
ミニスカアラサー処女刑事VSテロ組織

Yamato、AIマネタイズ
- 名前:水野 真由美(みずの まゆみ)
- 年齢:30歳
- 所属:警視庁 特命班
- 性格:冷静沈着・知略と格闘に秀でたエリート
- 装い:白のミニスカスーツ、インナーブラック、白ブーツ
- 身体データ:170cm/64kg/B94/太もも64cm/股下72cm、今日も太くて短い足を懸命に振り上げる

第1章「爆破予告、始動する白き女刑事」
――午前7時20分/東京都内・警視庁特命班作戦室
「爆破予告だと?」
高原警部補が書類を叩きつけるようにテーブルに投げた。
「今度の標的は“国際エネルギー会議”。場所は品川の海上コンベンションタワー《ARC-P》……要人はすでに避難済みだが、予告には“時限式”と明記されていた」
「設置時刻、予告時間、現場図面。3つの整合性が取れないってことは……爆弾は囮。真の目的は別」
鋭く切り込んだのは、白のミニスカスーツに身を包んだ一人の女刑事――**水野真由美(30)**だった。

スーツの前ボタンを留め、ブーツのチャックを締めながら真由美はタブレットを手に取る。

「現地に行かせて。私なら、動きを引き出せる」
「……頼んだぞ、“ミズノ”」
高原は静かに頷いた。
――午前8時15分/品川・ARC-P前広場
ガラスと金属で構成された巨大複合施設。その正面玄関にはすでに厳重な封鎖ラインが張られ、警備部隊が展開していた。
真由美は駆け寄る警官に警視庁特命班のIDを見せ、即座にバリケードを越える。
「本当に爆弾が?」
「Aブロックの地下電源室に不審物あり、ですがタイマーは作動していません」
「ダミーの可能性大ね。Cブロックに誘導ルートが集中しているなら、そっちに“本体”が来る」
真由美はスーツの内ポケットからスタンガンと小型ナイフを取り出し、太ももホルスターに装着。身を翻し、地下搬入口へと走った。
白いスカートが風に舞い、機敏に動くその姿は異様なほどに戦場に馴染んでいた。
――午前8時28分/地下搬入口・通路A-2
通路には防犯カメラが死角になる“空白ゾーン”があった。
そこへ――“奴ら”はいた。
「来たか、女刑事」
黒ずくめの男が振り向いた瞬間、真由美の体が閃光のように走る。
ザッ!
床を蹴り、スライディング。左足を伸ばし、男の膝関節を逆関節気味に蹴り砕く!

「ぐぅっ!」
「反応が遅い。あなたたち、本当にプロ?」
真由美は起き上がりざまに、回転して右足を振り抜く!
ハイキック――!
男の顎に直撃。歯が飛び、壁に頭をぶつけて昏倒した。

だが、背後!
「っ……!」
別の男が背後から金属パイプを振り下ろす!
その気配に、真由美は即座に反応。
体を前屈させて――
後方宙返り蹴り(バックフリップキック)!
跳ね上げられた脚が、天井に向かって鋭く伸び、パイプを振り上げる腕を直撃!
「がっ……!」
そのまま着地すると同時に、真由美は敵の喉元を蹴り飛ばし、壁に叩きつける。
――午前8時33分/地下セキュリティ制御室前
「遅かったじゃないか、“ミズノ”」
通路の奥に立っていたのは、かつてSATを追放された男――元公安特攻のサイモン・イシダ。
真由美は即座に戦闘態勢を取る。
「まだ動く理由があったの? 公安の裏切り者が」
「お前たちのような“正義ごっこ”には飽きた。……来い」
イシダが背後からナイフを抜き放った瞬間――!
真由美が跳んだ!
真横に身体をひねりながら、回転ハイキック!!

しかしイシダは素早く身を引く。真由美の蹴りが壁をえぐり、火花が散る!
「速いな、やっぱり“白の女鬼”だ」
「喋るな」
連続蹴り――
ロー→ミドル→ジャンピングニー!
イシダの腹に膝が刺さり、息が漏れる!
だが次の瞬間、イシダはナイフを真由美の脇腹へ突き込む!
ギィィィン!!
白スーツの下――装甲インナーが火花を散らし、刃を弾いた。
「……仕込みすぎだろ、警視庁」
真由美は無言で左膝を振り抜く。
“絶対領域ニー”――!
イシダの顔面に膝が突き刺さり、そのまま2メートル吹き飛ぶ!

