2025年の正式リリース以降、開発現場のパワーバランスを塗り替えている存在が、Googleの自律型コーディングエージェント**「Jules(ジュールズ)」**です。
単なる「コード補完」の域を超え、エンジニアの「同僚」として機能するJules。特に最上位のGoogle AI Ultraプランにおいて、その真価はどこにあるのか。2026年現在の最新状況に基づき、その全貌を徹底解説します。
1. Julesとは? ――「補完」から「自律」へのパラダイムシフト
従来のAIツール(GitHub Copilotなど)は、人間が書くコードの「次の1行」を予想するものでした。しかし、Julesは**「非同期型・自律型」**のエージェントです。
圧倒的な自律性を支えるアーキテクチャ
Julesは、Gemini 3 Proの広大なコンテキストウィンドウを活用し、プロジェクト全体を俯瞰して動作します。
- 完全隔離されたセキュア環境: Google Cloud上の安全なVMにリポジトリをクローン。依存関係の解決からビルド、テスト実行までを独立して行います。
- 「非同期」という自由: 指示を出した後はブラウザを閉じても構いません。Julesは裏側で試行錯誤し、最適解が見つかるまで作業を続けます。
- 推論過程の可視化: 単にコードを書き換えるだけでなく、「なぜその修正が必要だったか」という推論プロセスと修正計画を提示。人間は最終的なレビューと承認を行うだけです。
2. Ultraプランがもたらす「圧倒的な物量作戦」
Julesは無料枠やProプランでも利用可能ですが、プロフェッショナルな現場やスタートアップが「Ultraプラン」を選ぶ理由は、その制限の圧倒的な差にあります。
プラン別スペック比較表
項目 無料プラン Google AI Pro Google AI Ultra
1日のタスク上限 約15件 約100件 約300件
同時実行タスク数 3件 15件 60件
使用モデル 標準モデル Gemini 2.5 / 3 Pro Gemini 3 Pro(優先)
キュー優先度 低 中 最高優先度
主な用途 個人利用・試用 常用開発者 プロ・企業・大規模自動化
Ultraプランの真価:マルチエージェント・ワークフロー
Ultraプランが掲げる「intensive, multi-agent workflows at scale」は伊達ではありません。例えば、「60個のマイクロサービスの依存関係を一斉にアップデートする」「10個のバグIssueを同時に修正させる」といった、人間では不可能な並列自動化が可能になります。
