第一話では、口座の中の冷たいラスボスを書いた。
口座の中に長く居座っているのに、ちっとも家族感がない。 むしろ、同じ屋根の下にいるのに暖房をつけてくれない人である。
でも第二話で書きたいのは、その反対側にいる存在だ。
株の世界は 冷たいラスボスがいるなら、頼れる家族だっている。
最近の私は、そう思うようになった。 株はただの数字ではない。 口座の中で足を引っ張る者もいれば、 日々の生活をちょっと楽しくしてくれる者もいる。 そして4月になると、そういう存在がことさら愛おしく見えてくる。
私は最近、株にも家族内ポジションがあるのではないかと思っている。
それは、生活を優雅にしてくれる株。 出費を増やさず、満足だけを増やしてくれるありがたい株。 あさくまのお肉も、椿屋の珈琲も、高級感があり、ふつうに払うのは少しためらうよね? けれど、優待で支払えると、出費ゼロでその優雅さだけを気持ちよく満喫できるのだ。 だから、私にとって彼らは、ただの保有株ではない。 日常の優雅さや豊かさを支える癒やしの生活必需品なのである。
ここから先は、その家族がどれだけえらいのか、優待をどう使うと幸福度が上がるのかを具体的に書いていきたい。
たとえば、テンポス。 この子はもう、気前がよくて成績優秀な長男である。 しかも、ただ優しいだけじゃない。 礼儀もルールもちゃんとしている。 一見ほがらかなのに、「優待だけ取って、はいサヨナラ」みたいな軽薄な付き合いには、ちょっと厳しい。育ちがいいのだ。 家族に一人いると、親としては鼻が高い長男的存在。
東和フードは、しっかり者の長女。 派手に騒がず、でも気が利いて、ちゃんと生活を楽しく回して満足させてくれる。 DONAでパスタ、ダッキーダックでのケーキ付きランチ、椿屋で珈琲、こてがえしでお好み焼き。多種多様な楽しみ方ができるのよ! 「え、そんなところまで面倒みてくれるの?」という感じで、外でも家でも良い仕事ができる。実務能力が高すぎる東和フード。 たぶん冷蔵庫の残り物でも三品作れるタイプだね。笑。
そしてくら寿司。 この子は、愛嬌はある。食材にこだわり、人気もある。 でも値動きはなかなかの気まぐれ末っ子である。 昨日までニコニコしていたのに、今日は急にこちらのメンタルを試してくる。 「え、さっきまで機嫌よかったよね?」ということが普通にある。 かわいい。しかし、油断できないくせ者。 そこがまた我が家の末っ子っぽい存在なのである。
こうして並べると、4月の優待株は、ただの銘柄一覧ではなくなる。 長男、長女、末っ子。 口座の中の家族として見えてくる。
しかも、この家族はちゃんと役に立つ。
テンポスは、優待をくれるだけではない。 「この子、早くから目をつけていてよかった」と思わせる育ち方をしてくれた。 気前もよく、成長もして、しかも短期の優待取りには少し厳しい。 ここまで来ると、長男というより生徒会長の称号が合う。
東和フードは、店でも家でも満足度が高い。 混みがちな椿屋、回転のいいDONA、おいしいケーキ付きランチに強いダッキーダック、鉄板で楽しいこてがえし。 優待の“使い道”という言葉が、ここまで具体的に生活へ降りてくる株はそう多くない。 私はこういう子を、口座の中の家事能力の高い長女として厚く信頼している。
くら寿司は、正直に言うと、手がかかる。 株価に驚きの上下もある。機嫌も変わる。 でも、だからこそ付き合い方がある。 安いときに買い増すのよ。波を読んで、こちらも少し大人になる。 末っ子の育て方というのは、そういうものかもしれない。 かわいくて、油断すると振り回され、何度青ざめたことが・・・。
チャートにも、性格は出る。
東和フードは、2020年ごろから見ていると、じわじわ右肩上がりの優等生っぽさがある。 大暴れして注目を集めるタイプではない。 でも、気づくとちゃんと前に進んでいる。 こういう子は、指し値で待って、落ち着いて迎えにいける。 買い増し候補としての安心感がある。
テンポスは、それほど一直線ではない。 でも、えらい。 波はあるのに、全体として見ると「やっぱり優等生だな」と思わせる。 しかも、優待だけかっさらってすぐさま去っていくような関係は、少しやりにくくなっていくらしい。 私はそれが気に入っている。 優待だけ取ってサヨナラ、というのはN的には少し落ち着かない。 その点テンポスは、ちゃんと付き合う人を大事にする長男なのだ。
お気に入りだが、くら寿司は、やっぱりくせ者。 右肩上がりの安心感で包んではくれない。 プラテンしても、手放しでは喜べない。 でも、それでいい。 末っ子は、少し気まぐれなほうが絵になる。
ここまで書いていて思う。 第一話で、Nは冷たいラスボスを書いた。 でも第二話では、その反対側にいる存在を書きたい。 生活を優雅にしてくれる株。 数字だけでなく、日々の幸福にも参加してくる株。
4月の優待優等生とは、 たぶん、そういう家族たちのことだ。
ここから先は、 その家族が実際にどれだけえらいのか、 優待をどう使うと幸福度が上がるのか、 そしてなぜNは彼らを家族に格上げしたいのか、 具体的に書いていきたい。
テンポス長男の、気前がよすぎる話。 東和フード長女の、店でも家でもサービス旺盛で抜かりない話。 そして、くら寿司末っ子の、かわいいのに油断ならない話。 要するにここから先は、優待の使い道と、口座の家族会議である。
1.長男テンポスは、気前がよすぎる