バタン――!
倒れた男を見下ろし、真由美は白のスーツの裾を整える。
「現場、制圧完了。制御室は無傷。これから爆弾解除に入る」
無線にそう告げると、背後から警備部隊が駆け寄ってきた。
――午前8時45分/ARC-P屋上・ヘリ着陸帯
陽光がビルの谷間に差し込む。
真由美は報告書をまとめながら、遠くの東京湾を見つめていた。
爆弾は本物ではなかった。
だが、事件は“始まり”でしかない。
彼女の白き戦闘服が、また次の戦場に向かって翻る。
(……始まったわね、“奴ら”との戦いが)
≪第1章:了≫
第2章「白き脚、暗闇を蹴り裂く」
――午後10時40分/東京都心・旧第八物流倉庫ビル跡
外灯もない裏路地に、白い影が静かに降り立つ。
水野真由美。白のミニスカスーツの上から黒いボンバージャケットを羽織り、逞しい脚はすでに戦闘モード。白ブーツの底が、舗装の剥がれた地面を無音で踏みしめた。
「ターゲットは、この廃ビルに集結中の〈カオス・バベル〉第3小隊。電波の死角、都市暗部の残響…選ぶ場所がいちいち胡散臭いわね」
小型イヤピースに通信が入る。
《真由美、ドローンでの監視は通用しない。赤外線は妨害されてる。完全に目視頼りだ》
「了解。今夜は……私の脚で話を通すわ」
ジャケットを脱ぎ、コンテナ裏に隠してスーツだけになると、真由美は薄く笑った。
――午後10時50分/廃ビル・第1区画通路
真っ暗な廊下。天井の半壊した蛍光灯が時折チカチカと点滅し、埃と金属の臭いが充満する。
ギィ……
鉄扉を押し開けた瞬間――
「侵入者確認!!」
声とともに、右側の影から敵が突進してきた!
だが――
バシュッ!
真由美の右足が弧を描く。
開脚回転蹴り――!


敵の足元を刈り取り、そのまま両足を開いて体を捻ると――
後方から来た敵に、後ろ回し蹴り!!

「ぐはっ!!」
倒れた男の顎が砕け、背後の男の顔面に踵が突き刺さる。
真由美は静かに立ち上がる。
「暗闇に隠れる気なら……こっちの脚で、目を覚ましてもらう」
――午後11時05分/廃ビル・工業機材区画
鉄骨と工具箱の山を縫うように進む真由美。
そのとき、真上からロープ降下!
敵2名が奇襲を仕掛けてくる!
だが、真由美は――その場でジャンプ。
空中で両足を開き、真横への二連ハイキック!
右足で左の敵の首、左足で右の敵の頭――

同時に叩き落とす!!
「が……あ……ッ」
2人は同時に地面に転がり、昏倒。
その隙に前方から3人が突進してくる。
真由美は一歩も引かず、逆に飛び込む!
「こっちの方が、攻めやすい」
接近戦――突進からの正面ジャンプハイキック!

正面の敵の顔面にハイキックを叩き込みながら、空中で半回転。
空中ヘッドシザース!
両足で2人目の首を挟み込み、体ごと地面に叩きつける。
「ッ……!」
3人目の男がナイフで突きかかるが――
真由美は反時計回りに回転しながら左脚でナイフを蹴り上げて弾く。
そのまま踵を振り下ろす――
踵落とし!

