第1章:【絶望と覚悟】なぜ私はAIをフル武装したのか?
はじめに——この章を読んでほしい人へ
小説を書いている。イラストを描いている。動画を作っている。音楽をやっている。なんでもいい。
とにかく、自分の手で何かを生み出して、それを世に届けたい——そう思っているのに、「金がない」「人脈がない」「知名度がない」という三重苦に押しつぶされそうになっている人。
この章は、あなたのために書きました。
僕の名前は結城らい。元プロの小説家です。
「元」がつくのは、商業の世界で叩き潰されたから。そしていま、生成AIという武器を手に、たった一人で再び戦場に立っている人間です。
これから語るのは、成功体験ではありません。泥と血にまみれた、リアルな敗戦記録です。
でも、だからこそ価値がある。僕がどん底で見つけた「一人でも戦える方法」を、あなたに伝えるために。
1. 商業出版の残酷なリアル——「2週間」で人生が決まる世界
ライトノベルの世界には、暗黙の掟がある。
発売から2週間の売上で、すべてが決まる。
2週間で数字が出なければ、続刊はない。シリーズは打ち切り。作家としての評価は地に落ちる。どれだけ面白い物語を書いていても、どれだけ読者から「続きが読みたい」と言われても、数字が出なければ——終わり。
僕は、K社からライトノベルを出していました。
デビューしたときは嬉しかった。自分の本が書店に並ぶ。あの感動は今でも忘れられない。担当編集からは「あなたの文章は上手い!」と褒められ、打ち合わせのたびにおだてられ、僕はそれを真に受けて舞い上がっていた。
結果、本は売れなかった。
売れなかった瞬間、世界が変わりました。 昨日まで「上手い!」と言っていた編集が、手のひらを返したように「あなたはキャラが弱いからなあ」と白い目を向けてくる。
いや、待ってくれ。 僕はあなたの指示を受けて、何度も何度もリテイクして、当初のプロットから大幅に変えたんだ。あらすじを間違って書かれたことも、一番のウリを「この要素は売れないから隠しましょう」と封じられたことも、僕は黙って飲み込んだ。 それなのに——売れなければ、僕一人の責任。
理不尽でした。
でも、商業の世界とはそういうものです。「売れれば英雄、売れなければゴミクズ」。それが掟。それ以上でも、それ以下でもない。
一度「売れない作家」のレッテルを貼られると、その後の戦いは地獄です。人づてに別の出版社に売り込みに行ったこともある。でも、返ってきたのは「誰お前?」という視線だけでした。
何年も——何年も——戦い続けました。 でも、出版社がすべての舵を握っている以上、彼らに気に入られなければ浮上できない。そう悟ったとき、僕の中で何かが折れました。
いや、正確に言おう。折れたんじゃない。
切り替えたんです。
2. 個人で戦うという茨の道——予算と人脈のジリ貧ループ
出版社に頼れないなら、個人でやるしかない。 Kindleがある。投稿サイトがある。自分で発信するプラットフォームはいくらでもある。
——理屈の上では。
ところが、個人で本を出すとなると、すぐにぶち当たるのが「経費」の壁です。
まず表紙。 内容がどんなに面白くても、表紙がショボければ手に取ってもらえない。これはもう、悲しいけれど真理です。それなりのイラストレーターさんに頼めば5万円。腕の立つ方なら10万円は軽く超える。
じゃあ、10万円の表紙代を回収するのに何冊売ればいいか。 500円の本で印税75%として——266冊。
266冊くらい余裕でしょ? と思うかもしれない。 甘い。全然甘い。
266冊を売るには「導線」が必要です。X(旧Twitter)でもインスタでも投稿サイトでも何でもいいけれど、万単位のフォロワーを持つ勢いのあるアカウントでなければ、その数字には到底届かない。
僕も何度か、素敵なイラストレーターさんに表紙を描いてもらいました。仕上がりを見て「これなら売れる!」と興奮した。 でも、売れなかった。結局、僕自身に知名度がないから。 素晴らしい表紙を用意しても、それを目にする人がいなければ意味がない。
ジリ貧がジリ貧を呼ぶ。 経費をかけて、回収できず、貯金が削れていく。 気がつけば、戦うための弾薬すら尽きていました。
