2025年後半の登場以来、AIエージェントによる自動開発環境として急速に普及した Google Antigravity。その中核を成すのが、エージェントの機能を拡張・定義する軽量フォーマット 「Agent Skills」 です。
本記事では、数あるスキルの中でも「Level 4(ツールの活用とバリデーション)」の代表格として知られる database-schema-validator について、その役割から実装、さらには2026年現在のPostgreSQL特化型ルールまで詳細に解説します。
1. Google Antigravity Skills とは?
Antigravity環境における Agent Skills は、特定のタスク(例:DB設計、API定義、テスト生成)に特化した「知能のモジュール」です。フォルダ単位で定義され、エージェントはコンテキストに応じて最適なスキルを自動的に選択・実行します。
database-schema-validator は、SQLスキーマの品質と安全性を担保するための必須スキルの一つです。
主な役割と導入メリット
単なる構文チェックに留まらず、以下の観点からスキーマを自動検証します。
- 社内命名規則の強制: snake_case の遵守、テーブル名・カラム名の接頭辞/接尾辞チェック。
- 危険な構文の禁止: SELECT * を含むビュー定義や、精度不足のデータ型の制限。
- セキュリティの担保: 暗号化必須カラムの確認、PUBLIC 権限付与の検出。
- パフォーマンスの最適化: 主キー・インデックスの欠落、不適切な VARCHAR 長の指摘。
2. 実装構成と SKILL.md の定義
典型的なスキルの構成は非常にシンプルです。
database-schema-validator/
├── SKILL.md # スキルの振る舞いとメタデータを定義(最重要)
└── scripts/
└── validate_schema.py # 実体となるバリデーションロジック(Python等)SKILL.md の定義例
エージェントはこのファイルを読み取り、「いつ」「どのように」このスキルを使うべきかを判断します。
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name: database-schema-validator
description: SQLスキーマファイルの安全性と命名規則を検証するスキル
version: 1.1.0
triggers:
- schema, ddl, migration, table definition
when:
- ユーザーがDBスキーマのレビューを依頼した時
- SQLファイルがコミットまたはPRに含まれる時
instructions: |
あなたは厳格なデータベース・スキーマ・レビュアーです。
以下のルールを厳守してください:
1. テーブル名は snake_case であること。
2. 主キーは id または {table}_id であること。
3. ビュー定義での SELECT * は禁止。
...
違反が見つかった場合:
- 行番号、違反内容、修正案、重要度(CRITICAL/ERROR/WARNING)をリストアップ。
- 全てパスした場合は "Schema validation passed." とのみ出力。
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