男の肩口に命中し、鉄製の柱に叩きつけた。
――午後11時20分/制御パネルルーム前・最後の関門
廊下の奥、ライトの切れた制御室の前で、屈強な黒服が待ち構えていた。
身長190cm超。肉の塊のような男は、巨大なメイス(スパイク付きバトン)を構えていた。
「女一人か。貴様が“白い脚の死神”かよ」
「名前のセンスが古い。少しは脚を見てから話してほしいわね」
真由美は正面から歩み出る。
男がメイスを振り上げる!
ゴォオッ!
轟音とともにメイスが床をえぐる。
その隙――真由美が踏み込んだ!
股下を潜り抜け――振り向きざまのカウンターキック!
「っっっっ!」
男の脇腹にヒールがめり込む!
が、巨体は崩れない。
真由美は次に、膝を使う。
“ニー・インパクト”――連続膝蹴り×3!
腹、胸、喉元へと鋭く打ち込む。
巨体がよろめいた隙――
「決めるわよ……!」
全身をひねり、ジャンピング後ろ回し蹴り!!
男の顎が砕け、壁に激突して崩れ落ちた。
――午後11時35分/ビル屋上・送信機解除
星の見えない曇り空の下、送信妨害機が赤く点滅していた。
真由美はケーブルを手際よく外し、通信を復旧。
《こちらミズノ。第3小隊、殲滅完了。ビル制圧に成功。送信機は回収》
《了解、真由美……君の脚さばきは見事だった》
「任務ですから。脚で伝えるだけです」
遠く、夜明けの兆しに空がわずかに明るくなる。
白のスーツに包まれた脚を、真由美は軽く払うように整える。
この脚は、まだ“次の戦場”を求めている――。
≪第2章:了≫
第3章「コードネーム“ヴァージン”、囮となる女刑事」
――午前2時20分/警視庁・特命班地下フロア
薄暗い会議室に、僅かなLED照明と電子資料の光が差していた。スクリーンには、〈カオス・バベル〉の幹部級人物の顔が並ぶ。
「この“選別記録”……信じられません」
若手刑事が眉をひそめた。
そこに記載されたのは、特殊な対象リスト。“未接触”“未汚染”“純血未交”などの異常なラベル。それらが収集された警察データベースから流出しているという。
「奴らは、“選ばれた女”に執着してる。信仰か儀式か――あるいは人体実験だ」
と高原警部補が吐き捨てる。
「そして、真由美、お前のコードネームが……その対象と一致した」
会議室が静まりかえる。
「“ヴァージン”――か」
水野真由美は、スクリーンに表示された自分のコードを見つめた。あくまで任務上の設定にすぎない。だが敵がそのコードに“意味”を与えたのなら、利用するのが先。
「私を囮にして、幹部を引きずり出す。いい判断です」
「本気か?」
「私が引きつけて、あなたたちが潰す。手堅いわ。逆に今やらなきゃ、被害は拡大するだけ」
沈黙の中、真由美の白いスーツの袖口を握る手だけがわずかに震えていた。それでも彼女の瞳に迷いはなかった。
――午後7時15分/東京湾岸・高級クラブ《アビサル》
湾岸再開発区域。ガラス張りの超高層ビルの最上階。その一角に構える会員制クラブは、政財界の一部しか出入りできない“暗部の接点”だった。
真由美は白のミニスカスーツに黒のショートジャケットを羽織り、ヒールをやや低めに調整。髪をゆるく巻いて、受付を通過する。
「水野真理と申します。紹介で参りました」
受付嬢は一瞥すると、無言でIDをスキャンし、頷いた。
《ターゲット:ユーリ・ゴルディエフ。ロシア系軍事コンサルタント。カオス・バベル幹部の一人》
彼は“選別データ”の仲介役としてマークされていた。
真由美は、VIPフロア奥の個室へと通された。
――午後7時50分/個室・ガラス越しの攻防
「……あなたが“コードネーム・ヴァージン”か。なるほど、確かに理想的な肉体だ」
真向かいに座るユーリは、氷の入ったウィスキーグラスを傾けながら、真由美を見透かすように観察していた。
「体重、筋量、皮膚の反応、瞳孔の揺れまで……君は、完璧だ。“あの実験”に最適」
真由美は無表情で返す。
「話を聞くだけって聞いてましたが?」
「失礼、観察は私の職業病だ。……だが、興味があるのは君の“意思”だよ。どこまで自分を差し出せるのか」
ユーリが手元のボタンを押す。
ウィィン……と背後のガラスが透過状態に変化。
そこには――冷凍保存された女性たちの姿。
全員、警察官、海保、消防庁の制服を身にまとっていた。
「まさか……」
「そう、全員が“囮”だった。だが皆、中途で力尽きた。君は、超えられるだろうか?」
真由美の瞳が細くなった。
「くだらないわ」
真由美は、ワインを飲むフリをしながらテーブル下で通信端末に指を走らせた。――“開戦信号送信”
その瞬間、部屋の照明が一瞬落ちる。
真由美が飛び上がる!
ガシッ!
テーブルの端を踏み台に、真上からユーリに飛び膝蹴り!
「……ぐっ……この女ッ!」
ユーリは椅子ごと倒れ込むが、即座に非常通報ボタンを押す。
部屋の両側から自動スライドドアが開き、黒服の私兵たちがなだれ込んできた!
――VIPフロア廊下・殲滅戦
「囲めッ!逃がすな!」
「武器を持っていない!素手だ!」
――その判断が甘かった。
真由美の脚が、火を吹く!
正面蹴り→ハイキック→回転足払い!
1人、2人、3人……次々に床を転がす!
左から襲ってきた男の胸をジャンピングニーで突き上げ、壁へ激突!
背後の敵にヒールキックを叩き込み、振り向きざまに開脚蹴りで転倒させる!

