こんにちは。この記事は2026年10月19日時点の内容です。
最初は、ただの遊びでした。
AIに1回の指示でゲームを作らせる動画を見て、私も Claude Code に「あなたも同様の事ができますか?」と聞いてみました。すると、ドット絵のなかまあつめゲームが、ファイル1つでできあがりました。
そこで欲が出て、「このゲーム作りを、私の仕事に活かせないか」と聞きました。できたのは、レシートを数字キーで仕分ける経費の道具です。ところが、その道具を見て「レシートのPDFを入れたら勝手に仕分けしてくれるの?」と聞くと、答えは「いいえ」でした。
さらに「ではこれは、いったい何のための道具なのか」と聞くと、Claude Code はこう答えました。
「一番面倒な、レシートから数字を拾う入力を解決していませんでした」
そこから立て直して、最後はレシートを写真にしたPDFを渡すだけで、日付・金額・内訳の一覧ができました。手元のレシート3枚と、この記事用に作った架空の見本3枚の、あわせて6枚で試して、私は数字を1つも打っていません。
この記事は、その一部始終と、あなたの手元で同じことをするための手順をまとめたものです。
この記事でわかること
- ゲームを作らせたところから、経費の道具、レシートの読み取りまでの実話
- 最初に作った道具が「的外れ」だったときの、問い直し方
- 実際に使った頼み方の全文(ゲームの最初の一言から、レシートを読ませる文まで)
- スマホで撮る → PDFにする → Claude Code で一覧にする → 仕分けの道具で確かめる、までの手順書
- 読めない文字があったときの直し方と、つまずいたところ
- レシートの画像はどこへ送られて、どこから先はパソコンの中だけなのか
こんな方に向けて書いています
- 開業1〜3年目くらいの個人事業主で、レシートの数字を打つのが面倒な方
- 会計ソフトはまだ検討中で、まずは手元のレシートを一覧にしたい方
- Claude Code を入れてみたものの、仕事で何に使えばいいか迷っている方
先にお伝えしておくと、この記事では「このレシートは何費か」という勘定科目の当てはめは書きません。作った道具も、科目を判断しません。科目を決めるのは自分です。迷うものは、税理士さんや税務署に確認してください。AIに任せたのは「読み取り」までです。
1. 先に結論:読み取りまでを任せ、科目と見比べは自分でやる
先に結論をまとめます。
- 写真をPDFにしたレシートを Claude Code に渡すだけで、日付・金額・内訳の一覧ができた
- 手元のレシート3枚は、3枚とも日付・金額・内訳まで読めた
- 読めなかったのは、手書きの文字と、はんこのような書体の店名。店名は、画像を大きくしてから読ませ直すと読めた
- 和暦の「R8年」は、自分で「2026年」と読み替えていた
- 架空の見本3枚(手書きの領収証・横向きのレシート・透かし入りのレシート)も、3枚とも読めて、税込の合計と消費税の計算も合っていた
一方で、ここは自分でやる、と線を引いたところもあります。
- 勘定科目を決めるのは自分(道具は、同じ支払先で前回自分が選んだ科目を出すだけ)
- 読み取った一覧と、元のレシートの見比べも自分
- 元のレシートは捨てない(国税庁のタックスアンサーNo.2070では、青色申告の帳簿や書類は原則7年間の保存とされています)

「手入力ゼロ」と書くと大げさに聞こえるかもしれません。正確には、手元の3枚と見本の3枚で、数字を1つも打たずに一覧ができた、という範囲の話です。1か月分をまとめて読ませるのは、まだ試していません。仕分けにかかった時間も測っていないので、「何分が何分になった」という数字はこの記事には出てきません。
2. きっかけは、1回の指示でゲームを作らせる動画でした
ある日、AIに1回の指示でゲームを作らせる動画を見ました。それを見て、私は Claude Code にこう聞きました。
この動画を読み込んでください。あなたも同様の事ができますか?
答えは「できます」でした。ただし条件つきで、有名なゲームのキャラクターや見た目はまねずに、オリジナルで作る、とのことでした。そこで「ゲーム作ってみてください」とだけ頼みました。
できあがったのは、ドット絵のなかまあつめゲーム「もりのなかま」です。

