※本記事は「現役社長が教えるAI時代のリユースEC攻略(紹介編)」の続編・本編にあたる内容です。
前回の記事では、リユースECの基本的な考え方を無料で公開しました。今回はそこから一歩踏み込み、実際の仕入れルートや具体的な失敗談まで詳しく解説します。
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前回の紹介記事をまだ読まれていない方も多いかと思いますので、まずは私の自己紹介をさせていただきます。
2008年同志社大学 文学部 美学及芸術学専攻を卒業後、某財閥系倉庫会社へ入社、2011年に副業として行っていたヤフーオークションでのEC販売が軌道に乗り独立、2018年株式会社BERGを設立。
現在ではビンテージ古着やブランド物の靴・バッグ、腕時計、おもちゃ、ゲームなどのリユース品を10,000品以上取り扱い、ヤフーショッピング、ヤフーオークション、楽天ラクマ公式ストア、メルカリSHOPS、スニダン、Qoo10、ジモティーなどの国内主要モールだけでなく、ebay、Shopeeなど海外モールも含め計15以上のプラットフォームでEC物販を行っております。


・・・と、ここまでの経歴を話すと立派で順風満帆のように思えますが、現在に至るまで1億円以上のお金を溶かし、挫折や失敗の連続でした。
今回の記事で関連する仕入れ関係の失敗でいえば、毎月トン単位で輸入される海外仕入れの経費が払いきれず資金ショートを起こしたり、100㎡以上ある倉庫がパンパンになるほど荷物を詰め込んでも、まだスペースが足りずに新たな一軒家やコンテナ倉庫を複数借りて、気づけば保管・管理関係の費用が月額100万円を超えているというようなこともありました。
当然そのような物量を少人数のスタッフで売りさばくこともできず、いくら売上げを出しても不要在庫と赤字が雪だるま式に膨らんでいくような状態になったこともあります。
「そんなにヤバいなら、仕入れを全部ストップすればいいじゃん」と思われるかもしれませんが、当時の私は様々な業者間の板挟みになっていましたし、大量の在庫を抱えた各地の事業所ではそれぞれ現地の従業員を抱えていたので身動きが取れない状態でした。
当時の私には仕入れ業者達との関係を断ち切ったり、各テナントを解約して従業員を解雇するという決断力もなかったのです。
転機となったのは法人化した1年数ヶ月後に起きたコロナ禍です。多額の資金を融資してもらっていた私は自転車操業がストップするとすぐに借金地獄となりましたが、苦しみの中で見出した光もあります。
事業がストップしている期間中に、仕入れや各業者との関係性を一から見直し、様々な改革を行うことでこの危機を乗り越えることができました。
この章では、私が過去に失敗した実体験をもとに、「どうやって商品を仕入れるのか」 「どこから仕入れるのか」 「安く仕入れることが本当に正解なのか」 といった、リユースECを運営するうえで避けて通れない「仕入れ」について、できるだけ具体的に解説していきます。
【第一章】取り扱い商品・仕入れ 〜結局は商品が全て〜
前回投稿した章の紹介文でもお伝えしましたが、生成AIを活用した商品ページ作成や、QRコードを使用した商品管理、経営戦略などを考える以前に、「利益の出る商品」を用意できなければスタートラインに立てません。
そして、単純に「安く仕入れればいい」という話でもありません。
自分の販売力・保管スペース・出品能力・資金繰りまで考えたうえで、無理なく利益を生み出せる商品を、安定して仕入れられるルートを作ること。
これが、1万品規模のリユースECを運営してきた私が、仕入れにおいて最も重要だと考えていることです。
この章ではまず、お小遣い稼ぎレベルの仕入れから脱却するための5つの代表的なルートをご紹介します。
あらかじめお伝えしておきますが、このルートを知ったからといって、明日からすぐに大手ショップのように利益商品を安価で大量に仕入れられるようになるわけではありません。あくまで、「利益商品の仕入れルートにつながる入り口」とお考えください。
そこから先の取引につなげられるかどうかは、皆さん自身の行動次第です。
EC販売に限らず新しくビジネスのパイプを開拓するには行動力・営業力が重要となります。
