「中学生活を全力で楽しんでほしい」
わが子が小学校を卒業するとき、親なら誰もがそう思う。 勉強も、友達との青春も、部活動も——ぜんぶ、思いっきりやらせてあげたい。
でも今、この記事を書きながら、私はずっと後悔している。
もし、あのとき知っていたら。 もし、あのとき選ばせてあげていたら。
受験を前にした親の、正直な気持ち
初めてわが子が高校受験を迎えるとき、親は想像以上に不安だ。 「うちの子、ちゃんと勉強できるのか」「塾はどこがいいのか」「内申点って何?」——知らないことだらけで、手探りで進んでいく。
我が家には兄と弟がいる。 兄の受験でひと通り経験していたから、弟のときは「大丈夫、わかってる」と思っていた。
それが、大きな油断だった。
弟くんは、優秀だった
弟は兄よりも偏差値が高く、中学1年の1学期から通知表に「3」がひとつもなかった。
進学塾にも通わせた。 費用は、月々5万円。 夏期講習でプラス10万円、冬期講習でプラス10万円、模試のたびに1万円——。 総額にすれば、相当な金額になる。
それでも弟は前向きだった。 弱音を吐かず、塾に通い、テストを受け続けた。
親として、これ以上ない誇らしさだった。
部活動が教えてくれたこと
中学生になると、部活動が始まる。 小学校にはないものだ。
弟が選んだ部活では、仲間と切磋琢磨し、辛い練習にも耐え、本番に向けて全力を尽くした。 精神的にも、人間的にも、大きく成長する姿を間近で見てきた。
青春だな、と思った。 親として、あの輝いていた時間は宝物だ。
でも——その部活が、すべてを狂わせた。
あの夏、何かが崩れ始めた
進学塾の3年生の夏期講習は過酷だ。 平日5日は午前から午後まで通常授業、土曜は弱点補修、日曜は模試か難関私立対策——文字通り、夏休みが丸ごと塾になる。
ほかの受験生たちは、そのスケジュールで勉強に集中できた。
でも、弟は違った。
午前中は部活。 午後から塾に入り、夕方18時以降は補習。 家に帰ってからは課題。 そして夜中まで、また課題——。
最初は踏ん張っていた。 夜中まで机に向かい、なんとか食らいついていた。
でも塾の課題の量は容赦なく積み上がり、小テストの点数が取れなくなり、周りの子たちがどんどん先に進んでいく。
置いていかれている——。
その感覚が、彼を少しずつ蝕んでいった。
限界は、突然ではなかった
あとから振り返れば、サインはたくさんあった。
表情が曇る瞬間が増えた。 会話が減った。 親子関係もぎくしゃくした。 私自身も、何が正解なのかわからなくなっていた。
11月——弟は、塾をやめた。
そして、難関国公立高校の受験は、不合格に終わった。
後悔と、前を向くこと
いまは弟も、併願の私立高校へ進もうとしている。 前向きに、だ。
私もそれで本当に良いと思っている。 どんな環境でも、彼らしく輝ける場所がある。
ただ、どうしても頭をよぎってしまう。
もし、あの部活に入っていなければ——。
これは弟の責任じゃない。 頑張り方や、要領の問題でもない。
親が情報を持っていなかったから。 それだけだ。
本当に申し訳ない気持ちがある。
あなたのお子さんには、選ばせてあげてほしい
部活動は悪くない。青春を彩る、かけがえのない体験だ。 塾も必要だ。難関校を目指すなら、なおさら。
でも——すべてを同時に全力でやることは、誰にでもできるわけではない。
わが子に何かを選ばせるためには、親が正しい情報を持っていることが絶対条件だ。
知らないまま応援し続けることが、知らないうちに子供を追い詰めることがある。
この話は、作り話じゃない
フィクションじゃない。 誰かから聞いた話でもない。
私の家族の、本当のことだ。
弟が夜中まで机に向かっていた姿。 小テストの点数が下がるたびに、少しずつ表情が変わっていったこと。 親子の会話が減っていったこと。 私自身が何もできなかった無力感。
これは全部、本当にあったことだ。
だからこそ、頼む——この情報だけは、持ち帰ってほしい。
「うちの子は大丈夫」は、本当に通じるか
きっと今、こう思っている人もいるだろう。
「うちの子はしっかりしているから」 「要領がいいから、なんとかなる」 「本人がやりたいなら応援してあげたい」
私もそう思っていた。 弟は優秀だった。前向きだった。塾も休まず通っていた。
それでも——一瞬で、すべてが水の泡になった。
今まで積み上げてきた偏差値、内申点、塾代、費用、時間。 崩れるときは、あっという間だ。
思春期の子供に、親の言葉は届かない
中学3年生は、思春期のど真ん中だ。
限界を迎えた子どもは、親に「しんどい」とは言わない。 むしろ、親から遠ざかっていく。 部屋に閉じこもる。会話がなくなる。表情が消える。
親はそれを見て、焦る。 声をかければ反発される。 黙っていれば、もっと遠くに行ってしまう気がして、また声をかける。
子どもは疲弊し、親も疲弊し、親子関係がすれ違っていく。
これが受験期の最悪のパターンだ。 そしてこれは、情報さえあれば——事前に防げた話だった。
有料部分の値段が高いと思うか
少し、立ち止まって考えてほしい。
月5万円の塾代。 夏期講習、冬期講習、模試——年間で100万円を超える投資。 そして何より、わが子が過ごすたった3年間の中学生活。
それが一瞬で崩れる可能性が、確実に存在する。
その可能性を、事前に知ることができるとしたら。
それでも、高いか?
私は「知っていれば良かった」という後悔を、今も引きずっている。 あなたにはそうなってほしくない。
では、難関高校受験との相性が最も悪い部活動とは何か。
有料パートでは、具体的な部活名とその理由を、我が家の体験をもとに包み隠さず書いた。 「知ってさえいれば」——その一言に尽きる内容を、ここに残す。