- ファイルは1つ(HTML)だけ。インストールは不要で、ダブルクリックするとブラウザで遊べます
- なかまは7種類(モスリン・ヒバチ・ミズタマ・トゲボー・フワリン・カジコ・ヌマゴロ)
- 最初の1体を3体から選び、くさむらで出会い、戦って、カードでつかまえる。レベルが上がると技を覚える
- くさ → みず → ほのお → くさ、という相性がある
- ドット絵も、曲も、効果音も、すべてファイルの中で Claude Code が作ったオリジナルです


作ったあと、Claude Code は自分でブラウザを動かしてゲームを遊び、「戦う」「つかまえる」「全滅して家に戻る」の流れを確かめていました。ただ、音だけは自分の耳で確かめられないので、「鳴らなかったら教えてください」と言ってきました。
遊びながら、追加で4つ頼みました。どれも、ひとことです。
- なかまを選んで森に返したい
- ヒバチが出やすい場所を作ってほしい → マップの右下に「ほのおの のはら」ができました。ヒバチの出る割合は約3%から約3割、およそ10倍になりました
- なかまを10体まで連れて歩けるようにしてほしい
- ミズタマが出やすい場所も作ってほしい → 右上の池のほとりに「みずの のはら」ができました

途中で見つかった不具合もあります。最初の1体が、同じレベルの野生のなかまに負けやすかったこと(野生のレベルを下げて直りました)と、キーを一瞬だけ押すとキャラが動かなかったことです。どちらも「こうなる」と伝えると直りました。
7種類がそろったところで、ゲームはここまでにしました。
3. 「このゲーム作り、私の仕事に活かせますか?」と聞いてみた
遊び終わって、ふと思いました。これだけのものが作れるなら、仕事の道具も作れるのではないか。そこで、こう聞きました。
私の仕事としてこのゲーム作りが何か活かせることはないでしょうか?事務処理的なものでも良いので考えてください
返ってきたのは、ゲームの部品と、仕事の道具の対応表でした。
- ファイル1つで動く → 人に配りやすい道具になる
- なかまの一覧 → 商品の一覧
- マップ → 倉庫の棚の図
- HPのバー → 残りの量(在庫や期限)
- キーだけで進む操作 → 速い入力画面
- 森に返す前の「本当に返しますか?」 → データを消す前の確認

案は4つ出ました。レシート仕分け、倉庫の棚の図、期限の一覧(残り日数が少ないほど赤くなる)、注文の入力画面です。この中から、いちばん身近なレシート仕分けを選び、「①で作ってみてください」と頼みました。
4. できたのは「レシートを数字キーで仕分ける道具」
できた道具は、こんなものです。
- レシートが1枚ずつ大きく表示され、数字キーの1〜9と0で、科目の箱に入れていく
- 同じ支払先の2回目からは、「前回この支払先は『消耗品費』」のように前回自分が選んだ科目が光り、Enterだけで決まる
- 迷うものは「あとで」(Sキー)、まちがえたら「ひとつ戻す」(Backspace)
- 最後に、科目ごとの件数と合計が出て、CSVで書き出せる(列は 日付・勘定科目・金額・支払先・摘要。Excelで開いても文字化けしない形)
- 画面の左では、ゲームのキャラクター(モスリン)が「あと3枚!」などと応援してくれる

※画面のレシートは、すべて道具に入っている架空の見本です(支払先に「(例)」と付いています)。
ここで大事なのは、この道具は科目を判断しないということです。「前回この支払先は〇〇」と出すのは、私が前回自分で選んだ科目を覚えているだけです。初めての支払先では何も出ません。科目の判断を道具にさせない、というのは Claude Code 側の方針でもありました。
もう1つ大事なのが、この道具はパソコンの中だけで動くということです。データはブラウザの中に保存され、外には送られません。そのかわり、ブラウザの履歴を消すと消えることがあるので、終わったらCSVを書き出しておきます。