待っているだけで簡単においしいビジネスが転がってくることはありません。地道に動いて、自分から仕入れルートを開拓していく姿勢が重要です。
それでは5つの仕入れルートを早速解説していきます。
(1)定期開催されている大手フリーマーケット・地元の古物市場(初級~中級者向け)
章の紹介文でもお伝えしましたが、フリーマーケットで素人の方から利益商品を買い漁るだけでは、個人副業の域を出ません。
ここでの一番の目的は、そこに出店している『プロのセラーやリサイクル業者に顔を覚えてもらい、直接取引につながる関係を作ること』です。
実は私も法人化する前、フリーマーケットへ出店していたことがあります。その理由は、毎月トン単位で入ってくる商品量をネット販売だけではとても捌ききることができず、置き場所を確保するために、個人のバイヤーや中間業者へ大量に一括で譲る必要があったからです。
そうした中間業者と比較的つながりやすいルートの一つが、定期開催されている大型のフリーマーケットです。私は東京都品川区の大井競馬場で開催されていたフリーマーケットによく参加していました。
都内周辺だけでなく、都心まで2〜3時間以上かかる遠方からでも、早朝6時半〜7時に多数のセラー・バイヤーが駆けつける国内最大級の会場です。
早朝に駆けつけると書きましたが、そこではフリーマーケット開場時間の午前9時よりも前の時間帯に、すでに業者間の激しい取引が行われていました。
なんなら「5,000円~15,000円の出店料を支払ったにもかかわらず、開場時間の9時前には、帰り支度を始めているセラーが多数いる」という、一般の方から見れば奇妙な光景が日常茶飯事でした。
車の搬入が終わる7時半頃、商品が入ったコンテナや袋を車の荷台から取り出した瞬間にバイヤーが群がり、各々が大量の商品を手に取って値段交渉をしてきます。
私はワンボックスカーに商品をパンパンに詰め、いつも2ブース分(出店料5000円×2)を借りて出店していましたが、激しい奪い合いで、開場前の8時半頃には在庫の半分近くがなくなっていました。
そこで毎回たくさん買ってくれるバイヤーや、仲良くなったバイヤーに対して、

うちの倉庫に来てくれれば、他のバイヤーと奪い合いをしなくても、じっくり色んな商品を見せられるよ
よかったら連絡先交換しない?
・・・と声をかけ、連絡先を交換するのです。
もちろん向こうから声をかけてくることもあります。
ただ、30分くらい時間をかけて商品を物色した挙げ句、本当においしい数品しか買わないようなバイヤーには、「今度もう少したくさん買ってくれたら連絡先を教えるよ」とお断りをしていました。
ここまで、私がフリーマーケットに出店していた頃の体験談をお話ししましたが、ここに優良な仕入先を見つけるヒントが詰まっています。
まず、ここに早朝から大量に出品しているセラーは、「商品在庫が多すぎて、保管スペースに困っている」方が多いということです。
その日の内に現金がすぐ手に入るのもフリーマーケットの大きな特徴ですが、一番の特徴は数時間で大量の在庫処分ができるということです。
当然、同じ商品を売るならネットモールで販売した方が何倍もの利益が出ます。
フリマサイトなら1着3,000〜4,000円で売れるような古着でも、フリーマーケットの業者間相場では0が1つ減り、10着まとめ買いで3,000〜4,000円程度(1着300〜500円)になることがあります。
そこで買ったバイヤー達がフリマサイトに出品して利益を出すのですから、この相場は当然かもしれません。
それでも彼らがフリーマーケットで安く売るのは、「保管スペースを圧迫しているから処分したい」、「その日にすぐ手に入る現金が欲しい」といった目的があるからです。
まさに当時の私のようなセラーは多少安く買い叩かれても、即金でたくさん買ってくれるバイヤーには惜しみなく商品を譲ります。
そうした業者とたくさん繋がっていけば、そこからの紹介で別の業者へと繋がっていき、さらに川上の仕入先へアクセスできる可能性が広がります。
そもそも、なぜそこに参加している業者は毎週溢れてしまうような大量のリユース品を抱えているのでしょうか?
そこには日本のリユース業界が抱える構造上の問題があります。
日本は中古品で溢れかえっている?
