はじめに:この記事で手に入るもの
「ショート動画を始めたいけれど、台本が書けない」 「毎日の投稿ネタに追われて、本業が進まない」
こうした悩みを抱える個人事業主、店舗オーナー、士業、企業の広報担当者は、いま本当に増えています。撮影や編集はなんとかできても、「何を、どの順番で話せば最後まで見てもらえるか」という台本づくりで手が止まってしまうのです。
この記事は、その「台本づくり」を代行する副業を、ChatGPTとCanvaを使って立ち上げるための実践マニュアルです。机上の空論ではなく、今日から手を動かせるように、次のものをすべて入れました。
・60秒リール台本の基本構造と、文字数配分の目安 ・そのままコピーして使えるChatGPTのプロンプトテンプレート7種 ・Canvaで台本を「納品物」に仕上げる手順 ・ココナラなどで受注するための出品文・提案文のひな形 ・最初の30日で何をやるかのロードマップ ・著作権・規約・広告表現で失敗しないためのチェック表
最初にお伝えしておくことがあります。タイトルにある「コピペで即日納品」は、「プロンプトをコピペして、下書きを即日つくれる」という意味です。AIが出した文章を確認せずにそのまま納品することは、お勧めしません。品質の面でも、権利や信頼の面でも危ないからです。人の目で確認し、加筆修正してから納品する。この一手間が、AIで誰でも書ける時代に選ばれる理由になります。
もう一点。「月15万円」は、この記事が約束する数字ではありません。あくまで目標の置き方として使い、そこに至るまでの件数や単価を、現実的な試算で示します。収入は人によって大きく違います。その前提で読み進めてください。
この記事の読み進め方
無料部分では、この副業の全体像と、現実的な収益の見方をお伝えします。有料部分では、実際に手を動かすための具体的な型・プロンプト・文例を、作業の順番に並べています。迷ったときは、第5章のプロンプトAから試してみてください。1つ動かしてみるだけで、全体の流れがつかめるはずです。
第1章 なぜ今「リール台本制作」が副業になるのか
需要は「台本が書けない人」にある
InstagramのリールやYouTubeショート、TikTokなど、短い縦型動画はいまや集客の基本になりました。店舗も、士業も、コンサルタントも、企業のSNS担当者も、「動画を出さなければ」と感じています。
ところが、多くの人がつまずくのは撮影ではなく、構成です。何を最初に言えば止まって見てもらえるのか。どこまで話せば60秒に収まるのか。最後に何を促せばいいのか。ここは経験とコツが要る部分で、自力で毎週こなすのはなかなか大変です。
台本制作は、この「構成の悩み」だけを切り出して引き受ける仕事です。撮影も編集も不要で、納品物は文章とレイアウトだけ。パソコン1台とスマホがあれば始められ、在庫も初期費用もほとんどかかりません。
リールの仕様を押さえておく
台本を書く以上、媒体の仕様は知っておく必要があります。Instagramのリールは、2025年に最長3分まで投稿できるようになりました。ただし、台本制作の実務で中心になるのは15秒から60秒程度の短尺です。短いほど情報を絞り込む力が問われ、台本の良し悪しが結果に出やすくなります。
画面の比率は縦長の9対16、解像度は1080×1920ピクセルが標準的な目安です。撮影指示やテロップ案を台本に添える場合も、この縦長の画面を前提に書くと、依頼主が使いやすくなります。なお、仕様や機能は変更されることがあるため、受注前にInstagramの公式情報で最新の内容を確認する習慣をつけてください。
強みと弱みを正直に見る
この副業の強みは、始めやすいこと、量産しやすいこと、リピートにつながりやすいことです。月に数本の継続発注をもらえれば、安定した収入源になります。
一方で弱みもあります。1本あたりの単価は小さくなりがちです。ChatGPTのようなAIが普及したことで、「台本を書くだけ」では差がつきにくくなりました。受注の場には同じことを考えた出品者が何人もいます。
だからこそ、次の4つのどれかで差をつける必要があります。
1つ目は、ヒアリングの深さです。依頼主の事例や口癖を聞き出し、AIでは書けない「その人らしさ」を台本に入れること。2つ目は、業種の特化です。美容室、整体、不動産、士業など、得意な業種を絞れば説得力が増します。3つ目は、検証と改善です。自分のアカウントでリールを出し、どの型が反応を得やすいかを知っていること。4つ目は、継続提案です。1本売って終わりではなく、月単位の台本パックを設計することです。
この記事の後半は、この4つを実際の作業に落とし込む形で進めます。
こんな人に向いています
文章を書くことや人の話を整理することが苦にならない人。コツコツ型で、修正依頼に落ち着いて対応できる人。そして、AIを「答えを出す機械」ではなく「下書きを出す助手」として使える人です。逆に、短期間で確実に大きく稼ぎたい人には向きません。小さな実績を積み上げる仕事だからです。
1本の台本ができるまでの流れ
