「都会のきらびやかさもいいけれど、やっぱり私はこの田舎の静けさが好き」
そんな風に感じているあなたへ。
田舎でのんびり暮らしながら、お気に入りの観葉植物「アデニウム」を、ちょっと特別な「タコ足」仕立てにして、ささやかなお小遣い稼ぎを始めてみませんか?
この本は、特別な道具や難しい知識がなくても、100円ショップやホームセンターで手に入るアデニウムの苗から、愛情込めて「売れるタコ足アデニウム」を育てるための、優しいガイドブックです。
著者は、田舎で暮らす26歳の独身女性。植物を愛する彼女が、実際に試行錯誤しながら見つけた、根っこのカット方法から、発根を促すコツ、日々のお世話、そしてメルカリで魅力的に販売するためのヒントまで…まるでお隣のお姉さんとおしゃべりしているような、温かい語り口で丁寧に解説します。
「副業なんて難しそう…」
「最新の設備がないとダメなんでしょ?」
そんな心配はご無用です。田舎のゆったりとした時間と、ちょっとした窓辺のスペースがあれば大丈夫。植物と向き合う喜びを感じながら、あなたの手で小さな宝物を生み出し、誰かの笑顔と、そして自分のお財布も少しだけ温かくする…そんな、心豊かな「アデニウム副業」を、あなたも始めてみませんか?
この一冊が、あなたの新しい「好き」と「稼ぐ」を繋ぐ、優しい架け橋となりますように。
はじめに
あら、いらっしゃいませ。
わたしの名前はシィカ。都会のきらびやかな暮らしも素敵だけれど、わたしはこの静かな田舎でのんびり、植物たちと寄り添う毎日が気に入っています。まだお嫁には行っていないけれど、窓辺に並んだ緑の子たちが、わたしの可愛い家族みたいなものかしら。
普段は、ささやかなお仕事をしながら、休日は土いじりをしたり、お気に入りの多肉植物のお世話をしたり。そんな中で見つけた、ささやかだけど、心が温かくなるような副業のお話…それが、この「アデニウム」なんです。
ぷっくりとした根元が愛らしいアデニウム。あなたも園芸店や、もしかしたら100円ショップなんかで見かけたことがあるかもしれませんね。この子、ちょっと手をかけてあげると、まるでタコの足みたいに根っこが広がる「タコ足」っていう、とってもユニークな姿になるんです。
そしてね、驚くかもしれませんが、このタコ足アデニウム、愛情込めて育ててあげると、元の何倍ものお値段で、メルカリなんかで欲しがってくれる方がいるんですよ。
「副業」なんて言うと、なんだか難しそうに聞こえるかしら? でもね、この田舎の、ゆったり流れる時間と、ちょっとした庭先や窓辺のスペースが、案外アデニウムをじっくり育てるのにはぴったりなのかもしれないなって、最近思うんです。慌てず、急かさず、植物のペースに合わせてお世話ができるから。
大きな儲け話っていうわけではないけれど、好きな植物のお世話を楽しみながら、それが誰かの喜びになって、少しだけお小遣いが増えるとしたら…なんだか、すごく素敵だと思いませんか?
このマニュアルは、そんなわたしのささやかな経験をまとめたものです。特別な知識なんてなくても大丈夫。もしあなたが植物が好きで、田舎暮らしの中で何か新しい楽しみや、ちょっとした収入の道を探しているなら、きっとお役に立てるはず。
焦らないで、大丈夫。まずは一緒に、この可愛いアデニウムの世界を覗いてみませんか? ふふ、なんだか秘密の計画みたいで、ドキドキしますね。
第1章 なぜアデニウム? なぜタコ足? 〜売れる理由と身近な出会い〜
ふふ、ようこそ、わたしの小さなアデニウムの世界へ。
都会の華やかさとは少し違うけれど、ここには静かで、心安らぐ時間が流れています。そんな田舎暮らしの中で、わたしが見つけた小さな宝物、それが「アデニウム」なんです。どうしてこの子が特別で、どうして「タコ足」にすると売れるのか…そんなお話から、始めましょうか。
アデニウムの魅力と、売れる「タコ足」の価値
まず、アデニウムって、本当に可愛いと思いませんか? ぷっくりと太った根元は、なんだか一生懸命生きている証みたいで、見ているだけで元気をもらえます。それに、鮮やかなお花を咲かせた時には、もう、ため息が出るほど綺麗なんですよ。「砂漠のバラ」なんて素敵な別名もあるくらい。
そしてね、このアデニウムの根っこを、まるでタコの足みたいに四方八方に広げた「タコ足仕立て」っていうのがあるんです。これがまた、個性的でとっても魅力的。普通に育てているだけではなかなかお目にかかれない姿だから、多肉植物が好きな方の間では、ちょっとした憧れの的なんですって。
だから、手間ひまかけて愛情込めて育てたタコ足アデニウムは、ただの観葉植物というより、まるで小さな芸術品みたいに価値が上がるんです。メルカリなんかを覗いてみると、元の苗のお値段の何倍もの値がついていることも珍しくないんですよ。わたしも最初はびっくりしました。でも、それだけ人の心を惹きつける何かがあるんでしょうね。
田舎でも簡単スタート! 100均・ホムセンで見つける原石
「でも、そんな特別なアデニウムって、どこで手に入れるの?」って思うかもしれませんね。都会の大きな園芸店や専門店じゃないとダメなんじゃないかって。
それがね、大丈夫なんです。最近は、わたしたちがよく行くような、ダイソーさんみたいな100円ショップ や、近所のホームセンターの園芸コーナー で、可愛いアデニウムの赤ちゃんに出会える機会が増えたんですよ。本当に、手のひらに乗るくらいの小さな子。お値段も、100円とか200円くらいで、気軽に始められるんです。
田舎だと、最新の園芸用品が揃ったお店は少ないかもしれないけれど、こういう身近なお店で「原石」を見つける楽しみがあるんです。まるで宝探しみたいで、ワクワクしませんか? 最新の設備なんてなくたって、愛情とちょっとした工夫があれば、この子たちを立派なタコ足に育てられるんですよ。
目指すは高値! タコ足アデニウムの相場観
さて、気になるのは「どのくらいで売れるの?」っていうことですよね。もちろん、植物の状態や大きさ、形の美しさによってお値段は変わってくるけれど、わたしが見てきた感じだと、上手にタコ足に仕立てられたアデニウムは、元の苗の5倍、10倍、時にはそれ以上のお値段 で取引されていることもあります。