紹介文でもお話ししましたが、日本の古着や機械類などのリユース品はアフリカや東南アジアなどの国へ人道支援という名目で送られ続けています。
しかしながら、日本からの中古品を輸入された国の中には、現地の需要を上回って流通し、販売しきれない商品や廃棄物が発生しているというケースも報告されています。
皆さんが想像している以上に、この日本は不用品・中古品で溢れかえっているということです。
街のリユースショップでは、一般のお客様から持ち込まれた不用品の中に、販売価格を付けるのが難しい商品が含まれていることも珍しくありません。
それでも、店舗によっては1円~10円、あるいは1kg単位などの価格で買い取るケースがあります。
その背景には、高額な商品だけを選んで買い取り、残りをすべて返してしまうと、顧客満足度や今後の利用に影響するという裏事情が関係しています。
例えば、不用品30品を段ボールいっぱいに詰めて、両手で抱えながら買取店へ持っていき、1時間ほど査定で待たされた挙句、1つしかまともな値段が付かないというケースもあるかと思います。
そこで、残り29品の不用品を段ボールに詰めて、全て返された客はもう二度と買い取りに来てくれないかもしれません。
そのため、店舗によっては1円~10円といった低価格でも買い取る場合があるのです。
では、実際に街のリユース店に持ち込まれる品々のうち、どの程度の割合が店舗の求める商品で、どれくらいが店頭に並び、そしてどれくらいが処分(海外輸出・リサイクルなど)に回されているのでしょうか。
店舗の地域や規模・顧客ターゲット層によっても大きく変わりますが、私と交流のある首都圏リユースショップのオーナー様方からお聞きした「リアルな割合」をまとめると、以下のようになります。
- 【約10%〜15%】本当に店舗が求めている商品(高利益・即売れ枠)
人気ブランドやトレンドのデザイン古着・バッグ、状態の良いヴィンテージ品、高級時計、高価なトレーディングカード、3年以内に製造された国内大手メーカーの白物家電など、お店が「ぜひ買い取りたい」と思う品です。
持ち込み全体のわずか1割強に過ぎませんが、実はリユース店の利益の7〜8割をこの一握りの商品が叩き出しています。
これらの品は「高価買取中」と店の張り紙やSNSなどで周知するようにしています。 - 【約40%〜50%】店頭を賑わせる「定番品」(低単価・ボリューム枠)
ファストファッションやノーブランドでも状態が良い服、常に一定のニーズがあるリユース品などです。これらは1品50円〜100円前後で買い取られ、店頭で300円〜3,000円前後の「手に取りやすい価格」で並びます。
利益は薄いですが、店内のラックを埋め、「お店の品揃えの豊富さ」や「お買い物感」を演出するために欠かせない重要なボリューム層です。 - 【約35%〜50%】店頭には並ばない「処分・引き取り品」(リサイクル・輸出枠)
シミや破れがあるもの、完全にデザインが古くなってしまった服、売れそうにない雑貨など、前述した1円〜10円(あるいは1kg単位)で引き取った品々です。また、価値があっても季節外や店舗のコンセプトに合わない品なども含まれます(これについては後述します)。
これらは店舗のイメージやスペースの兼ね合いから、店頭に並ぶことはほとんどありません。
そのままゴミとして捨てると店舗側に高額な廃棄費用がかかるため、ウエス(工業用雑巾)の原料としてリサイクルされたり、前述したように海外へコンテナで格安輸出されたり、専門の回収業者へまとめ売り(転売)されたりします。
このように、リユース店のビジネスモデルは「持ち込まれるものの半分近くは、そもそも店頭にすら並べられない(売れない)リスクがある」という前提で成り立っています。
だからこそ、残りの半分で店舗の維持費(家賃や人件費)をなんとか相殺し、1割強の「本当に欲しい品」が売れたときに、初めてお店の純利益が残るという構造になっているのです。
リユース店の買取価格が想像以上にシビアに設定されている裏には、こうした「半分近くの不用品も丸ごと引き受けるリスク」を最初から計算に入れている、という過酷な台所事情があるわけです。
また、棚卸資産額のリスクもあるのですが、それについては後述します。
リサイクル業者へ引き取られるものはどうせ1円のゴミレベルばかりだろうと思われるかもしれませんが、そんな事はありません。実際は100円〜2,000円程度の買取価格が付いた品もたくさん処分されています。
さきほど「30品中1品しかまともな値段が付かず、残り29品を返品されたら客は二度と売りに来ないかもしれない」というお話をしましたが、本来まともな値段が付くはずの1品すら買い取り拒否をされたら客はどう思うでしょうか?