実際の仕事の流れを、先にイメージしておきましょう。依頼を受けたら、まず依頼主にヒアリングシートを送り、業種、ターゲット、強み、目的、口調、避けたい表現を書いてもらいます。シートがあることで、細かい質問を何度も往復する手間が減り、プロらしい印象も与えられます。
次に、ヒアリング内容をもとにテーマと型を決めます。ここでAIの出番です。テーマ案の洗い出し、フック案の作成、本文の下書きは、ChatGPTに手伝ってもらうと速く進みます。続いて、下書きを自分の目で読み、事実の確認、言葉遣いの調整、依頼主の事例の追加を行います。最後にCanvaで納品シートに整え、依頼主へ送ります。修正が来たら対応し、承認をもらって完了です。
1本あたりの所要時間は、慣れるまでは1時間前後、型が身につけば30〜40分程度に縮まる人もいると考えられます。ただし、これも個人差があります。この流れを最初から意識しておくと、どこをAIに任せ、どこに人の手をかけるかが明確になります。
第2章 必要な道具と費用
台本制作の副業に必要な道具は多くありません。まずは次の図で全体像を確認してください。

ChatGPT
台本の下書き、フックの案出し、言い換え、校閲の補助に使います。無料プランでも始められますが、無料で使える範囲や利用上限は時期によって変わります。2026年8月時点の報道では、有料のPlusが月3,000円、より手頃なGoが月1,400円から1,500円とされていました。どのプランが自分の作業量に合うかは、公式ページで最新の内容を見て判断してください。
目安としては、まず無料で型を覚え、月に20本以上の台本を作るようになったり、制限に引っかかって作業が止まるようになったりした段階で、有料を検討するのが無理のない進め方です。
Canva
台本を見やすい「納品シート」に整える道具です。無料プランでも台本シートは十分つくれます。有料のProは素材やAI機能が増えますが、料金は為替や時期で変わるため、これも公式ページで確認してください。最初は無料で始めて、困った時点で検討すれば大丈夫です。
その他に用意するもの
文字数や進行を管理するためのメモアプリかスプレッドシート。依頼主とのやり取りを記録する場所。そして、実績用の自分のInstagramアカウントです。自分のアカウントでリールを数本出しておくと、「実際に運用している人が書いた台本です」と言えるため、提案の説得力が大きく変わります。
受注の場
ココナラ、ランサーズ、クラウドワークスなどが代表的です。いずれも出品や登録は無料で、報酬が発生したときに手数料が差し引かれます。手数料の詳細は第7章で比較します。
最初にかかるお金は、0円から数千円で収まります。大きな先行投資をしなくても始められる点は、この副業の大きな利点です。
第3章 収益の現実と「月15万円」の考え方
手取りから逆算する
収益を考えるときは、売上ではなく手取りで考えます。たとえばココナラでは、販売手数料が22パーセント(税込)かかります。3,000円で売れた台本の手取りは2,340円です。ここから税金や経費がさらに引かれます。
この前提で、月15万円の手取りに必要な件数を試算したのが次の図です。

3,000円の短尺台本だけで月15万円の手取りを目指すと、約65本が必要です。1本の作業時間を40分と仮定すると、合計で約43時間になります。5,000円の標準台本なら39本で、1本60分と仮定すると約39時間です。月額パックで継続契約を取れれば、同じ金額でも件数と作業時間を抑えられます。
つまり、月15万円という数字は、「どれだけ作るか」だけでなく「どんな売り方にするか」で難易度が大きく変わります。
自分の時給を必ず計算する
ここで大事なのは、ヒアリング、修正、やり取りの時間も含めた実際の作業時間で時給を計算することです。1本につき手取り2,340円でも、全部で1時間かかれば、時給は2,340円です。思ったより低いと感じる人も多いはずです。
だからこそ、最初から単価を上げる設計をします。短尺の単発を入口にしつつ、早い段階で「月4本から8本のパック」へ誘導する。作業の型を作って1本あたりの時間を縮める。この2つが、月15万円に近づく現実的な道筋です。
収入が安定するまでの考え方
最初の1〜2か月は、実績とレビューを積む期間と割り切るのが現実的です。この期間の収入は、試算より少なくなると想定しておきましょう。大切なのは、赤字を出さないことと、毎週決めた本数の見本づくりと提案を続けることです。出品しても反応が出ない時期は、多くの人に訪れます。その間に、型の習熟、納品シートの改善、自分のリールの検証を進めておくと、軌道に乗ったときの伸びが違ってきます。収入が増えてきたら、時間単価を見ながら、受ける案件を選んでいく段階へ進みます。
数字の見方の注意
図4の数字は、手数料22パーセントだけを引いた試算です。実際には、所得税や住民税、振込手数料、ツールの費用がかかります。また、受注できる件数は、実績、プロフィール、価格、営業の工夫によって大きく変わります。受注が安定しない最初の数か月は、試算よりずっと少ない収入になることも珍しくありません。この副業を「確実に稼げる方法」としてではなく、「小さく始めて育てる仕事」として捉えてください。