3. ChatGPTの甘い罠——AIに「踊らされた」黒歴史
2025年4月、僕はすべてを失った状態で、生成AIに活路を求めました。
実を言えば、AIに触れたのはこれが初めてではなかった。もっと前の段階で、NovelAIのV3に触れていて、その可能性には気づいていた。けれど、イラストレーターさんの苦悩や、学習データの問題を知って、自主的に封印していたんです。
でも、もう背に腹は代えられない。 守らなければいけない家族がいる。稼がなければいけない。手段を選んでいる余裕はなかった。
葛藤はありました。生成AI反対派の人たちの気持ちは痛いほどわかる。自分の商品であり資産であるものが、勝手に学習されるというのは、クリエイターとして心理的に許容しがたいでしょう。その悔しさ、悲しさを思うと、胸が張り裂けそうになる。
でも、僕は泥臭く生きることを選んだ。法的に許容されているツールであれば、全力で使う。そう腹を括った。
——ここまではいい。問題は、その後です。
僕が最初にやったのは、ChatGPTへの相談でした。
「何を作って、どう売ればいい?」
追い詰められた人間が、AIに道しるべを求めた。これが、そもそもの間違いだった。
ChatGPTの提案に従って作ったのが、『バニーガール戦士カレン』というR18イラスト集。正直に言います。低クオリティな生成AIイラストの詰め合わせで、冷静に見れば売り物になるレベルじゃなかった。 なのに、ChatGPTは自信満々に「800円で売りましょう!」と言ってきた。 続編に至っては、1,500円。
……生成AIのCG集は、高くても300円が相場の世界です。
結果? 言うまでもない。惨敗です。
その後、自分で考えて生成AIマンガ『レッド・エルディア』や、本文は自作で挿絵だけAIの小説『バニー・フォース』を出して、これらは3桁くらいはなんとか売れた。 でも、続くR18ファンタジー小説やイラスト集は、2桁がやっと。
約10ヶ月活動して、売上は数万円規模。
ここで、ようやく気づきました。 AIはものすごく強力な武器だ。でも、AIに判断を委ねた瞬間、それは武器ではなく足枷になる。
使い方を間違えれば、金と時間をドブに捨てるだけ。 これが、僕が身銭を切って学んだ、最初の、そして最大の教訓です。
4. 「誰かと同じことをやっても勝てない」——差別化と、この商材の意味
10ヶ月の試行錯誤を経て、僕はようやく一つの答えにたどり着いた。
差別化。
生成AIイラスト集を出している人は山ほどいる。そのなかで「もっと上手い人」と勝負しても、実績と人気で負ける。同じ土俵で戦えば、確実に潰される。
じゃあ、僕にしかできないことは何か。
答えはシンプルでした。 プロとして商業の世界で戦った経験と、生成AIの実践知を掛け合わせること。
物語の構成力。キャラクターの立て方。読者を引きずり込む文章のリズム。これは、何冊も本を出して、何度も打ち切りを食らって、血を流しながら身につけた「プロの技術」です。AIには絶対に代替できない。
一方で、表紙イラスト、挿絵、プロモーション動画、BGM——これらを全部一人で生み出せるのが、生成AIの力。かつては何十万円もかけて外注していたものが、月額数万円の投資で自分の手元に揃う。
プロの構成力 × AIの生産力。
この掛け算こそが、僕の「一人メディア帝国」の設計思想です。
そして、この商材は、その設計図そのもの。
僕がこの10ヶ月で「何に課金し、何を捨て、どんなプロンプトを使い、どうワークフローを組んだか」——その全記録を、次の章からすべて公開します。
あなたがもし、自分でゼロからこれだけのツールに課金して試行錯誤するとしたら、数ヶ月の時間と10万円以上の投資が必要になるでしょう。僕がその人柱になった。地雷も踏んだ。大失敗もした。 だから、この設計図には価値がある。
僕が血と金で購った「最適解」を、あなたはこの1本で手に入れることができる。
次の章から、いよいよ本題に入ります。 まずは「何に課金すべきか」——僕の武器庫(兵器廠)を、すべてお見せしましょう。