店舗の販売スペースには限界があります。
春シーズンの売れ筋は春物のセーターや夏物の半袖トップスなどで、真冬に着るような防寒アウターなどはよほど価値のある品でなければ貴重な売り場のスペースを割けません。
夏でも冬物商品が売れなくはないですが、季節感のないショップはお客様からのイメージが悪いので、できるだけトレンドやシーズンアイテムを意識した店作りを行うのが通例です。
また、リユース店によってはアメカジテイスト、最先端トレンドなど独自のコンセプトがあります。いくら価値があっても和の骨董品やレトロ感のある昭和のレア家電、ユニクロの人気ダウンジャケットなど、その店舗とコンセプトが合わない場合は店頭に並べられずバックヤード行きになる場合があります。
駅前など都市型のリユースショップは敷地面積も限られているので、想定していた以上の買取りが続いた場合は、ショップに必要な商品であってもバックヤードに置ききれなくなるといったケースもあります。
しかしながら、季節外品や店のコンセプトに合わない品を持ち込まれたり、店舗に保管スペースが残っていない場合でも、店が定めたルールを満たしている限り、買い取り拒否をし辛いのが実店舗のリアルです。
「店舗内に置ききれなくなってしまった為、◯月◯日まで買取査定はしばらく休止させていただきます」という張り紙をしているリユースショップはあまり見たことがないのではないでしょうか?
もし、バックヤードに置ききれなくなってしまった場合は、店頭に一度も並ぶことがなくリサイクル業者や馴染みの別業者に回収されることになります。
また、しばらく店舗に並べられていた商品も、売れ残ったまま季節やトレンドが過ぎてしまえば回収に回される場合もあります。
後述しますが、店舗の希望販売額は買取価格の3倍~50倍になる事が多いので、「不要なものはどんどん処分して、次々新しい買取りを行った方が良い」という方針を取っているショップも多いです。
ですので、完全に不要なものはkg単位のお金を払ってでもリサイクル業者に処分してもらうケースもあります。
価値があるものの自店舗で置けない商品は馴染みのリユース業者へ引き取ってもらうというのが、多くの都市型リユースショップの仕組みとなっています。
そして、これらの不要リユース品を一括で引き受けている回収業者は、とにかく「残さず数を引き取ってくれる業者」を求めています。
山積みにされている在庫の中から、自分が欲しい20~30品だけを厳選して数千円だけ払って帰るような業者はほとんど相手にされません。
その20~30品を得るために、抱き合わせとして100品、500品とまとめて大量の商品を引き受けてくれるような業者が重宝されます。
ですので、そういった中間業者は常に多くの在庫を抱えており、別の業者に商品を引き渡す事で、在庫処分することを考えています。
なぜ買取店はあんなに安く買い取るのか?
「査定に持っていったら1品10円とか50円にしかならなかった」というのはよくある話ですが、これにはさきほどお話しした在庫リスクだけではなく経理上の問題も関係しています。
古着はトレンドの移り変わりが激しく、買い取った服がすべて販売希望価格で売れるとは限りません。売れ残って何年も在庫として抱えてしまうリスクがあります。
もし高く買い取りすぎて在庫の山(=金額ベースで高い在庫)になってしまうと、手元に現金がないのに帳簿上の在庫金額だけが膨らみ、キャッシュフロー(資金繰り)が急激に悪化して黒字倒産しかねません。
そのため、確実にすぐ売れる人気商品以外は、在庫に残っても痛くないリスクの低い金額(10円〜50円など)でベースを買い取り、売れたときの利益率を高くすることで、店舗の家賃や人件費、そして売れ残りリスクをカバーしています。
また、ある程度値段がついている品も別業者へ流すことで、スペースを確保し、棚卸評価額が膨らみ過ぎないようにする必要があるのです。
棚卸評価額に関するリスクは買取店だけでなく、私たちEC業者も全く同じです。
日本の税務において、特別な届出をしていない場合は基本的に「最終仕入原価法」が適用されます。これは「期末の一番最後に仕入れたときの単価」をベースに在庫金額を計算するルールです。
つまり、常に低原価で仕入れができるルートを確保していれば、多くの商品を長期間保有し続けていても、黒字倒産のリスクを軽減できる場合があります。
※棚卸評価額の計算については各々の事業形態によって変わる場合があります。税務的な事は専門外ですので、顧問税理士にご相談をお願いします。
