身長166㎝体重49㎏。
ロングへアで自分で言うのも変だが細身できれい目な部類に入ると思う。私は食べても太らない体重。いまだかつてダイエットもしたことはない。
高校3年の6月までバドミントン部の部長として活躍していたし、かっこいい彼氏もいた。
そして、彼氏とは別れたが晴れて大学生になった。
目指していた大学に現役合格。親友のミナも一緒に受かり東京で一人暮らしが始まった。
「うぅ、太ったかなぁ、」
そう思ったのは入学式、スーツを着たときだ。
1ヶ月半前に購入したものだ。
わたしは気付いていた。部活を引退したあと受験勉強で運動不足になっていたこと。
縦に筋が入っていた腹筋はうっすらと脂肪がつきはじめた。体重は計らないようにしてた。
実感と友人の存在
スーツを買うときも、痩せてるときに合わせたサイズで購入した。その時は少し窮屈に思える程度だったが、久しぶりに着てみるとお腹周りの苦しさやお尻がぎゅうぎゅうなのが分かる。
なんとか誤魔化してその日はやり過ごしたがやはり太ったんだなという実感があった。
だけど、そこまで太りやすい体質じゃなかったし気にしないようにした。
ミナとは同じアパートだ。
ミナは部活こそやっていなかったが運動が得意だった。
バイトは近場のコンビニで働き始めた。
周りはフリーターの人も多く中々友人はできなかったが、オーナーや店長は優しく、寮生活のわたしを気づかい22時にはあげてくれた。廃棄となる弁当やホットスナック、デザートがもらい放題なのがうれしい。
高校まではそこまで食べるタイプではなかったが、美味しいものにふれ、食べるのが次第に楽しくなっていった。
朝食は家でパン類をとり、昼は学食。どうしてもそれまでにお菓子やらなんやら食べてしまう。
ミナはよく私の家に来てお菓子や夜食を食べるからそれが私もうつり始めた。
バイト前に軽く食事をし、休憩時間に廃棄の弁当。
夜食用でカップ麺や、廃棄のデザートをかばんにつめて帰るのが日課になっていた。
そんなミナが夏休みの初日私とジムに行きたいといいだした。
「ミナどうしたの急に笑」
「んー最近太ったから夏で痩せたいなーって」
「え?そんなに太った感じはしないけどな~」
「まりんは身長もあってスラッとするからいいけどさーうちはそんな身長ないし、」
そういって二人で市営ジムに向かった。
プールも料金がかかるが入れるとあって、高校の水着をもって向かった。
わたしはその日の前日焦った。
というものの、じぶんでも太ったな、と感じていたからだ。ミナが寝てから腹筋やらストレッチやらを始めた。が、ふっくらと身体についた脂肪がパンツに食い込むのが分かった。もにゅんっとしたお肉の感覚を受けると誤魔化すようにパンツをあげるが、今度はお腹の脇からお肉が出るのが分かる。
うぅ、また太った??でも、大丈夫、まだ大丈夫!
ジムに着くとすぐに運動着に着替えた。
普段からミナの身体は見ているが確かに少しふっくらして見えた。私はミナが着替えてから先にいってもらい着替えた。実は普段からそうやって隠していた。
「まりん遅いよ~」
といってジムの入り口で待つミナ。
すると、あれ??という顔になった
太っちゃったねという言葉
ミナはわたしの着る運動着がやたら窮屈に見えたのだ。
「ん??」
「いや、なんでもないよーー、さっ!体重とか計ろっか!」
といって、ジムの係員に身体測定を御願いした。
ミナが先にはかる。
身長158 体重53
「やっぱり太ってたーー2キロ増加ー」
まりんも測定する、と、
身長166
「まりんやっぱり背高いね、羨ましい!」
「うん、まあね、、あ、ミナ先にトレーニングしてていいよ!」
私は久しぶりに計る体重が不安でしかたがない。
「え、待つよ全然‼ってかまりんって高校の時49とかだっけ??」
「まあ、そのくらいだったかな、でも、もう太ったよ絶対」
仕方なくミナに見られながら体重計に乗る。
体重57.4
「わあーーーみないで!!」
「あー、太っちゃったのねまりん、でも全然その身長なら大丈夫でしょ」
そういって二人で身体を動かしたが明らかに動けなくなった。ランニングマシーンでも5分もすれば息があがる。