「止めろこの女はっ……!」
ユーリが逃げようと背を向けた瞬間――
真由美が跳ぶ。
“ヘッドシザース・スロー”!!
両脚でユーリの頭を挟み込み、空中で回転!彼の体を宙に浮かせ、背中から床へ叩きつける!
ガシャンッ!
ガラスが割れ、警備灯が赤く点滅する。
――午後8時05分/屋上ヘリポート
救援の特命班隊員が到着。
「水野!任務完了、ターゲット確保だ!」
真由美は肩で息をしながら、白スーツのスカート裾を押さえた。蹴りの衝撃で、ジャケットは破れ、ブラウスにも血が滲んでいた。
だが瞳だけは、次の戦いを見据えていた。
「この件、まだ終わらない。あの“冷凍された仲間たち”……本当の黒幕は、別にいる」
赤く染まった夜空を背に、白い脚が静かに立つ――。
≪第3章:了≫
第4章「ミニスカの誇り、捕縛と尋問」
――午後10時15分/東京湾・海上資材倉庫跡地・地下室
鋼鉄製の重厚な扉が、ゆっくりと閉じた。
ギィ……ギィ……バタン――。
白いミニスカートの裾が、かすかに揺れていた。
だがその脚は、金属製の拘束椅子にしっかりと固定されていた。足首はベルトで締められ、両手は椅子の背後に縛られている。

水野真由美――。特命班のエース刑事にして、ここに囚われた“唯一の希望”。
彼女は冷たい床に置かれたスーツジャケットの横で、白ブラウスとスカートのまま、じっと目を閉じていた。
額から汗が流れる。
(想定より早いタイミング……まさか“ゴースト中継点”まで押さえられていたとは)
作戦の一環として潜入していた別ルートが、敵に完全に読まれていた。それが証拠に、目の前には見覚えのある顔があった。
「……久しいな、ミズノ」
現れたのは、元公安・ラウル。冷たい瞳に、ゆがんだ笑みを浮かべている。
「再会がこんな形になるとは思わなかった。だが、お前を“尋問する側”に回れたのは、正直……光栄だ」
真由美はうつむいたまま、口元だけをわずかに動かす。
「……お喋りは昔から変わらないのね。任務の邪魔よ」
「ふっ……強がるな。今から、お前の“記録”を奪っていく。警察データ、接触履歴、交友関係、潜入記録……そして“女”としての実態もな」
ラウルは小型タブレットを取り出し、真由美の個人データを表示する。
「このスーツもお前を象徴しているな。“白”、汚れなき色――だが、戦場で白は目立つ。“目立つ”ということは、“狙われる”ということだ」
ラウルは椅子の背後にまわり、真由美の首筋に指を伸ばす。
「っ……やめなさい」
「拒否できる立場か?」
その瞬間――
「……できるわよ」
真由美の両脚が、跳ね上がる!!
ガシィッ!!!
足首のベルトが破壊される!
――実は、足に装着されたセンサー式マグネットカフの解除コードを、指先でさっき入力済みだった。
「甘いのよ。私を拘束するときは、脚から優先にすべきだったわね」
真由美は両足でラウルの頭を挟み込む!
“ヘッドシザース”――!!!
そのまま勢いよく身体ごと後方へ回転!
椅子ごとラウルを叩き落とす!
ドガァンッ!!!
衝撃で床が軋み、ラウルは鼻血を出してのけぞる!
真由美は背後のナイフホルダーを掴み、手首の拘束を切断。即座に立ち上がる!
スカートがめくれそうになるのを押さえながら、すぐに戦闘態勢!
「白スーツを汚させるわけには、いかないのよ。私は“刑事”なんだから!」
――午後10時20分/地下施設・監視室通路
警報音が鳴る中、私兵たちが次々と走ってくる。
「ターゲットが拘束解除!警戒レベルBからAに引き上げろ!!」
「奴は白のミニスカスーツ姿!警戒せよ!!」
「うるさいわね……そう名指しされるほど派手なの?」
真由美は通路に飛び出し、回転しながら飛び膝蹴り!
正面の男の顔面に衝突し、そのまま壁へ打ちつける!
後方から別の男がスタンガンを構える!
だが――真由美は背面宙返り!
空中で体をひねりながら、スタンガンの腕を蹴り落とす!!
「こっちは、訓練受けてるのよ」
右足でミドルキック→回し蹴り→ハイキック!