話題が少し逸れましたが、早朝から大量の商品をフリーマーケットに出店しているセラーの中には、こうした不要在庫の処分に頭を悩ませているリユースショップの関係者やリサイクル回収業者、それらの業者から大量の買取りをしている中間業者がたくさんいます。
『高単価の品を安く仕入れるには、物が溢れ過ぎて困っている業者を狙う』 そういった業者と出会いやすいルートが、格安で大量の商品を処分する場である大規模フリーマーケットだと言えます。
フリーマーケットは私が法人化前に出店していたコロナ禍以前あたりまでが最盛期であったかもしれません。ただ、2026年現在でも、まだ多くの業者がフリーマーケットへ出店を続けています。
私がフリーマーケットに出店していた頃に交流があったリユース店のオーナーさんやリサイクル会社の社長さん達と会話していると
「AIってどうやって使うの?」、「店で売ってる商品をメルカリにも出したいんだけど、難しくてわかんないから教えて」、「PayPayなんて導入しても使う人ほとんどいないんじゃない?」
といったような声をよく聞きます。
これはあくまで私の個人的な見解ですが、フリーマーケットに出店しているリユース業者はどちらかというと、インターネットやAIなどのデジタルツールを積極的には活用していない方が多い印象です。
だからこそ、オンラインだけではなく、泥臭い対面のコミュニケーションから仕入れルートを築く方法は、今でも有効だと私は考えています。
では、具体的にどのようなフリーマーケットに参加し、どうやって仕入れ先とのつながりを作ればいいのかを解説します。
まずは、私が参加していた首都圏の主な会場からご紹介します。
- 大井競馬場 フリーマーケット(東京都品川区)
これまで何度も名前を出している通り、毎週定期的に開催されている国内最大手の会場です。プロの業者が集まりやすく、継続して通うことで顔を覚えられやすいため、最初のコネクション作りに最もお勧めです。 - スタジアム系の大規模フリーマーケット(日産スタジアム、味の素スタジアムなど)
「リサイクル運動市民の会」が主催する、年に数回開催されるメガフリマです。こちらは一般客が多く、雰囲気も明るいため、大井競馬場の殺伐とした空気感を嫌う業者が参加していることも多いです。普段出会えないルートを開拓できるチャンスがあるかもしれません。
関東以外の地域についても、現地のセラーや物販仲間から非常に定評のある大規模会場を簡単にご紹介しておきます。
- 関西エリア:万博記念公園(大阪府)、京都競馬場(京都府)
万博記念公園は定期開催の規模が大きく、ヴィンテージ衣料や海外買い付け雑貨を並べるプロ・セミプロの出店が目立ちます。
京都競馬場も大井競馬場に似た業者が多く集まる独特の熱気があります。 - 東海エリア:ポートメッセなごや(愛知県)
不定期開催ですが、中部地方の古着屋やバイヤー、プロの業者が一斉に集まる大規模イベントです。 - その他エリア:門司港カーブーツ(福岡県)、夢メッセみやぎ(宮城県)など
お住まいの地域に、こういった大規模な会場がないという場合もあります。
その場合は、地元の古物市場に顔を出すとリサイクルショップ関係者、質屋、ネット通販の古物業者などとつながりを作ることができます。
ただし、誰でも簡単に参加できるフリーマーケットと異なり、古物商許可証が必要で会費などもかかる場合があるため、初心者にはやや敷居が高いかもしれません。
その分、フリーマーケットよりも業者同士の濃い人脈を作りやすい場ともいえます。
大手のフリーマーケットに参加できる地域にお住まいであっても、一度は古物市場を覗いてみることをおすすめします。
次は実際にどう卸買いすれば良いかご紹介します。
フリーマーケットや古物市場で知り合った業者から卸仕入れをする方法
最もわかりやすい方法は、他のバイヤーが多く集まっている業者を見つけ、卸売について直接相談してみることです。
見ず知らずの人間に、いきなり良い条件を提示してくれる可能性は低いかもしれません。
好感触を得るには、事前にその業者からたくさん商品を買う事で顔を覚えてもらい、良いお客さんになることです。
見ず知らずの相手よりも、普段から購入してくれているお客さんの方が、卸売の相談を受けてもらいやすい可能性があるからです。
もちろん、卸売りをしていなかったり先約がある場合は断られるケースもありますが、少なくとも門前払いではなく話を聞いてもらえる可能性が高くなります。