作る途中で、不具合も2つありました。カード明細の「ご利用者」の列を、支払先とまちがえて読んでいたこと(明細の見出しの名前で列を決めるように直りました)と、「ひとつ戻す」を押しても件数が戻らなかったことです。
5. 「これはいったい何なのでしょうか?」と聞いたら、正直な答えが返ってきた
道具のデモを見ながら、私は素朴な疑問をそのまま聞きました。
これは、レシートのPDFみたいなのを入れ込んだら勝手に仕分けしていくような内容ですか?
答えは「いいえ」でした。この道具は、PDFや写真を読めません。
それなら、と続けて聞きました。
ではこれはいったい何なのでしょうか?これを使用する意図は?
返ってきた答えを、私の言葉でまとめるとこうです。
- この道具は、入力が済んだデータ(カード明細など)に科目を付けるための道具だった
- 一番面倒な「レシートから数字を拾う入力」を、解決していなかった
- 科目の判断を道具にさせない方針を優先した結果、期待されて当然の部分を外していた
ここが、この話でいちばん大事なところだと思っています。AIが作ったものが的外れでも、「これは何のため?」と聞けば、AI自身が外したところを説明してくれる。そして、立て直しの案まで出してきました。
- PDFや写真は、Claude Code が読んで一覧にする
- 作った道具は、「人が確かめる画面」として使う

つまり、読むのは Claude Code、確かめて科目を決めるのは私、という分担です。最初の道具はむだにならず、役割が変わっただけでした。
6. 手元のレシート3枚を読ませた結果
手元にあったレシート3枚を、写真のPDFにしました。そして、そのファイルを会話に入れただけで渡しました。文は何も書いていません。
結果は次のとおりです。
- 3枚とも、日付・金額・内訳まで読めた
- 読めなかったのは、手書きの文字と、はんこのような書体の店名
- 店名は、画像を大きくしてから読ませ直すと読めた
- 和暦の「R8年」を「2026年」と読み替えていた
本物のレシートの金額・品目・お店などは、この記事には載せません。かわりに、同じことを架空の見本でやり直しました。
架空の見本3枚で、同じことをやり直した
個人情報を隠しても心配が残るので、架空のレシートを3枚作りました。すべてに赤い「見本」の透かしが入り、店名には「(架空)」と付いています。これを本物と同じように写真のPDFにして、読ませ直しました。

見本1:手書きの領収証(居酒屋 こもれび(架空))
- 日付:2026年7月1日(領収証には「R8年」と書かれている)
- 金額:13,200円(税抜12,000円+消費税(10%)1,200円)
- 但し書き:「御飲食代として」

見本2:横向きに撮ったレシート(そば処 ゆきみ(架空))
- 日付:2026年7月2日 12:40
- 内容:天ぷらそば 2個 × @1,300円 = 2,600円(内消費税236円)
- 支払い:現金3,000円、お釣り400円

見本3:コンビニ風のレシート(まちかどストア(架空))
- 日付:2026年7月5日 15:33
- 内容:ボールペン165円・コピー用紙638円 = 803円(内消費税73円)
- 支払い:電子マネー
横向きのままでも、赤い透かしが文字に重なっていても、読み落としはありませんでした。 3枚とも、合計と消費税の計算も合っていました。3枚の合計は16,603円です。
読み取った結果はCSVにしてもらい、そのまま4章の仕分けの道具に読み込みました。ここまでで、私が打った数字はゼロです。
送られるもの・送られないもの
ここは、はっきり分けておきます。
- 読み取りのとき:レシートの画像は Claude に送られます。 Claude Code が画像を読むので、当然そうなります
- 仕分けのとき:道具はパソコンの中だけで動きます。 CSVを読み込んで科目を付ける作業で、データは外に出ません
外に出したくない書類があるなら、読み取りに使う前に、ご自身のプランの使い方や設定を確かめてください。

ここまでが、私が実際にやったことの流れです。
ここから先は、あなたの手元で同じことをするための中身です。
- 実際に使った頼み方の全文と、読者向けに整えた頼み方
- スマホで撮るところから、CSVを確かめるところまでの手順書(6ステップ)
- 読み取りのコツ3つと、読めないときの「切り出し」の頼み方
- 私がつまずいたところと、その直し方
- 倉庫の棚・期限の一覧・注文の入力を作らせる、応用の頼み方
- 人に見せる前・申告の前の、注意点チェックリスト
- 特典:レシート仕分けの道具・ゲーム「もりのなかま」・練習用の架空レシートPDF3枚
頼み方の全文・手順書・特典のファイルは、この記事にまとめています。