3人が一瞬で倒れる!
さらに床に滑り込みながら低空開脚回転蹴りで足元から一掃!

――午後10時30分/監視室制圧
最後に残ったのは、指揮官クラスの仮面兵士。
だが、真由美は表情ひとつ変えず、白い脚で床を蹴る。
「任務完了まであと数秒。あなたには、止められない」
ジャンプ→両足揃えた膝蹴り→相手の胸部を撃ち抜く!
「グハッ……!」
そのまま仮面ごと吹き飛ばされ、男は壁に激突して崩れ落ちる。
モニター室に入り、真由美は制御パネルにUSBを差し込む。
「全監視記録、取得完了。今夜のすべてが証拠として残るわ」
――午後11時10分/東京湾・海上岸壁
波音とともに、真由美はひとり海を見つめていた。
拘束された時間は、わずか30分。だが、彼女にとっては“自分の誇り”をかけた戦いだった。
白いスカートにこびりついた埃を払いながら、真由美は背筋を伸ばした。
(ミニスカだって、脚だって、戦える。むしろ――武器になる)
空に浮かぶ月が、静かにその脚を照らしていた。
≪第4章:了≫
第5章「反撃の幕開け、制圧せよC3区画」
――翌日 午前1時10分/東京都心・Cブロック外郭地区
暗い闇に包まれた廃工場群の一角。かつて軍需開発に使用されていたセクター“C3区画”は、今や〈カオス・バベル〉の臨時拠点として完全に閉鎖されていた。
その外周フェンスの影――
「……静かね」
白のミニスカスーツ姿で現地に現れた水野真由美は、風に揺れる髪を片手で払い、静かに防音ナイフを抜いた。
「内部の警備は最低15人、外周センサーは解除済み。……あとは私の脚の出番」
小型通信機を切り、真由美は単独で区画内部へと忍び込んだ。
――午前1時20分/C3区画・外部搬入口
薄暗い通路。コンテナと資材が乱雑に積まれた空間に、2人の男が立哨していた。
「――でさ、聞いたか?女刑事がVIPクラブで暴れたって」
「白スーツの女だろ?“生け捕り”命令出てるらしいぜ」
そのとき、背後の影が揺れる。
スッ――
「っ!?」
突如、足元に白く閃く蹴りが襲いかかる!
スライディング→低空蹴り→後方一回転回し蹴り!
「ぐっ……がぁっ!!」
喉を蹴られた男が声にならない声を上げて崩れ落ちる。
もう一人が振り返るが、既に遅い。
「そこまでよ」
前方跳躍からの開脚ジャンプキック――!

両足が顔面に突き刺さり、コンテナへ吹き飛ばされる。
真由美は着地と同時に、素早く2人の無線を切断。沈黙のまま、次の区域へと足を踏み入れた。
――午前1時35分/C3内部・格納庫通路
重い蒸気音と、鉄製の格子床が軋む音。
(ここがデータ搬出ライン……逃がすわけにはいかない)
敵の数は5人。それぞれが自動小銃を携帯し、動線を塞いでいる。
だが真由美は、“白の脚”を信じていた。
呼吸を整える。
「3、2、1――」
突撃――!
最初の敵に向かって真っすぐ踏み込むと見せかけて――
床を滑るように滑空!
低空開脚回転蹴り!!
一気に3人の脚を刈り、全員転倒!
すぐさまジャンプし、空中で身体を捻る。
後方回し蹴り→頭部回転蹴り!

