高次脳機能障害とは

寄り添わない心理カウンセラー【Y】:代表
こんにちは🍵
高次脳機能障害の人にも寄り添わない心理カウンセラー【Y】です
高次脳機能障害とは、脳の損傷によって思考・記憶・感情のコントロールなどの高度な認知機能が低下する障害のことです
主に交通事故、脳卒中、脳炎、低酸素状態などで脳にダメージを受けた後に発症します
知能自体は正常でも、記憶力、注意力、感情の調整能力が低下し、日常生活に大きな支障をきたすことが特徴です
外見上の異変が少ないため、周囲に理解されにくく、社会生活が困難になりやすいです
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1. 高次脳機能障害の主な症状
高次脳機能障害には、以下のような症状が現れる。
① 記憶障害
- 新しいことを覚えられない(数分前の出来事を忘れる)
- 物を置いた場所をすぐに忘れる(財布や鍵を頻繁になくす)
- 何度も同じことを質問する(話した内容を覚えていない)
② 注意障害
- 集中力が続かない(一つの作業を続けるのが困難)
- 周囲の刺激に気を取られやすい(音や視覚情報に過敏になる)
- 二つ以上のことを同時にできない(電話しながらメモを取るのが難しい)
③ 遂行機能障害(計画・判断能力の低下)
- 予定を立てたり、順序立てて行動するのが苦手になる
- 臨機応変に対応できず、決まった手順を変更できない
- 料理や買い物など、複数の作業を組み合わせる行動が難しくなる
④ 社会的行動の障害(感情・性格の変化)
- 感情のコントロールが難しくなり、怒りっぽくなる
- 相手の気持ちを理解しにくくなり、対人関係が悪化する
- 抑うつ、不安、意欲低下などが見られることもある
⑤ 失語・失行・失認(言語や動作、認識の障害)
- 言葉が出にくい、聞いた言葉の意味が分からない(失語)
- 動作の手順が分からなくなる(失行)
- 見えているのに物が何か分からない(失認)
2. 高次脳機能障害の原因
① 頭部外傷(交通事故・転倒・スポーツ外傷)
- 脳挫傷やびまん性軸索損傷が原因となる
- 特に前頭葉や側頭葉が損傷しやすく、感情のコントロールや記憶に影響が出る
② 脳卒中(脳梗塞・脳出血)
- 脳の血管が詰まる、または破れることで神経細胞がダメージを受ける
- 失語や注意障害が起こりやすい
③ 低酸素脳症(心停止・溺水・窒息など)
- 脳が一時的に酸素不足になることで広範囲の脳細胞が損傷を受ける
- 記憶障害や遂行機能障害が顕著に出ることが多い
④ 脳炎・脳症
- 感染症や自己免疫の異常で脳に炎症が起こる
- 意識障害や知能の低下、精神症状が目立つ
3. 高次脳機能障害の診断と治療
診断方法
- MRI・CT検査(脳の損傷部位を特定)
- 神経心理検査(記憶、注意、言語、遂行機能の評価)
- 家族や周囲の人の話を参考に、行動の変化をチェック
治療とリハビリ
- 薬物療法(興奮・不安・抑うつのコントロール)
- 認知リハビリ(記憶・注意力のトレーニング)
- 環境調整(仕事や生活の工夫、支援機関の活用)
4. 低次脳機能・中次脳機能は存在するのか?
低次脳機能障害や中次脳機能障害という医学的な分類は存在しない。 しかし、脳の機能には以下のようなレベルの違いがある。
① 低次機能(基礎的な脳機能)
- 脳幹や小脳が関与
- 生命維持に関わる(呼吸・心拍・睡眠・体温調節など)
- 感覚や運動機能の制御も含まれる
→ ここに障害が出ると、意識障害や運動機能の低下が起こる(脳卒中による麻痺など)
② 中次機能(情動・本能的な機能)
- 大脳辺縁系が関与(感情・記憶・ホルモン調整)
- 快・不快の感覚、恐怖反応、食欲、睡眠欲などを制御
→ この領域の障害は、情動不安定や記憶障害につながる(アルツハイマー病など)
③ 高次機能(高度な認知・判断・社会性)
- 大脳新皮質(特に前頭葉)が関与
- 思考・計画・判断・言語・創造性・社会性を司る
→ ここに障害が起こるのが「高次脳機能障害」
結論として、低次・中次という分類は医学的には使われないが、脳の機能レベルを考えるうえでは概念として存在すると言える。
5. まとめ
高次脳機能障害は、脳の損傷によって記憶、注意、感情のコントロール、社会的行動などの高度な認知機能が低下する障害である
見た目には異常がないことが多いため、周囲から理解されにくく、本人の苦しみが軽視されやすい
診断には脳画像検査や神経心理検査が用いられ、治療には薬物療法やリハビリ、環境調整が重要になる
また、低次脳機能や中次脳機能という概念は医学的には確立されていないが、脳の機能レベルを考えるうえで重要な要素であり、特に生命維持や情動に関わる部分が含まれる
高次脳機能障害は、適切な支援とリハビリを受けることで回復の可能性があるため、本人と周囲が障害の特性を理解し、適切な対応をとることが重要である
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