また、直接の取引が難しくても、卸売りをしている別の業者を紹介してもらえる可能性もあります。
スマートな支払いをすることで、『こいつはやたら資金力豊富で金払いが良い』という印象を与えたり、優柔不断にならず勢い良くまとめ買いすることで『決断力がある人間』という事を示すと良い反応を得られる場合もあります。
単純な事ですが、ジュースやお菓子などの差し入れをするだけでも、あなたへの印象は大きく変わるでしょう。
「商品の目利き」「自分が卸側になるB to B戦略」の項目でも詳しくお話ししますが、私がECリユースショップを運営する中で特に重視しているのは、「あまり保管スペースを取らないのに価値が高い商品」や「長期間保管しても価値が維持されやすい商品」です。
当然、自分が買う立場であれば、そういった商品を多く仕入れるに越した事はありません。
しかしながら、卸売りをしている立場からしてみれば、そういった商品ばかり狙って買われると「こんな薄くて軽い利益商品ばかり買われても、保管スペースが全然空かないんだよな…」などと思われる場合があります。
(実際に私も卸売をしていて何度もそう思ったことがあります…)
そういった利益商品を多く仕入れる事は非常に大事ですが、卸業者と良好な関係を築くには、「重くてかさばる利益商品」、「現在価値があっても保管し続けると価値の落ちやすい商品」といった、仕入れのセオリーからは一見逆をいくような商品も混ぜて買う事も大事になる場合があります。
私が長年この業界にいて感じたのは、リユースの現場には、営業やコミュニケーションを積極的に行うことを得意としない方も少なくないということです。
だからこそ、こちら側がビジネスライクに、かつ誠実な営業力を持って接するだけで、それ自体が他バイヤーに対するアドバンテージになります。
泥臭く相手の懐に飛び込み、信頼関係を築いていくことで、

実は今、倉庫に君が買ってくれたような商品が山積みになっててさ…
邪魔だから今月中に処分したいんだよね
…などといった有用な情報を引き出し、直接取引のきっかけを掴んでください。
また、業者から仕入れる際には、取引相手の確認や古物台帳への記録など、古物営業法上必要となる手続きを適切に行うことも重要です。
自分はしっかりとした古物バイヤー・セラーであるという事を示すことも信頼性に繋がります。
※具体的な確認事項や記録方法は、取引相手や取引形態によって異なる場合があるため、最新の法令や警察・専門家の案内を確認してください。
まとめ
厳しい現実を言うようですが、業者間の繋がりは「利益の繋がり」です。
私と密に連絡を取り、仲が良いと思っていたバイヤー達もコロナ禍に入り、私が落ち目になったと見るや否やパッタリと連絡が途絶えた経験があります。
ビジネス上の付き合いでは、相手にとって「今後も取引したいと思える相手」であることが重要です。
だからこそ、駆け出しの段階であっても、支払いの良さやまとめ買いの決断力をしっかりと見せ、相手のメリットになる存在として自分を堂々とアピールすることが、優良な業者を引き寄せる武器となるのです。
ここまで、仕入れの中で最も基礎となるリユース業者からの仕入れルートをご紹介しました。
ここでお教えした基礎は(2)、(3)の仕入れルートでも共通する部分があります。
ただ、ここまでお教えした仕入れルートはリユースショップ・リサイクル業者の中間業者、または更にその中間業者の中間業者(孫受け)になるという仕入れです。
多くの人が必死になっている「メルカリなどのフリマ仕入れ」、「リユース店側が一般客に向けて設定した価格で買う店舗仕入れ」というリユース界ピラミッドの底からは抜け出せますが、それでもまだピラミッドでいえば『中間から下(中流〜下流)』に位置します。
後述しますが、自分が卸(サプライヤー)側に回るB to B戦略の話からすれば、卸業者から買う方はまだまだお客さんの段階です。
自分のショップで使う利益商品や希少な商品をしっかり確保した上で、倉庫を圧迫するような不用在庫を処分する目的で卸売りする業者がほとんどですので、中流〜下流に流す大半の商品はそこから漏れたものとなることが多いです。
もちろん、その仕入れだけでも個人であれば十分な利益を出すことも可能ですが、更にその上流に存在する仕入れが存在します。
また、大手のフリーマーケットや古物市場が通える範囲になくても、全国どこからでも簡単に仕入れができるルートも存在します。
それではこの基礎仕入れから発展した、残り4つの仕入れルートをご紹介していきます。