2人を再起不能にした瞬間、残りの1人が銃を構えた!
だが――
真由美は回避せず、正面から跳びかかる!
飛び膝蹴り!
腹部に炸裂し、銃ごと男を吹き飛ばす!
ボガッ!!
金属ラックに激突し、失神。
「私の脚が届く距離で、撃てる人間はいないわよ」
――午前1時45分/サーバールーム前・警備重装部隊エリア
鋼鉄の防弾シャッターを背に、フル装備の兵士が3人、真由美を迎え撃つ態勢を取っていた。
「水野真由美。ここで終わってもらう」
「いいえ、始まりにしてもらうわ」
白スーツのままダッシュ!
正面からのハイキック――!
1人目のフェイスガードを粉砕!
隣の男がバトンを振り下ろす――
だが真由美は身を屈め、後方回転→逆足踵落とし!
肩を砕かれた兵士が絶叫!
最後の1人は盾を構えるが――
真由美は跳ぶ!!
宙返りからの脚ホールド“フライング・シザース”!
盾ごと首を締め上げて倒し、膝で昏倒させる!
バシッ!!!
床に倒れる兵士を踏み越え、シャッター制御端末にアクセス。
「制御装置、ハッキング完了。開けなさい」
シャッターが開き、サーバールームの中心へ。
――午前1時55分/C3区画・主制御コア
無数のハードケースが並ぶ中、真由美は中央の主コアから記録装置を抜き取り、USBへ転送する。
「通信記録、搬出指令、仲介業者の口座……これで“誰が黒幕か”がわかる」
耳に通信が入る。
《こちら本部。増援部隊が向かっている!撤退ルートを確保せよ!》
「いえ、もう必要ありません」
真由美は後ろを振り返った。
すでに、全て倒していた。
白のミニスカートには、埃が舞い、脚には赤い打撲が散っていた。だが、立っていた。
「“脚”で制圧してきた。データも、証拠も、敵も」
「……反撃の第一波、成功ね」
――午前2時10分/C3区画外部・夜明け前
夜空に薄明かりが差し始めていた。
真由美はフェンスを乗り越え、静かに舗装路に立った。
「制圧完了。真由美、帰還します」
彼女の白いスカートが、夜明けの風に揺れていた。
≪第5章:了≫
第6章「爆弾タイマーと無人電車、走る白き影」
――午前4時00分/東京湾沿岸・新環状鉄道ターミナル《J-CORE》
「ターゲットは環状線の無人貨客混載列車。東京23区を一周するルートに爆弾を積んで出発した。制御不能だ」
高原警部補の声が、ヘリの通信に響いた。
「その爆弾の位置と車両番号は特定済みか?」
真由美の質問に、作戦オペレーターが答える。
《車両はNo.14、中央から4両目。車両天井に時限式。残り時間、18分42秒》
真由美は口を結んだまま、視線を眼下の線路へ向けた。
高速で走る銀色の列車。無人運行中とはいえ、進行先には始発駅で待つ始業列車、清掃スタッフ、そして住宅密集地がある。
「誰も死なせない。そのために私が、脚で止める」
彼女は腰のホルスターを調整し、ジャケットを脱いでスーツだけになる。
「真由美、行けるか?」
「行きます。今、私がやらなきゃ――誰がやるんですか」
通信を切り、彼女はドアを開けてヘリのフロアへと飛び出した。
――午前4時03分/新環状鉄道・走行中の列車上
ヘリのホバリング高度が列車に近づく。
風圧が真由美の髪とスカートを激しく揺らす。
「着地許容範囲、3秒……2……1!」
真由美、跳んだ――!
白のミニスカスーツが宙を舞い、列車の屋根に飛び乗る!
ガンッ――!
スーツのヒールが金属板に滑りながらも、彼女は体勢を崩さず膝を曲げて衝撃を吸収!
だがそのとき――
「お出迎えってわけか」
屋根の上には、黒ずくめの男が1人、銃を構えて立っていた。
「“白い死神”って呼ばれてるそうじゃねぇか。なら――」
ババッ!!
銃声。だが真由美は、撃たれる前に滑るように身を屈めて接近!
男の懐に入り――
低空スライディングからの開脚キック!

足元をすくわれた男が転倒!
そのまま跳び上がり、空中回転して――
踵落とし!!
「グハッ!!」
頭を打ち抜かれた男は、列車の側面へ吹き飛ばされる!
――午前4時06分/第14車両屋根上
「タイマー確認、残り12分」
天井に取り付けられたケースを確認。爆薬量はC4換算でビル一棟を吹き飛ばすレベル。
だがそのとき――
「やらせるかよッ!!」
背後から現れた新たな敵――2人組!
そのうち1人が爆弾を盾にし、もう1人が背後からタックル!
「ッ……!」
だが、真由美は避けない。
両足を大きく広げ――真上へのジャンプハイキック!!

空中で体を捻り、男の顔面を直撃!
「ぬがっ!」
さらに後方にいたもう1人へ、回転しながら後ろ回し蹴り!

