組込みシステムの心臓部として、今や欠かせない存在となった ARM MCU(ARMベース・マイクロコントローラ)。その中心は ARM Cortex-M プロセッサ・コアです。
2025年から2026年にかけて、32ビット組込み市場では、性能・電力効率・コスト、そして膨大なエコシステムのバランスにおいて、ARM Cortex-Mが圧倒的なシェアを維持しています。本記事では、主要なコアの特性から最新の注目デバイスまでを徹底解説します。
1. ARM Cortex-M ファミリー:用途別のコア特性
Cortex-Mシリーズは、低消費電力、決定論的な動作(リアルタイム性)、および高度な制御が求められるマイクロコントローラ向けに設計されています。
コア別比較表(2026年最新版)
コア パフォーマンス 主要機能 代表的な用途 主な製品例
M0+ エントリー 超低消費電力、最小フットプリント 簡易センサ、IoTエンドノード、基本制御 RP2040, STM32G0
M4 ミドルハイ DSP拡張, 単精度FPU(浮動小数点演算) モータ制御、オーディオ処理 STM32F4, RA4シリーズ
M7 ハイエンド スーパースケーラ, キャッシュ, 倍精度FPU 高度なHMI, エッジAI, 複雑なアルゴリズム STM32H7, i.MX RT1170
M33 セキュア TrustZone搭載, SIMD, 高効率 セキュアIoT, 決済端末, 最新低電力機器 STM32U5, nRF5340
M55/M85 次世代/AI Heliumベクトル演算, TrustZone TinyML, 高度な画像認識, 信号処理 STM32N6, RA8シリーズ
