ゲーム依存症（Gaming Disorder） ただ「楽しいから」では済まない、逃げ場としてのゲーム
寄り添わない心理カウンセラー【Y】：代表
こんにちは🍵
ゲームに逃げる人には寄り添わない心理カウンセラー【Y】です
ゲーム依存症（Gaming Disorder）は、ゲームをやめようと思ってもやめられず、日常生活や健康、人間関係に深刻な影響が出ていてもプレイを続けてしまう状態です
現実の不満や孤独感から目をそらすため、ゲームの中で「自分でいられる安心感」や「役割」を得ようとするが、やがてプレイ時間が膨らみ、生活やこころが崩れていきます 「現実がしんどいほど、ゲームの世界がやめられない」という依存のスパイラルが生まれれます
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WHOとDSM-5の視点：病気としての定義
世界保健機関（WHO）は、ゲーム依存を**「Gaming Disorder」**として正式に国際疾病分類（ICD-11）に追加している また、DSM-5では「インターネットゲーム障害」として研究段階の診断基準が示されている
診断基準としては、以下のような特徴が挙げられる
- ゲームをしていないときもゲームのことを考えている
- プレイ時間や頻度をコントロールできない
- 「もうやめたい」と思ってもやめられない
- ゲームを優先して学校、仕事、家庭に支障が出る
- 怒られても、失敗しても、またプレイしてしまう
- 日常の喜びよりもゲーム内の報酬に価値を感じる
特に長期間のプレイによる社会的孤立、昼夜逆転、感情の平坦化などは注意が必要となる
ゲームがやめられないのは「楽しさ」のせいじゃない
多くの人が見落としがちなのは、「なぜそこまでゲームにのめり込んでしまうのか」という問いの深さ
・現実では褒められないけど、ゲームの中では認められる
・リアルの人間関係は怖いけど、ゲーム仲間とはつながれる
・嫌なことを忘れられる時間がゲームだけだった
・感情を感じないで済む「麻酔」のような存在になっている
つまり、依存の根底にあるのは「現実の自分とのつながりの喪失」であり、「ゲーム内の自分」しか信じられない心の状態となる
親や周囲の誤解が孤立を深める
ゲーム依存は特に10代〜20代に多く見られるが、周囲の対応が「厳しくすればやめる」といった力技になりがちで、かえって悪化することが多い
・ゲーム機やスマホを取り上げられる
・「現実をちゃんと見なさい」と叱責される
・「またゲーム？ダメな子ね」と否定される
・プレイ以外の時間に安心できる場所がなくなる
これにより、現実から逃れたくて始めたゲームが「唯一の逃げ場」になり、やめることがさらに困難になる
一般的な心理カウンセリングでの支援と“現実との再接続”
ゲーム依存に対する心理的支援では、「何時間プレイしているか」よりも、「なぜそこにいる必要があったのか」を丁寧に聴くことが鍵となる 主な支援の焦点は以下のとおり
・ゲームの中で得ていた“役割”や“承認”を言語化する
・ゲームに逃げる前にあった感情やストレスを扱う
・オフラインの世界で自分を感じられる場所を少しずつ作る
・罪悪感や自己否定をゆるめていく関わり
・「やめる」ではなく「少し離れても大丈夫」を目指す関係性
心理カウンセラーは、「ゲームをやめさせる人」ではなく、「現実を生きさせる訓練」を支援する
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