側頭部を砕かれた男が爆弾横の昇降口へ吹き飛ぶ!
真由美は天井の緊急用パネルを破壊し、車内へ飛び込む!
――午前4時09分/車内・第14車両内部
真由美は床に着地し、即座に周囲を確認。
無人区画だったが、奥の隔壁に1人の女の子が拘束されていた。
「人質……!やっぱり囮だったのね」
だが、そのとき――
背後からスタンロッドが振り下ろされた!
「っ!」
真由美は振り返りざま――膝蹴り!!
ロッドごと相手の腹に叩き込み、呻いた敵の顔面にヒールキック!
「私を止められる武器はない。脚でやる。それが私の戦い方よ!」
拘束を解いた女の子にブレスレット型発信機を渡し、運転区画へ逃がす。
「5分で片を付けるわ。ここは任せて」
――午前4時13分/爆弾の前・最終戦
爆弾の配線にナノスケールの細工がされている。下手に触れれば、時限が一気に加速される構造。
(手順は3手。だが……時間が)
そのとき――車両内にもう1人現れる。
ラウルの部下、ファントムと呼ばれる大型傭兵。
「お前一人のせいで、我々の計画が何度も崩れた。ここで“脚を折って”、終わらせる」
「私の脚が折れる前に、あなたのアゴが砕けるわよ」
戦闘開始!
真正面から突っ込んできた男の腹部へ、飛び膝蹴り!
が、耐えられた!
「っ……!!」
その腕で締め付けられ――だが、真由美は脚を振り上げ――
真上からの後頭部蹴り!
視界が揺らいだ男に、さらに三段蹴り!→回転足払い!→倒れたところに踵落とし!
ついに男は絶叫とともに意識を失う。
――午前4時17分/列車制御完了
爆弾のパネルを解体し、制御コード入力。タイマー停止!
車両の速度が減速し始め、ゆっくりと駅構内に進入していく。
真由美は床に片膝をついたまま、汗をぬぐった。
白スーツは汗と油と埃で汚れていたが、スカートの裾だけはかすかに綺麗だった。
「間に合った……!」
――午前4時25分/駅構内
警察隊と救急スタッフが駆け寄る中、真由美は静かに立ち上がる。
少女は泣きながら彼女の手を握った。
「ありがとう、お姉ちゃん」
「もう大丈夫。――私は刑事だからね」
白のミニスカートが夜明けの光に揺れ、東京の街が救われたことを告げていた。
≪第6章:了≫
第7章「ラウルとの最終決戦」
――午前5時20分/品川・オーシャンタワー屋上・ヘリポート
夜明けの金色の光が、ビル群の隙間から差し込み始めていた。
その屋上――ヘリの発着スペースには、風に揺れる白のスーツ姿があった。
水野真由美。白のミニスカスーツは、今や血と埃に染まっていたが、彼女の姿勢は崩れていない。太ももを伝う汗と傷、そして――その視線は、ただ一人の男を見据えていた。
「ようやく来たな。ミズノ」
立っていたのは、すべての事件の黒幕――元公安、現在はテロ組織〈カオス・バベル〉の戦闘指揮官にして策略家、ラウル。
「次は“制裁のターン”ってことね」
「そうだ。お前がここまで辿り着いたのは想定済み。……だが、ここで終わるのも想定済みだ」
ラウルは軍用戦闘服の上着を脱ぎ捨て、素肌にサポーターとアーマーを装着していた。正面に入る格闘戦の構え。一方、真由美はスカートの裾を軽く押さえ、白ブーツを地に沈めるように下ろす。
「――始めるわ」
◆第一撃:スピードの読み合い
真由美が先に動いた!
ジャンプ→回し蹴り――!
だがラウルは読んでいた。上体を後ろに倒し、真由美の脚をスレスレで回避!
「甘いな!」
逆に懐へ入り、肘打ち!→膝蹴り!
腹部に直撃!真由美が後退!
だがすぐに反撃。
後方宙返りしながら、後頭部にかかと落とし!

「っ!」
ラウルが腕でガードするが、衝撃で2歩よろける。
「まだだ――!」
◆第二撃:空中戦の応酬
ラウルが突進してくる!
真由美は跳び上がる!
空中回転キック!!
ラウルが左腕で受け止めるが、衝撃で骨が軋む!
「速さはお前の方が上……だが、俺には“耐え”がある!」
返しのボディブロー→肩打ち→投げ!
「ぐっ……!」
真由美の体が屋上床を転がる!スカートの裾がはだけ、膝に傷が走る――
それでも、真由美は立ち上がる。
「女が“力”だけで負けると思ってるなら――大間違いよ」
◆第三撃:白い脚の逆襲
真由美は低く構え、真っすぐ走る!
低空スライディング→膝で足首破壊!
「ッ――!」
ラウルがよろめく!
その瞬間、真由美は連撃を叩き込む!
ミドルキック!→ジャンピングニー!→逆足ハイキック!!

