「わたしのままで、ちゃんと売れる」
しっとり稼ぐ25歳が語る、等身大のコンテンツ販売ストーリー。
本書は、SNS・note・Tips・コンサルを活用しながら、年商800万円を達成した著者による“無理をしない”働き方の記録です。
高校時代の友人との再会をきっかけにコンテンツ販売の世界へ飛び込み、
noteでの執筆、Tipsでの販売、SNSでの信頼構築を丁寧に積み重ねてきた軌跡を、
落ち着いた語り口とリアルな体験で綴りました。
「売ることが怖い」「コンテンツ販売に興味があるけど、自信がない」
——そんなあなたの背中を、やさしく押す一冊です。
誰かのまねではなく、自分のままで。
信頼を積み重ねながら、しっとりと稼いでいく世界へようこそ。
はじめに
売る、ということに対して、あなたはどんなイメージを持っていますか?
ゴリゴリした営業トークや、誰かを無理やり説得すること。あるいは、数字を追いかけて疲弊していく毎日。もしかしたら、そんなネガティブな印象を持っているかもしれません。
わたしも、かつてはそうでした。
だけど、2023年の春。高校の友人とカフェで再会した日から、すこしずつそのイメージが変わっていきました。彼女は、穏やかにコーヒーを飲みながら、自分の経験をコンテンツとして売っていることを話してくれました。どこか誇らしげで、でも無理のない、その空気感に、わたしは心を動かされたのです。
「売ることは、自分を押し売ることではない。」
そう気づいた瞬間から、わたしの人生は少しずつ変わっていきました。
noteという場所に、ぽつりぽつりと文章を書き始めました。Tipsというサービスにも出会い、読んでくれた人が「ありがとう」と言って、そっとお金を置いていってくれる――そんな世界があることを知りました。
売ることは、自己表現でもあり、誰かとのつながりでもある。
わたしは、わたしのままでいてもいいのだと、そう思えるようになったのです。
この本は、わたしが「売る」ということに出会い、自分なりに咲いていくまでの、静かな記録です。
キラキラした自己啓発でもなく、一攫千金のノウハウでもありません。
朝、白湯を飲んで、ゆっくりとパソコンを開く。昼下がりにお気に入りの音楽を流しながら、noteに文章を綴る。そんな、ちいさくて丁寧な営みのなかに、少しずつ「売ること」が根づいていきました。
いま、わたしの暮らしには、余白があります。
必要なときに旅に出て、大切な人と過ごす時間も大事にできる。数字に追われるのではなく、自分のペースで、でも確かに暮らしが支えられていく。そんな日々が、ゆるやかに流れています。
この本を手に取ってくださったあなたが、「売ること」に対して少しでも柔らかい気持ちを抱いてくれたら、とても嬉しく思います。
わたしの記録が、あなたの一歩をそっと照らす灯りになりますように。
それでは、はじまりのページを、開いてみてください。
第1章:わたしが「売る」ことを選んだ日
1-1. 高校の友達との再会が、すべての始まりだった
カフェのガラス越しに、懐かしい笑顔が見えた瞬間、思わず胸がきゅっとした。
高校時代、毎日一緒に笑ってた友達。
卒業してからはそれぞれの道を歩いて、久しぶりに再会したその日——まさか、人生の流れが変わるとは思ってもいなかった。
彼女は、まったく変わっていなかった。
でも、話し始めると、どこか凛とした空気を纏っていて。
「実はさ、コンテンツ販売してるんだ。noteとかTipsって知ってる?」と、彼女は言った。
私はうなずきながらも、正直ピンときていなかった。
コンテンツ販売って、起業女子とかインフルエンサーがやるものだと思っていたし、「売れる人」って、選ばれた特別な誰かの話だと思っていたから。
けれど、話を聞いていくうちに、だんだんと心が温まるような、妙な安心感に包まれていった。
彼女のやっていることは、特別なスキルや大それた目標が必要なわけじゃなくて、
ただ、自分の言葉で、自分の経験を丁寧に紡ぎ、誰かに届けているだけだった。
「あ、わたしも……できるかも。」
そう思ったのが、すべての始まりだった。
1-2. コンテンツ販売って、ほんとうに「自分のままで」できる
最初は、売れる文章を書こうとして、筆が止まった。
人を動かす言葉って何? 共感されるにはどうしたらいい?
そんなことばかりを考えて、画面の前でただ時が過ぎていった。
でもある時、ふと気づいた。
「ねえ、それって、本当に書きたいこと?」
SNSで誰かがバズっている投稿を真似しても、心が動かない。
型にハマろうとするほど、自分の輪郭がぼやけていくようだった。
そして、結局書き直して、やっと投稿できた一文は、
夜のベッドの中でふと浮かんだ、ただの“つぶやき”だった。
それが、なぜか、いちばん読まれた。
“誰かのため”じゃなくて、“わたしのため”に書いた言葉。
飾らない素直な気持ちが、誰かの深いところに届いた時、初めて「売れる」ことの本当の意味がわかった気がした。
1-3. 2023年、ノートに綴った最初の一歩
2023年の春、まだ桜の花びらが風に揺れていた頃。