日記というものが、人生で一度も続いたことがありません。
三日坊主どころか、初日に書いて終わり。それが61年の実績です。
その私が、この夏から「話す日記」に変えたところ、3週間続いています。
先に正直に書いておくと、私自身は仕事で使っているAIの作業環境で日記をつけています。ただ、やっていることの中身は、スマホのChatGPTだけでそのまま再現できます。この記事では「誰でも今日からできる形」に置き換えて、手順をぜんぶ書きます。
道具はスマホひとつ。特別なアプリも、お金もいりません。
用意するもの
- スマホ
- ChatGPTのアプリ(無料版でかまいません)
これだけです。
手順1:チャットをひとつ、日記専用にする
ChatGPTを開いて、新しいチャットをひとつ作ります。
これを「日記帳」に決めて、毎日同じチャットに話し続けます。
新しいチャットを毎回作らないこと。同じ場所に続けて書くから、AIが昨日までの話を踏まえて返してくれるようになります。ここが紙の日記帳との、いちばんの違いです。
手順2:最初に、ひとこと頼んでおく
日記を始める前に、一度だけこう送っておきます。
これから毎日、この場所に音声で日記をつけます。私が話したら、①短くまとめて、②気づきをひとつだけ返してください。アドバイスは求めたときだけでかまいません。
「アドバイスは求めたときだけ」——ここが大事です。
頼んでおかないと、AIは毎回張り切って助言してきます。日記に毎日説教されては、続くものも続きません。
手順3:マイクのボタンを押して、話す
入力欄の右にあるマイクのマークを押すと、話した言葉が文字になります。
話す内容は、なんでもかまいません。私はだいたいこの3つです。
- 今日あったこと
- 引っかかっていること
- 明日やること
きれいに話そうとしないでください。「えー」も「うーん」も入ったままで大丈夫。書き言葉に直そうとした瞬間、日記は仕事になります。仕事になった日記は、続きません。
手順4:返ってきたものを、読むだけ
送ると、AIが短くまとめて、気づきをひとつ返してきます。
これが思いのほか、良いのです。
自分では愚痴のつもりで話したことに、「それは判断を保留できた、ということでもありますね」と返ってくる。腹が立つ日もありますが、たいてい、少し違う場所から自分の一日を見直すことになります。
紙の日記は、書いて終わりでした。
話す日記は、返事が来ます。続いている理由は、たぶんこれです。
続けるコツを3つだけ
- 時間を決めずに、行動にくっつける——私は「朝の散歩から帰ったら」です。時計ではなく、毎日必ずやることの直後に置くと、忘れません。
- 2分でやめていい——長く話した日が偉いわけではありません。ひとこと話して閉じる日があっていい。
- 読み返さなくていい——読み返しはAIがやってくれます。「先週の私、何を気にしてた?」と聞けば、まとめて返ってきます。これは紙にはできない芸当です。
3週間続けて、変わったこと
大げさなことは、何も起きていません。
ただ、一日の終わりに「今日は何もなかった」と思う日が、減りました。
話してみると、何かはあるのです。小さな気づき、小さな引っかかり。
書かないから、数えていないから、「何もない」ことになっていただけでした。
日記が続かないのは、意志が弱いからではないと思います。
道具が合っていなかっただけ——61歳でそれが分かったのだから、悪くない夏です。
話す日記、続けてみます。
——
やり直しじゃなく、再起動。積んだものは、消えていない。
時代は、繰り返す。
昔を知れば、未来は読める。
だから私は、40年分の中身を数えています。
北島正幸(61歳)|restart.61