顎を捉えた――!!
「がっ……!」
ラウルが後退し、ヘリの着陸灯に背中をぶつけた。
◆最終撃:“絶対領域ドライヴ・ニー”
「終わりよ、ラウル」
真由美は大きく跳ぶ。
加速――回転――ジャンプ――飛び膝蹴り!!
“絶対領域ドライヴ・ニー”――!!
ラウルの顔面に、真由美の膝が炸裂した!!
ガッ――!!!
骨が砕ける音とともに、男の体が後方の壁へと叩きつけられ、動かなくなった。
夜明けの光が、ヘリポート全体に射し込んでくる。
――午前5時28分/ヘリポート・終戦
応援の特命班チームが駆けつけ、ラウルは拘束され、爆弾ネットワークは完全停止。
真由美は、ゆっくりとその場に膝をつく。
「ふぅ……脚、折れなくてよかった」
「ミズノ!!」
高原警部補が駆け寄り、上着を彼女の肩にかける。
「よくやった。街を救ったのは君だ」
真由美は疲れた笑みを浮かべ、白いスカートの裾を押さえながら、静かに立ち上がった。
「私はただ……刑事として、脚を使っただけです」
朝日が真由美の脚を金色に照らしていた。
≪第7章:了≫
第8章「朝焼けの白スーツ、勝利の誓い」
――午前5時50分/オーシャン・グロリア号・救助ヘリ甲板
朝日が水平線から顔を出し、海全体が金色に染まっていた。
船は完全に制圧され、テロリストは全員拘束済み。乗客たちは次々に避難ボートと救助ヘリへ移送されていく。
その中、甲板の隅に一人立つ白い影――
水野真由美。
彼女は、風に揺れる白のミニスカートをそっと手で押さえながら、静かに海を見つめていた。

潮風が髪を撫でる。
白のスーツは薄く汚れ、膝には小さな擦り傷。だが、彼女の瞳には一点の濁りもない。
「……終わったのね」
その声に応えるように、後方から足音が近づく。
「いや、終わったんじゃない。始まったんだ。あいつらの後ろに、まだ別の黒幕がいる可能性がある」
現れたのは、高原警部補。
灰色のスーツに血の気の引いた顔。だが、彼もまた真由美の戦いを誰より理解していた。
「ラウルの所持していたサーバー、まだ暗号化が一部解けていない。内通者のリストも、不完全だ」
「想定の範囲内よ。……結局、この脚も休ませてもらえそうにないわね」
真由美は、小さく笑った。
彼女は甲板の中心に向き直り、朝日に背を向けると、両足でしっかりと地面を踏みしめた。
「でも、今だけは立ち止まってもいいでしょう?」
「当然だ。……君は、命を懸けて勝ち取ったんだ。たった一人で、列車も、爆弾も、奴らの拠点も」
「“一人”じゃないわ。……背負ってきたものが多すぎるから、ここまでやれたのよ」
真由美の瞳が揺れる。拘束された日、尋問を受けたとき。仲間の無念、少女の涙。そして何より、自分の脚で掴み取ってきた正義の形。
「スーツの汚れなんて、洗えば落ちる。だけど、誇りは決して汚れない。そうでしょ?」
「……ああ。君は、白スーツのまま戦い抜いた。それがすべてだ」
2人は並んで、遠くに去っていく救助ヘリを見送った。
――午前6時10分/特命班本部・作戦会議室
静かな部屋に、報告書が置かれていた。
破損したスタンガン、破れかけのブーツ。すべての“戦いの証”が、机の上に揃っている。
真由美は椅子に座り、静かに書類に目を通していた。
窓の外から差し込む朝日が、スーツの白さを柔らかく照らす。
そして――
彼女はペンを置いた。
「私に必要なのは、“終わり”じゃない。“次”」
真由美は立ち上がり、スカートの裾を直す。
「私の脚は止まらない。誰かが待っている限り、どこまでも動き続ける」
――午前6時30分/都内・歩道橋の上
通勤ラッシュ前の静かな東京。
歩道橋の上に、一人の女性が立っている。
白のミニスカスーツ、黒のインナー、そして凛とした瞳。
水野真由美。
風が吹く。
スカートが軽くなびき、彼女は片足を前に出す。
歩き出す音――ヒールの音――警視庁の音
それは、次の任務の始まりを告げる一歩。
この街のどこかで、また新たな事件が待っている。誰かが助けを必要としている。
そして、そのとき――
彼女の白い脚が、再び正義を蹴り込むだろう。
≪最終章:了≫―――《ミニスカアラサー処女刑事VSテロ組織》―――