2025年から2026年にかけて、エンジニアリングの現場は「AIに丸投げするバイブコーディング」から、**「AIを高度な規約で制御するプロフェッショナル・バイブコーディング」**へと進化しました。
ただ「雰囲気」でコードを書かせると、数ヶ月後には保守不能なレガシー・スパゲッティ・地雷原が爆誕します。本記事では、Tips shop Grokのコーディング規約をベースに、クリーンで保守性の高いプロダクションコードをAIと共に生み出すための、現実的な折衷案と具体的な実装パターンを徹底解説します。
1. バイブコーディングを支える「鉄の規約」
AIに指示を出す際、以下の**「2026年版・絶対鉄則」**をプロンプトに組み込むことが、バイブコーディングを成功させる最低条件です。
核心となる8つのルール
- 単一責任の原則 (SRP):1関数1責務。迷ったら即・分割。
- 極小スコープ:関数は20行(理想は12行)、クラスは200行以内をデフォルト。
- ドメイン駆動の命名:processData や handle は禁止。ビジネス用語を死守。
- 副作用の可視化:純粋関数を基本とし、副作用がある場合は明示的な注釈を強制。
- 堅牢なエラー処理:Result<T, E> 型や多値返却(Goなど)を用い、例外を握り潰さない。
- TDD(テスト駆動バイブ):必ず「テストコード」を先に生成・確認させる。
- 依存性の注入 (DI):ハードコードを避け、コンストラクタ注入をデフォルトにする。
- 定数・Enumの徹底:マジックナンバー、魔法の文字列は一切禁止。
2. 実践:Go言語 + sqlc + pgx によるクリーン実装例
現代的なバックエンド開発において、最もバランスが良いとされる sqlc + pgx/v5 を用いた実装パターンを紹介します。
Unit of Work (UoW) パターンによるトランザクション管理
複数のリポジトリにまたがる操作を1つのトランザクションで完結させる「Unit of Work」は、Goにおけるバイブコーディングのガードレールとして非常に優秀です。
UoWの実装エッセンス(usecase層)
sqlcの WithTx メソッドを活用することで、リポジトリ層を汚染せずにトランザクションを伝播させます。
// usecase/create_order.go 抜粋
func (u *createOrderUsecase) Execute(ctx context.Context, custID, prodID int64, qty int) error {
return u.withTransaction(ctx, func(qtx *db.Queries) error {
// トランザクション専用のリポジトリをその場で生成
txInvRepo := newTxInventoryRepository(qtx)
txOrderRepo := newTxOrderRepository(qtx)
// 1. 在庫取得(FOR UPDATEでロック)
inv, _ := txInvRepo.GetForUpdate(ctx, prodID)
// 2. 在庫減算
txInvRepo.DecreaseStock(ctx, prodID, qty)
// 3. 注文作成
txOrderRepo.Create(ctx, &domain.Order{...})
return nil
})
}
