度を迎えて数日過ごした子どもたちの姿を一人ずつ伝えても良いですね。

新年度初めの懇談会で、自分の思いをきちんと伝えて、良いスタートを切ってくださいね。


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この記事のライター

おうま

会社員から保育士へ転職。現在は幼稚園教諭。20年以上のキャリアがあります。所有資格:リトミック指導者・子ども発達障害支援アドバイザー・子育て心理アドバイザー・チャイルドコーチングマイスター。主に幼稚園(保育園)で働く方に向けて、保育のノウハウを紹介していきます。

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