パートナーとの理解のズレについて 精神疾患、発達障害が無くても理解し合えない(2500文字)

寄り添わない心理カウンセラー【Y】:代表
こんにちは🍵
「それくらい気にしすぎじゃない?」と軽く言う恋人には寄り添わない心理カウンセラー【Y】です
「わかってほしい。でも、うまく伝えられない」——この悩み、実は多くの相談者が抱えているテーマです
特に気分障害や不安の波がある人にとって、パートナーとの関係性はとても大きなテーマになります
今回は、「わかってくれない苦しさ」をどう扱うか、心理カウンセラー視点から掘り下げてみます
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説明しても伝わらないつらさ
・説明しても伝わらない ・無理して明るく振る舞ってしまう ・距離を取ると「冷たい」と言われる ・「また落ちてるの?」と責められる
このようなやりとりが続くと、「もう話したくない」「理解してもらうのは無理なんだ」と感じてしまいやすくなる
自分の中ではどうにもならない気分の波が、相手には「わがまま」や「かまってちゃん」に見えるとき、傷つきは深くなる 気分の落ち込みそのものよりも、「それを否定された」「受け取ってもらえなかった」ことの方が、後を引くダメージになる
なぜ伝わらないのか
「わかってほしい」という願いは、とても自然なこと でも、その思いが伝わらないとき、「努力が足りない」「自分のせいかも」と内側に抱えてしまうことが多い
そもそも、気分の波や心の不調は目に見えない 見た目に変化がないまま、心の中で激しいアップダウンを経験していることもある
また、自分自身でも理由がわからないことが多い 「なんでこんなにしんどいのか、説明できない」 「昨日は元気だったのに、今日は何もしたくない」
この不安定さや言語化の難しさが、「どうしてほしいのかわからない」「言ってくれなきゃわからない」というパートナーの反応を引き起こす要因となる
「理解される」より「共有する」という選択肢
「完全にわかってもらう」ことがゴールになってしまうと、いつまでも達成感が得られず、関係が消耗していく 大切なのは、「共有していく」という視点
たとえば、次のような伝え方ができる
・「今、何か言われてもすぐに返せないときがある」 ・「落ち込んでいるけど、放っておいてほしいわけじゃない」 ・「これがずっと続くわけじゃないと、自分でも思ってる」
気分の波に名前をつけて、関係の中に持ち込む勇気が求められる それはとてもエネルギーのいる作業だが、「私はいまこういう状態にいる」と言えるだけで、パートナーとの関係に新しい土壌ができていく
具体的な言葉にする練習
「しんどい」と一言で言っても、その背景には様々な感情がある
・疲れている ・不安でいっぱい ・誰とも話したくない ・何も考えたくない ・でも、見捨てられたくない
これらをそのまま口にするのは難しいかもしれない だからこそ、少しずつでも言葉にしてみる練習が必要となる
心理カウンセリングでは、そんな「言葉にできない感覚」を一緒に言語化していくプロセスが行われる 感情にラベルを貼るだけで、少し客観的になれることがある
パートナーの不安も存在している
相談者が抱えるつらさと同じように、パートナー側にもまた不安がある
・何が起きているのかわからない ・どう接していいかわからず、間違えるのが怖い ・何を言っても否定される気がして話しかけづらい ・自分が原因かもしれないと感じている
このような感情を、相手は言葉にせずに抱えていることが多い
パートナーは、心理学の専門家ではない
あなたの症状を正確には理解できないし、心の準備もできない
だからこそ、「相手の中にも不安があるかもしれない」という想像力が、関係に優しさを取り戻す鍵となる 「自分だけがしんどい」ではなく、「どちらもわからない中にいる」ことを認め合えると、少しだけ風通しがよくなる
気分の波がある自分を見せていい
「こんな自分を見せたら嫌われるかも」 「また落ち込んでるって思われたくない」
そう思って、自分の本音を隠してしまう人も多い でも、気分の波があることは悪いことではない それを隠そうとするほど、関係はぎくしゃくしていく
・何も言わずに我慢する ・無理に笑顔を作る ・距離を取って自分を守る
このサイクルが積み重なると、「本音を言えない関係」になってしまう
本音を見せるにはリスクがある でも、それを見せることで「本当の関係」が始まることもある
心理カウンセリングでのアプローチ
心理カウンセリングでは、関係性について次のようなテーマを一緒に扱っていくことができる
・気分の波との付き合い方 ・自分の感情を伝える方法 ・パートナーの反応にどう向き合うか ・過去の傷つき体験との関係
さらに、希望があればカップルでの心理カウンセリングも行うことができる これは「問題を解決する」場というよりも、「理解を深める」「安全な対話の練習をする」場として機能する
「どちらが悪いか」を決めるのではなく、「それぞれが何に困っているのか」を一緒に見つけるプロセスになる
わかってもらえないから終わりではない
「わかってもらえない」という事実にぶつかるとき、人は無力感に包まれる 「どうせわかってもらえない」「話すだけ無駄」と心を閉ざしたくなる
でも、本当に必要なのは「完全にわかってもらうこと」ではない
・わからないままでそばにいてもらう ・わかろうとする姿勢があること ・「わからない」を言葉にできる空気があること
こうした関係性の中では、「違い」があっても安全に共存できるようになる
気分の波を言葉にして渡すという作業
こころの波は見えない でも、その波の存在を相手に渡す方法はある
・今日は少ししんどい ・今は一人になりたい ・何も答えはいらないけど、聞いてもらえると助かる
こうした言葉を少しずつ伝えていくことで、目に見えないものが、関係の中に「存在」として扱われていく
その積み重ねが、「わからない」を「わからないまま受け取れる」関係を育てていく
最後に
気分の波がある人との関係は、「無理」ではない
しかし、簡単ではない
伝えられないことを責めずにわかろうとしない相手を切り捨てずに
「どうすれば少しでもわかり合えるか」を一緒に探していくことが、真のパートナーシップにつながる
そういう努力しようとしないのであれば、パートナーを持とうとはしない方が良い
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